しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

流れに乗って

2024-12-28 06:03:33 | 日記
今日を含めて今年もあと4日。

久しぶりにゆったりとした年末を過ごしている。
ちょっとずつお風呂場やトイレ、台所などの水回りを掃除をした。
本当は自分の部屋も大掃除したいんだけど、先日体調を崩したばかりなのであまり無理せず年明けてから・・・。

体調不良が回復した後も喘息の気があるので少し咳き込んだりしていたけど、
静かに立って呼吸に集中したり(站椿)、太極拳の套路をゆっくりとしたスピードで行うと、肺の辺りにあったゼロゼロしたもの(?)がすっとお腹あたりに降りた感覚があって、肺がスッキリした。その後は咳が出なくなった。薬いらないじゃん。
太極拳、本当にすごい。健康不安がある人は絶対やるべき!
私自身が体がもともと強くないので、だからこそ強く感じることなのだけど、
自己治癒力が絶対上がると思う。(今年は寝込まなかった!)


夜、ちょっと居眠りのつもりが、ハッと目覚めて時計を見たら午前2時だった。
回復するために眠りを必要としてたのか・・・。
ぼんやりとパソコンに向かい、昼間にやっていたデザインの作業を続けようと、バックグラウンドにかけるYouTube番組を探していたら、とあるライブをやっていた。チャット欄が盛り上がっている。


・・・あ、今日だったんだ!!

それは、最近の年末恒例、Illustratorを使っている人たちの祭典(イラレ使いの狂宴と書いてあった・・・・)「朝までイラレ4」だった。
年によってそれぞれ少し違うけど、時間帯は大体21時ごろから始まって、翌朝5時ごろまで続く長いライブ。デザインの第一線で活躍しているデザイナーさん・イラストレーターさんが持ち時間10分でIllustratorの小技を紹介するというこの企画。
今年は23人のデザイナーやイラストレーターさんが登壇者として参加していた。

ここ数年、アーカイブ付きに申し込んで見ていた。自分の制作の中でも使えることが多くて、とても勉強になっていた。
そういえばXで今回の告知を見かけたけど、年末過ぎる!大掃除したい!と思って申し込んでなかったんだった。

偶然やっているのを見つけたけど、「絶対に見た方がいいんじゃない?」と誰かから言われている気がして、そのままアーカイブ付き(有料)に申し込んで最後の5時まで見てた。見た3時間の内容は全部ものすごく充実していた。
・・・アーカイブ、絶対全部見よう。

デザインの世界もAIの進化(深化)でいろいろ大きな変化がある。
AIを上手に使いながら表現を深めたり、仕事時間を短縮したりと、活躍しているプロたちの何がすごいって、時代によって自分の立ち位置を微調整していく「変化力」がとても柔軟なのだ。
アナログでずっと制作を続けている人もすごいけど、こういう人たちもすごいよね。

来年もデザインの勉強は続けていこう。
変化って不安でもあるけどうまく流れに乗っていけると、今まで自分が見たことない風景に運んでいってくれる気もして、それはなんだかワクワクする。





















今の私にちょうどいいもの

2024-12-26 09:02:20 | 日記
年末年始は体調不良になるのが毎年のルーティン(?)。

今年は例年ほど忙しくなかったので体調不調にならないかと油断してたら、通っている太極拳の表演会が終わった後、目に見えて体調が悪くなった。
鼻水が出るし、体が少しだるい。
電車に乗っていたら本気の寝落ちをしてしまうし、仕事終わりのラスト2日間、4時間連続の授業の立ちっぱなしはとてもきつかった。

毎年、年末から年始にかけてのどこかで寝込むのだけど、
今年は寝込むほどではないにしろ、やっぱり体調不良になったのは練習不足か、はたまた栄養不足なのか・・・。
あたたかいうどんやみかんを食べ、蜂蜜をスプーンで飲んだりした。

今日、やっと通常の感じに戻った。例年のように大きく体調を崩さなくてよかった。
当たり前だと思っていた普段がとてもありがたい。
1年を振り返るために体調不良になるのかなとも思ったりする。


今年は10月くらいから自分の内側と向き合う時間が増えた1年だった。
気づいたことは、周囲に言われたことを気にしすぎる傾向があるということだった。

それはなぜかを突き詰めると、他人の評価を結構気にしているからだと思った。
あと自分の心の傾向として、誰かの言動を「嫌だ」と思うことを自分に無意識に禁じているなということにも気づいた。
これも、他者を否定してはいけないという道徳心というかルールみたいな「外からの評価」からくるものだと思う。

自分が感じたことはもっと大切にした方がいい。
自分に正直でなかったことがたくさんあったかもしれないなと思った。
来年はもっと自分に正直になることが目標だなあ。
やらなきゃいけないことと共に、ワクワクすることもしたいなと思う。

① 新しい演劇を観に行く。
(とりあえずネットで購入できるものから年末にみてみようと思う)
② 1、2ヶ月に1回は友人と美術館やハンドメイド関係のお出かけをする。
(来年、友達とトンボ玉制作体験に行く予定あり、楽しみ!)
③ 4月、8月のハンドメイドマルシェに向けての制作開始。
④ 太極拳の表演にまた挑戦する。
⑤ 食べるのが疎かになるので、美味しいものを時々食べに行く。

そのためにも元気でいなきゃ。
自分の心身の声をちゃんと聴いて、ちょうどいいところを探したい。











誰も聴いたことのない音を

2024-12-22 19:08:49 | 日記
クリスマスが近いなあ🎄🎄🎄

クリスマスを楽しんでいますか?
私の方はといえば、昔はケーキを買ったり、小さなツリーを飾ったりしていたけど、最近は全然していない。せっかくの楽しい行事なのに、仕事仕事の毎日でその流れに乗れてないこと数年間。今年はその忙しさに一息つけた年だった。

この1年間、いろんなことに振り回されずに(いや、振り回されてたのかな?)よく頑張ってきたので、自分にご褒美をあげたい!と思っていて、何がほしいか考えてみたんだけども、「物」でほしいものが最新式の洗濯機くらいしかない(笑)。
まあそれでもいいけど・・。

・・・・。
ふと、「物」じゃなくて、「体験」にしたいと思った。
体験で感動できるものはいろいろある。星空を見にいくもいいし、旅行に行くもいい。
でも、最近ずっと行ってない「演劇」を観に行くのもいいなあ、と思った。
大学で演劇部、4年間は演劇に打ち込んだ日々だった。心が震えるような感動をたくさん覚えた日々だったなあと懐かしくなった。

と思ったけど、急にはチケットは取れない。

なので昔、大好きだった野田秀樹さんの野田地図の演劇で、YouTubeで観られるものをみてみることにする。
本当は「贋作・桜の森の満開の下」が一番観たいんだけど完全版がない。
でも「半神」はいくつかに動画が分けられているけど、あった!!


萩尾望都さん原作の漫画「半神」の舞台化されたもの。
漫画の方は少ないページ数ながら、私の中で「人生に出会った漫画ベスト3」の中に入っていて、漫画自体は私の宝物だ。
まだクラス担任の時、これを文化祭の舞台でやってみたいなあと思ったけど、このお話をたかだか30分程度の脚本にすることはとてもじゃないけど難しかった。

ちなみに、故・今井雅之さんの戯曲「Winds of God」は舞台を観に行って大感動し、当時の自分のクラスの生徒に紹介したところ、文化祭で劇を行うことができた。14年間の担任のうち2回上演したけど、子どもたちや保護者の方と感動を分かち合えたのが何より嬉しかった。

「Winds of God」は戦時中の話だけど、タイムスリップしたりとストーリーがわりと子どもでもわかりやすかった。

それに比べると「半神」・・。
体がくっついた状態で生まれてきた双子の話。
どちらかを生きさせるには、どちらかの命を諦めなければいけない手術、生き残った方はその後に何を見たのか・・・。

命の重さと生きることの喜びや悲しみをわずか数ページで描いたこの漫画を、どうやって舞台に?と思っていたけれども・・・・。
やはり野田秀樹さんは偉大だった。

この人の舞台って言葉遊びがあまりに複雑で話の筋もごちゃごちゃと混み合いがちなので、枝葉にこだわっていると何言ってるのか全然わからなくなるけど、全体を通して観た時、心の奥からざわざわしたり、心が熱くなって涙が込み上げてきたりする。
言葉遊びの向こう側にすごく大事なものが横たわっていると思うので、とても好き。

あと演劇の良さって、目の前で観ると役者さんの熱が直接伝わってくるのもいいところ。同じ空間にいるって大事なんだなあ。

YouTubeだとそれがないのがとても残念だけど、「半神」は主演の深津絵里さんと加藤貴子さんを始めとする役者さんの迫真の演技で引き込まれる。音楽も素敵。
原作には全く出てこないキャラクターを数多く登場させつつ、ちゃんと萩尾望都さんの言いたかったことをもっと立体的にして伝えた感じがする。
久しぶりに観て、より一層感動した。

来年は、新しい舞台を何か一つ、観に行こうかな。
いいものを観ることで、自分の中から湧き出してくる、私にしか聴こえない、未知の心の「音」を感じられたらなあと思う。
(これ、「半神」の内容にかけてます!)



















「デッサン占い」の効果

2024-12-18 10:36:02 | 日記
中学校3年生の最終課題でデッサンをやっている。
これが義務教育最後の美術になる。
自分の「手」のデッサン。
自画像だと「ずっと鏡を見続ける」という心理的なハードルが高いので、自分を表すモチーフとして「手」を選んだ。
手は意外に感情を表現しているから。

形の取り方や基本立体の陰影表現のポイントを説明して練習をした後、自分の手で自由なポーズを取ってデッサンをしていく。
その後はそのまま完成でなく、デジタルの描画アプリにデッサンを読み込み、デジタル上で加工していって自分の世界を作っていく想像画にして完成する。

受験前、美術の授業なんてやる気持ちにならないかもしれない中3に。


でも、私はこれをある程度やる気にさせることができると確信してやっている。
実際、意外に生徒は集中できている。
鉛筆で描き込む度、少しずつリアルに近づいていくその過程は成績云々なんていう小さなこだわりを軽々と超え、思春期のやる気を刺激していくのを今まで見てきたから。

私自身、デッサンが上手い方でなかったので過去いろいろ勉強した。
習いにも行ったし、本を読んで練習もした。
3歳下の私の妹が小さな頃から異常なほどデッサンがうまかったので、自分の下手さに自覚はあった。今見ると中学生から高校生くらいの時に描いたデッサンは、微妙に縦の比率が長かったりする。

でも下手だったからこそ今、「下手でもある程度できるようになるにはどうしたらいいか」という方法論が確立できている。
それを生徒に応用しているので、最初はクリームパンみたいだった手がどんどんリアルに近づいている。
それは生徒本人にとってもわかりやすく自分の成長が感じられることであり、とても嬉しそうにする。
それを見ると私もとても嬉しい。

あと、表現全てに言えることだと思うけれど、デッサンには「その人の今の心の姿」が表れる。

ある生徒のデッサンを見て、説明した理論にこだわってしまうあまり、何だか窮屈そうなデッサンだったので、
「いろんなことを気にしすぎて心が辛そうなデッサンになっているからもったいないよ。もっと自分の思うようにしていいんだよ。」

と伝えたところ、突然その子が目を真っ赤にしてポロポロと涙を流しながら、
「先生、なんでわかるの? 私、親とか周囲の人から言われたことを守らなきゃと思って、今すごく辛い。なんで、なんでわかるのーー??」
と言ったため、その後の授業は生徒が私にデッサンを持ってきて、私が何か一言メッセージを伝えるということになってしまい、私はにわか「デッサン占い師」になった。

特に女の子たちには大好評で、
「先生、占い師になってもやってける!」
とお墨付きを受けた。この方向の仕事もありか・・・・(^^:)
男子も、褒められると照れ臭そうに笑う。そしてデッサンに集中する(笑)。


まあ、悩み多き思春期は誰かに何かアドバイスをもらいたいんだよなあ、と思う。
私も正直、デッサンの表現だけじゃなくて、ここ数ヶ月間、生徒に接してきた時の全体像というか生活態度を鑑みて伝えるメッセージを考えたところもある。
できるだけプラスのメッセージを。
このメッセージが、その生徒にとって何かいい方向に進むきっかけになればと思う。

例えば普段あまり何事もやる気がない生徒には、
「メリハリがあって、やるときはやる子!」とか。
この子は「デッサン占い」でいいことを言われたいがためデッサンはかなり丁寧に取り組んでいる。効果あり。

昔、母の知り合いの方でよく当たると有名な占いをやっている方に
「あなた、将来、私と同じことをやるようになるよ。」と言われたことがある。
特に霊感があるわけでもなく普通の私は、そのときは「はい??」と思ったけど、
今、何となく当たっていると思っている。

占いって、たぶん人が発する微細な表現を読み取り、それを利用して人を励まし、幸せにしていく仕事だと思う。教育も占いみたいなものかな、もしかして。

「デッサン占い師」として、もっと読み取る精度を高めていきたい。













幻を見た日

2024-12-12 14:26:14 | 日記
昨日、15時半過ぎ頃のこと。
朝からずっと描いていた絵本のイラスト制作に疲れて、
少しベランダに出てしばらく体を動かしていた時に、西南の空にそれを見つけた。

ここのところずっと晴れてるのに、・・・・虹??何だろ。

大空に縦の大きな虹。
綺麗だなと写真を撮った。


後でネットで調べてみたところ、「幻日(げんじつ)」という大気光学現象ということだった。
雲の中にある氷晶に太陽の光が反射してできるものらしいけれど、幻日が現れるためにはある角度で氷晶に光が差し込む必要があるらしく、その他にも雲の種類など、いろんな気象条件が揃わないと現れないとWikipediaに書いてあった。

・色の並びが規則的で、太陽側が赤色、外側が白色や紫色
・太陽と同じ高さに出現し、太陽との視角度が約22度の距離に現れる
・うす雲(巻層雲)、いわし雲(巻積雲)などに現れやすい

ふむふむ・・・。
比較的珍しい自然現象らしい。
出会えたのはなんだか嬉しい。


よくよくネットニュースで見てみたら、やっぱり昨日、茨城県で幻日の完全形?の輪っか(ハロ、もしくは幻日環と呼ばれている)が観測されたという気象記事があった。
また以前の記録を調べたら、今年の10月31日に都心で幻日が観測されたという記事があった。
1、2ヶ月に1回程度見られる自然現象なのかな。

あと言い伝えで、「幻日は幸運を運んでくる」というものがあるらしい。
当たってくれるといろいろ嬉しい。

今描いている絵本がちゃんと締切に間に合って(間に合わないかもしれない!)、
さらに賞に入るとかだと嬉しい!😝 
神様が励ましてくれている、という言い伝えもあるそうだ。
だとすると「何とか締切までに間に合わせろよ。」ってことかもしれない。

日中忙しく働いていたら、こういう自然現象には気づかない。
今の働き方、やっぱりラッキーなんだな、って思うことにする。








動く日々に

2024-12-09 22:30:43 | 日記
12月に入って、毎日のように何らか体を動かしている。
運動がすごく得意というわけでもないけれど、
体を動かすのはとっても好きなんだなと思う。

金曜日と土曜日に太極拳や形意拳を習っているのに加えて、
日曜日に「武フェス」という武術のミニ講習会がたくさんあるイベントに参加したし、
月曜の今日は個人的に仲間と昼間に太極拳の練習と、夜は元々習っているバレエに。

それぞれの分野で一生懸命にそれを極めようと努力している人たちは、みんなどこか純粋で、会えてよかったと思える人が多い。
私はすごく人見知りだし、人がたくさんいるところも苦手だから、
なかなかの「出不精」だけど、そういう人に会えたから、重い腰をあげてよかった。


器用でない分、何かできるようになると人一倍嬉しい。
それは美術でも同じなんだけど・・・。
頭でわかっていても、体で自然にできるようになるまでには時間はかかる。
たとえ教えてもらったとしても、本でコツを読んだとしても、結局は何度も体を動かして体感して得ることしかできないところも、もどかしいけど面白いところなのかもしれない。

自分が好きなことがどういうことかが自分でわかっていて、
それに取り組める時間があることがとてもありがたい。
で、一人じゃなくて周りにいろんな仲間がいることもありがたい。


今日、勤務先の中学校の3年生の授業中、「人生がしんどくて仕方ない」という中3男子がいた。上に羽織ったパーカーのフードを深く被っている。
漫画みたいにドヨーンとした空気をまとっていた。


中3はしんどい。
そもそも受験生は辛いし、思春期、人間関係にも悩む時期だったりする。
聞けば、やはり恋愛での悩みだそう。

私も中3くらいから高校生卒業までの時期って、悩みしかなかった気がする。
受験期は特にストレスでご飯が食べられなくなり、人間関係でも深く悩んだし、4ヶ月で10キロ痩せて、朝、登校前に病院へ親に連れて行ってもらい、点滴を打って凌いでいた時期がある。
あの時は人生で一番暗い時期だった。

今すごく楽しいし、特に深い悩みもないし、
目が少し悪くなったし、走るのはもう辛いからしっかりと年は重ねたけども、
なんやかんや幸せな毎日が送れている。

今が辛い人に「未来はきっと明るいよ」って言ったとしても、
今辛いんだから救いにはならない。
けど、ずっと辛いわけじゃないことは伝えたい。

年を取ることでいいことがあるとしたら、今までの人生を俯瞰して見ることができる視点をもてたことかもしれない。

とりあえず、高校は中学より自由が多くて楽しい(ところが多い)とは言ってみた。
年を取るほど自由度は上がる、とも言ってみた。
恋愛の悩みに即効性のある言葉なんてないけど、生きていれば何とかなるのよ。

しかも恋愛の悩みなんて、言ってみればただの執着だよ。(とは流石に言えないけど)


とりあえず、手や体を動かそうよ。
そうしたらきっと何かいいことが動き出すから。
とだけ、言ってみた。

うん、と無気力な返事をしながらデッサンを始めたその子に、
いいことが本当にありますように。























呑気な年末のスケッチ

2024-12-01 06:51:06 | 日記
昨日は疲れて早く寝たから、日曜日なのに夜明け前に目が覚めた。

勤務している2校の3年と2年の評価評定を金曜日にほぼ終えた。
特に3年生の成績は直に高校入試に直結するから、毎回かなり慎重になる。
仕事の大波を乗り切ったことで、気持ち的に年末が今日から始まった。
12月って、特に何もなくても相変わらずワクワクする月。
12月ってだけで嬉しいもんね🎅🎄

体が冷えているなと思ったので、お風呂を沸かして「箱根の湯」を投入。
透明なブルーのお湯で香りも爽やか。なのでセットの中の「箱根の湯」ばかり使ってしまい、他のが一向に減らない。

お風呂から出るとやっと外が明るくなり始めた。
二度寝もいいかなと思っていたけど、こうなったら日の出が見たい。
ベランダで出て日の出を待つが、やっぱり12月、せっかくお風呂から出たばかりなのに冷えて寒い。
コーヒーを淹れていると、ようやく日が昇ってきた。

太陽って毎日こんなすごいことになってるんだろうかってくらい、勢いとパワーがある。日の出って穏やかな言葉だけど、もっとどーんと、ぐんぐんと「生まれてくる」感じ。
写真を撮ってもその感動はあまり残らない。
お正月じゃなくても日の出って普通にありがたいしすごいと思う。

朝、ベランダに出て気付くのは、日の出のビジュアルだけじゃない。
音。 
鳥、特にカラスが結構鳴いているということ。

調べると、カラスって相当頭がいいらしく、鳴き声の回数で仲間同士、会話しているそうだ。
1回で挨拶、4回で警戒や威嚇、5回で逃げろ!6回で敵がいる!という合図らしい。
今日は4回鳴いているカラスがいた。なんか朝から警戒中らしい。
お疲れ様ー、気をつけてー。
そう思うと、私もカラスの知り合いみたいで楽しくなった。

なんとも呑気な一日の始まり。
どこも行かなくてもこれはこれで楽しい。
自然界と自分がどこかでつながっている感じがあると、こんなにも心が落ち着くのだなと思った。
さて12月、大掃除だな、帰省はいつからにしようかな・・・。
年末って相変わらず、なんか楽しいよね。










幸せの秘訣はどこにある

2024-11-20 12:19:26 | 日記
4月から一気に生活が変わっております。
3月末にフルタイムの仕事を辞めてから、夕飯などの買い物をしてから15時頃に帰宅する時間が増えました。
昼間、しばらく歩いた後、公園を通って自宅に帰るのですが、公園に茂る木々の木漏れ日や鳩たちがのんびりしている姿を見ると、これでよかったんだなと思います。
ベランダに出て、毎日空模様を眺めるのも好きです。

幸せってなんなんだろうと考えた時、結局一周回って(?)、「これだったのか!」という感じです。

2021〜2024年の3年間は教員として試された時期で、小学校で学級崩壊していた学年をなんとかしようと悪戦苦闘していました。主任として中間管理職的な仕事をしていたのですが、おそらく全く向いてないものを一生懸命やろうとしていたので、その仕事の2年目が終わろうとした時期、原因不明の腫れを伴う発疹が上半身に出て、完治するまで3か月以上かかりました。
まるで殴られた後のような腫れになることもありました。

その後も、仕事で少し無理をしたり、行きたくない会合などに参加した後には手首や目元などに軽く発疹が出ることがありました。
体とは不思議なもの。もうこの仕事をしていてはダメなんだなーと思いました。

辞めることを決意し、管理職に告げてから元気になり始めました。
そして今、めっちゃ元気です(笑)。
心と体は繋がっているんですね。

辞めてから4月〜10月の半年間は、好きなことで外に向かって活動する期間でした。
ハンドメイドマルシェに出店してみるとか、習っている太極拳で表演に出てみるとか。

そして今11月からは外側には大きな変化はないけれど、次の段階に向かって勉強や修練をしながら自分の内側を整える期間に入ったような気がします。

***************************************

非常勤の仕事を家でしている時、ラジオ的にYoutubeで怪談っぽいものを聴くのが好きです。ただ単に怖がらせるような怖い話ももちろんあるのですが、不思議系の話も多く、目に見えない世界を感じられて面白いのでついつい聴いてしまいます。

そんな中、島田秀平さんのお話でとてもいいお話がありました。
島田秀平さんは芸人さんですが、手相占いの世界でも有名な占い師でもありますよね。

まず一つ目。
「運」というのは「運ぶ」という意味があって、動いてこそ得られる。
「不運」というのは動かず停滞しているということだから、そういう時はまず運動をするといいよ、という話です。

二つ目。
自分に向いていないことをしていると良くないから、思い切ってそれを辞めてみると、自分の中に好きなことをできるスペースができるから、今、辛いと思っている人は辛いことの原因を探って、それを思い切って辞めた方がいいよ、というお話。


二つのお話、おおおー!!その通り!って思いました。
一つ目のお話に関しては、自分の実感としても、人って発電機みたいなところがあるんじゃないかと昔から思っています。(どうしてそう思っていたかはまた別に書くかもしれません。)
二つ目の話はまさに自分の人生がそうだから。

幸せになる秘訣がどこか「外」にあると思っていた時期がかなり長かったけど、最近はそれって違うなあと思います。

おそらくそれは自分自身の中にあるし、自分から動いて作ることもできるんだなあと、「自分発」の世界観に最近変わってきた気がします。










11月11日の奇跡!? ブログ復活しました。

2024-11-11 21:56:15 | 日記
最後の投稿は2018年の4月1日。
 
そして今日は2024年11月11日。お久しぶりです。
6年7ヶ月と10日ぶりにブログ復活します。 

実は6年前からブログに入れなくなり、残した529件の記事の閲覧しかできなくなっていました。 だからもう諦めて、3年前からnoteにページを作ってブログの代わりに記事を書いています。

 ところが今日いきなりgoo blogからメールが来たのです。今まで6年間、特に何も来たことなかったのに・・・。
そのメールから、6年7ヶ月と10日ぶりにすんなりと編集画面に入ることができたのです。びっくりです。そしてアクセス数を見て、こんなに更新のなかったブログなのに、毎日、数名の方が見てくださっていたことにも驚きました。みてくださった方、本当にありがとうございます。

昔の記事を眺めていると、書いていた頃の幸せな気持ちを思い出しました。
教員の仕事の傍ら、時間を見つけては京都を中心に国内旅行に行き、その時の出来事や雑感を書いていました。書いていた頃、教員の仕事は大変だったけれど、不満なんてありませんでした。

2024年の今、私は正規の教員を退職して非常勤講師になり、週3回の勤務になりました。
本来はまだ退職する年齢ではありません。でももう最後の3年間は仕事が苦しかったのです。
ストレスから来る蕁麻疹や睡眠不足に悩まされました。悩んだ末、今年の3月末に退職しました。

辞めてみて分かったことは、私は朝から夕方まで閉じ込められたように同じ場所にいるのが本当に性に合ってなかったということでした。
今は朝から14時頃まで、皆さんがまだ仕事をしているときに、
「お先に失礼します。」と小さな声で身を縮こませて職場を後にします。そして校門を出た時の開放感・・・。

非常勤なので、もちろんいろいろ不安はありますが、自分の気持ちが楽な方へ、明るい方へ向かう選択をしたことは本当によかったです。
今は非常勤の他にストックイラストやデザインしたTシャツや雑貨を販売(HIYODORI DESIGN)するなどして、なんとかそれなりに暮らしていこうと頑張っています。

少しずつこれからも記事を書いていこうと思います。
もう2度とここで書けないと思っていましたが・・・11月11日の奇跡でした。


 
 

桜色に染まる その5

2018-04-01 17:44:40 | 日記
三条駅から地下鉄東西線に乗り、烏丸御池で烏丸線に乗り換え、京都駅へ。
まだ18時過ぎ。

はたと東寺がライトアップされていることを思い出した。
近鉄線なら東寺まで一駅と少し歩く程度。せっかくだから行ってみる。
以前行ったときも美しかった。

ところが!
前回はすっと入場できたのに、なんと入場する前に300メートルほどの大行列ができていた。
25分ほど列に並んだまま待った。

そしてようやく入ることができた東寺は別世界のようだった。

待った甲斐があった。しかも今日は満月でブルームーン。なんて美しい!

塔と月と桜を同時に撮ろうと多くの人が悪戦苦闘して写真を撮っていた。







水面に映る桜。


なんだか思い残すことがないほど短い時間で京都の春を満喫できた。
桜をこれほどたくさん、ゆっくりと眺めたのは実は初めてかもしれなかった。
大学時代に京都にいて、毎年桜を見てたはずだけど、こんなに心から美しいと感動したことはなかった気がする。
年齢を経ないとわからないこともあるのかもしれないな。

21時37分京都発。
新幹線の中でこの記事を八割ほど書いたところで、新横浜着23時27分。



優しい色彩とふんわりとした空気の桜満開の春を満喫しながら、
鋭いもので追い詰められたような切迫感から、ようやく逃れられたような気持ちだった。

固定された人間関係の中でギリギリの、自分の感じたままを見失うかもしれないような怖さを感じていたのだろうか…同じであれ、という常に感じる何かの力。
それを押し返すほどの自我の強さもなく、かといって、完全に受け入れてしまえるほどの度量もない。
自分が「溶けていく」のではないか?という気持ちだけが、深いところに常にあったような気がする。
要するに、ちょっと毎日に疲れてたんだなーー。

一人で旅することは少しさみしいけれど、誰ともあまり話さない分、自分の深いところに隠れている気持ちに近づくことができるから、やっぱりたまには必要だと思う。

桜色は心を癒す。
熊野若王子神社の桜花苑で、戦死させてしまった生徒のために桜の木をたくさん植えた先生は、自らの心も、その桜色で癒されたことだろう。

一年のスタートが桜色に染まった世界から始まるのは、天からのプレゼントのような気もした。
よい一年でありますように!!!


*熊野若王子神社で思い出したけど、これがおみくじの入っていたヤタガラスくん。
どんごれした感じがキュート。職員室の私の机の上に住むことになりました。

桜色に染まる その4

2018-04-01 17:14:02 | 日記
北野白梅町で下車。
木造の旧式な住宅と、古びた商店街の中に、ひっそりとその神社はあった。
大将軍とは陰陽道で星や方位を司る神様のことらしい。
それだけでもう充分ロマンティック!
陰陽道、野村萬斎さんと羽生結弦くんがイメージで出てくる。涼やか…。
あ、そういうことじゃないか…。
星の運行からいろいろ占う陰陽道。平安時代は重要視され、これで政治が変わったようだ。

この神社、あらゆる災厄から守ってくださる方位除けの神様として、かなり有名な神社らしい。
平安時代から残る由緒正しい神社。


境内には星が。

ご利益のあるという北斗七星のデザインの御守りを購入。
自分の干支のを選ぶ。干支ごとに違う。
北斗七星の中の、赤く表現してある星に向かって祈るといいという。北斗七星っていうのがかっこいいから…。


大将軍八神社にいろいろ感動しつつ、近くの北野天満宮へ。
普通はこちらがメインになるものかもしれないけど、5月にも修学旅行で行くし・・。
クラスに貼る合格祈願の御札はそのとき買おう。



お参りをして、ちょっと小腹が空いたので近くのお店へ。
ここ、前任校の修学旅行で職員同士で行ったことがあった店「四恩」。
昨日に引き続いて、またまたにしんそばを注文。いやいや、美味しいんです、これが!
すっかりにしんそばが好きになってしまった。

やっと写真を撮る。今までは食べることに必死過ぎた・・・。

時間は16時頃。新幹線は東京に着く最終である21時37分発だから、まだまだ時間はある。
しかし油断は禁物…ということで、タクシーで京阪三条へ。
結構遠いのよね。1380円なり。



昨日入れなかった豆腐料理の店をちらっとのぞくと、時間が時間なのでわりと空いてる!
しかし、さっきにしんそばを食べたばかりなので(後悔…)、豆腐づくしの定食など入らない。
仕方がないから、デザートを、と豆腐チーズケーキと豆乳を注文。
数年前、大雪の日に来たときはコーヒーもメニューにあったけど、それだけで長居されるのが困るからか、なくなっていた。
豆腐チーズケーキは、見た目だけでなく、味の方も85%くらい豆腐だった。

爽やかな味。豆乳は搾りたてで身体に沁みた。

そこから三条の商店街を少し歩き、そのあと鴨川の賑わいを、ぼんやり見ていた。
懐かしいなあ。全然変わらない。


まだ時間はある。とりあえず、京都駅まで戻ろう。

桜色に染まる その3

2018-04-01 16:44:31 | 日記
銀閣寺への参道も人で賑わっていた。
グリーンティーをテイクアウトする。
そのまま銀閣寺へ…と思ったけれど、銀閣寺は何回も今まで行ったし、こんなに人がいては疲れると思い、銀閣寺に入らず、人のいない、参道から左の道へ曲がった。
誰もいない。
と、そこに大きな鳥居が見えた。神社だ。

近くに寄ると「八神社」という名前の神社があった。
ほとんどの人が銀閣寺目当てなので、ここには人が来ない。
しかも無人の神社だった。

誰もいない神社というのは不気味だけど、なんとなく心惹かれた。入ってお参りしてみる。

携帯で由来を調べたら、かなり由緒正しい神社だった。
しかも、無人だからお金を箱に入れ、引いたおみくじは「8番」の大吉だった。
なんだか不思議な気持ちになった。八繋がり。末広がりー!

励まされる内容・・ちょっと元気でた。



携帯で調べている途中、八神社という名前のまた別の神社が京都市内にあることを知った。
大将軍八神社。陰陽道と関係があり、かなりのパワースポットらしい。俄然行きたくなった。
調べていたら203系統のバスで直接行けることがわかった。
でもちょっと休憩したい。

携帯の地図を見ていたら、京都大学まで歩いていける距離だったので、カフェの進々堂に行ってみることにする。
進々堂は学生時代からちょっと憧れのカフェだった。
大きな机に向かい、注文したトーストとコーヒーを脇に置いて熱心に勉強する京大生や教授が集まる店だ。
私は近隣の大学の学生だったけれど、そういう意味でなんだか敷居の高い店のような気がして、当時は入れなかった。

進々堂はそんなに混んでいるというわけでもなく、温かいカフェラテを注文した。
白い小さな角砂糖が二つついていて、懐かしい感じだった。
普段は砂糖は要らないのだけど、歩き疲れていたので、角砂糖を一つ、カフェラテに混ぜた。ふっと和んだ。
写真とっとけば良かった!


203系統のバスに京大農学部前から乗り込む。
結構混んでいた、と後ろから「ここに座らはる?」と声をかけられた。
70歳代くらいのおしゃれな女性だった。彼女がいる二人がけの席の窓側が空いていたのだ。
座ると京都弁で話しかけられた。旅行中、私はかなりの高確率で高齢の女性に話しかけられる。
ここまで来るともう特技だ。履歴書にも書けそうだ。

「若い人が座ってると、席を譲らないって怒る年寄りもいるけど、最近は若い人も疲れてはるもんねえ。」。
疲れて見えたんだろうか…
という私の疑問をよそに、「ここの人?」と聞かれたので、旅行で来てます、と答えた。
「ほんとは昔4年ほど住んでました。」とは余分なので言わなかった。

「京都はね、バス移動だとえらい時間がかかるから、今回はこのエリア、とか決めて旅行するのがいいんよ。嵐山行くのにバスは絶対ダメ…」
などなど、いろいろ旅するコツを教えてくださった。

大将軍八神社のある北野白梅町までだから、バスで一本道のはずだ。
あまり時間はかからないのかと思いきや、道路も混むし、バス停ごとに大量に人が乗車してくるし、結果的には長いこと、その女性と話すことになった。

元々は八坂の塔あたりに住んでいたけど、あまりの観光客の多さに生活が不便になり、北野白梅町付近に引っ越したこと。
今日は吉田神社近くにある薬屋さんに腰痛の薬をもらいに行った帰りであることなど、いろいろ話してくれた。


彼女はただ話し相手が欲しかったのかもしれないけど、一人で旅してる私は、そのたわいないコミュニケーションがとても嬉しかった。
窓から風景を一人で眺め続けているような、誰とも何も共有できない孤独感は、短くても一人旅にはつきもののような気がする。


最後、その女性がバスを降りるとき、「良い旅を!」と話を結んだ。爽やかな気持ちになった。

桜色に染まる その2

2018-04-01 16:44:19 | 日記
6時頃目覚める。
真新しいシーツに嬉しくて思わす二度寝したので、チェックアウトは8時半頃になった。朝ごはんはなし。

荷物をホテルに預け、京都駅へ。
朝は食べなくてもコーヒーは飲みたい!ということで、駅の地下にある小川コーヒーへ。カウンターには海外の方がいっぱい。
朝のセットメニューもあったけど、先をちょっとだけ急ぐ私は温かいカフェラテをテイクアウトで。
海外からの旅行客の人たちがリュックに軽装で、カッコよくコーヒーをテイクアウトしていく姿を自分に当てはめてみたけど、私がやるとなんか違うのが切ない。
何はともあれ、小川コーヒーのカフェラテは豆もいいのか美味しい。


そのまま地下鉄で烏丸御池へ、そこから東西戦に乗り換えて蹴上まで。
蹴上駅から歩いて10分もかからないところに南禅寺はある。
南禅寺といえば、あのレンガのロマンティックな水路。何度見てもいいよね。




で、南禅寺。

南禅寺から北上する。

哲学の道まで行って、更に銀閣寺方面まで行こうという算段だった。
哲学の道は桜満開の時期にちょうど当たった。
風が吹くと桜吹雪が散り、その美しさに何度も足を止めた。




道々、知らなかった寺社に立ち寄ってみた。


永観堂(禅林寺)。*写真撮影は一切禁止でした。

ここは「もみじの永観堂」と言われているところらしく、秋の観光名所として知られているらしい。
今は春だから、観光客の多くが立ち寄らない。
しかし美術資料か何かで「みかえり阿弥陀如来立像」を見たことがあり、首を後ろの方にひねっている独特なポーズの仏像が、このお寺にあると知り、行ってみた。

写真撮影禁止になっているので撮影は何もできなかったけれど、「みかえり阿弥陀如来立像」を実際に拝めたのは良かった。
正面からだけでなく、横からの方がお顔が拝見できるので、横からもお参りできるようになっていた。

修行をしていたこの寺の主人であった永観の前にいつの間にか現れ、振り向いて「永観、遅し。」と言ったとされているらしい。
なんだか、人間味のある仏像さんだ。
絵のスズメが、欄間から飛んで行ってしまった跡がある、というのもあった。不思議なことが事実として普通に書かれている。
ここの修行僧の方々がお勤めをしている姿を間近で拝見することもできた。
びっくりしたのは修行僧の中に、明らかに中学生くらいの子どもがいたこと。
2人いた。あの2人は一体…高らかにお経をあげていて、度肝を抜かれた。



熊野若王子神社。

桜の可憐さに思わず立ち寄るが、ここでちょうどいいサイズのみたらし団子と甘酒をいただく。
ついでに昨日買ってて食べられなかったおにぎりも食べる。
桜以外に気が散りまくりだ。


なぜか、ヤタガラスの置物の中に紙が入っているという可愛いおみくじを売っていたので購入。
中吉だったので、おみくじの紙は結んできた。

境内の裏山には桜花苑という小山があり、その昔、教え子を戦争に送ってしまったことを悔いた教員が、教え子の鎮魂と、平和を願う気持ちから桜の木をたくさん植えたということだった。

哲学の道は観光客でいっぱいだった。
桜満開の時、国籍も性別も何もかも超えて、そこにいる人はみんな笑顔だった。

そんな中、犬が飼い主を散歩させてた。

・・・・平和。


哲学の道から銀閣寺方面に向かう参道に入る少し手前、弥勒院という小さなお寺がある。
そこの幸せ地蔵尊という優しい響きの言葉に惹かれ、ちょっと中に入ってみる。
狭い境内には所狭しと屋台が出ていた。ハンドメイドのお店ばかりだった。

麻で作ったブレスレットやアンクレットを売っているお店をのぞいてみた。
麻というのは強力な魔除けになるというのを聞いたことがあった。
値段もそんなに高くないので、2本購入した。
プレゼントしたい友達がいたのだ。
最近ずっと怪我が絶えない友達がいた。気休めでもいい、彼女にあげたかった。

桜色に染まる その1

2018-04-01 16:07:24 | 日記
土日はだいたい毎週、習っている武術の練習がある。
なので旅好きな私も、ここ最近はめっきり旅に出なくなっていた。

教員生活がちょうど満10年になった昨年春、勤続10年祝の旅行券15000円分を頂いていた。しかし忙しさの中でその券の存在はすっかり頭から消えていた。

年度末で担任だったクラスも解散、なんとなく空っぽな気持ちで机上整理をしていたら、この券を見つけた。
使用期限は18年3月31日…使わなければ!!ちょうど5週目にあたるから武術の練習もお休みだった。行くしかない。



というわけですぐに旅行会社に行き、京都の宿を探してもらった。私にとって京都は、何度行っても飽きない場所だし、しかも桜満開の時期。
本当なら30日から二泊くらいしたかったけど、土日にかけての宿はなかなか見つからなかったので、金土の一泊にした。
京都駅から徒歩1分のホテル京阪京都グランデ宿泊+往復の新幹線で35000円。旅行券に20000円を足して、すぐに手続きをした。

夜に到着するから、夜間拝観できる寺が多い東山区付近を中心に回ろうとだけ大雑把に決めた。
誰かと行くときは、ご飯の場所も予約するほど相当綿密に計画を練るのだけど、一人だと気の向くまま。気楽な旅。

30日は午前中、仕事に出て、午後は年休を取った。新横浜駅で新幹線の中で読む本を物色する。
小説って気持ちじゃないけど、かといって実用書もつまらない。だからといって小難しい哲学書や専門書も嫌だ。。。
と贅沢なことを考えながら書棚を眺めていると、面白そうな本に出会えた。



「人工知能の見る夢は ~AIショートショート集~」

星新一氏のショートショートのテイストが大好きだった中学生時代を思い出した。
AIについてもちょっと知りたいし、何より面白そうなのは、有名なSF作家が書いたショートショートに、その道の研究者が解説を付けるという画期的な企画なのだ。
このショートショートは人工知能学会というところが出版している研究誌に掲載されていたものらしい。
空想と科学のコラボレーション、旅の友はこの本に決めた。
AIのもたらす未来はバラ色なのか、それともそうでないのか。
様々な視点から語られる未来は、AI云々を超えて、じゃあ人間ってなんなのか、という存在の哲学にまで考えが及ぶものだった。



考えがまとまらぬ間に、京都駅に到着。
18時頃。薄明るいが夜、しかも結構寒い。コートを着てきたのは正解だった。
京都は昼間、気温が上がっていたらしく、道行く人には薄着の人が多かったが、口々に寒い寒いとぼやいていた。
ホテルにチェックインして荷物を置くと、清水寺が夜間拝観をやっている。
しかも桜が美しいと聞いたので、とりあえずそちら方面に向かうことにした。あと、学生時代にみた円山公園の夜桜が息をのむほど美しく妖しかったので、そちらにも行きたかった。



206系統のバスに乗ればいいんだけど…やはり京都駅のバス停は人でごった返していた。
ご飯を食べてから行こうかな…と思ったけれど、時間的にご飯屋さんも人でごった返していたので、アバンティのおにぎり屋さんで残っていたおにぎりを2つ買う。どこかで食べよう。

住んでいたものの強み、地理は把握している。というか京都は碁盤の目のような道だから明快だ。
京都駅から京阪七条まで歩くことにした。京阪電車で四条まで行けば、円山公園や八坂神社は歩いてすぐだし、健脚向きだけど、そこからそぞろ歩いて清水寺まで行こうと思えば行ける。

京阪電車で三条に到着し、豆腐料理の美味しかったお店で夕飯を食べられないかなあ…と覗いてみたけど、ものすごい混みようだったので諦め、京阪三条の駅のお蕎麦やさんに入る。
せっかくだから、京都っぽいものをと思って、にしんそばにする。これが美味しかった!
そして京阪電車で四条に移動、祇園を歩く。
昔もこんなだったか…観光客が残していったらしいゴミが道の脇に転がっていた。




八坂神社は屋台で賑わっていた。
お祭り気分でそぞろ歩き、円山公園へ着くと、ライトアップされた桜の木々の下でたくさんの人たちが大宴会中だった。
日本人って桜がほんとに好きなんだな…この時期、みんな頭の中まで桜色みたいだ。





桜を眺め、清水寺方面に向かう。あらかた沿道の店も閉まっているし、距離もあるから歩いて行こうとする人は少ない。だからこそ夜の京都の妖しさを味わうことのできる、静かでなかなかいいコースだった。この辺り、夜に歩くのおすすめ。







*清水寺。のんびり歩き過ぎて夜間拝観の時間にギリギリ間に合わず・・・。外から撮りました。でも今、工事中だそうです。

で、結局、おにぎりを食べることなく、バスで京都駅まで戻る。21時45分頃。
にしんそばはとても美味しかったけど、京都の夜にそれだけというのはちょっと切ない気がして、以前の旅でたまたま入って美味しかった、京都駅から歩いてすぐのビル2階にある京野菜の料理屋さんへ。ちょっと飲みたかったのよね。

チーズとシソの湯葉巻き、京野菜のグリル、シャケといくらの釜飯、梅酒と京野菜のカクテルを注文する。野菜が美味しいのでバリバリ食べる。にしんそば食べてるんだけど…。
一人で来てる人はいなくて、周囲は女性二人でという人たちが多かった。野菜メインだし、女性に人気のお店のようだった。

食べながらなんとなく耳に入ってきたワードがあった。「中体連」…え。それって。
中学校教員、しかも運動部の顧問しか使わないワードである。中学校体育連盟の略だ。
カウンター式のテーブルで二つ向こうの椅子に座っていた着物を着た女性二人は、どうやら中学校教員のようだった。
自分が持っていたクラスのLINEトラブルの話、扱い辛かった生徒のこと…おそらく同じ教員仲間と旅行中なんだろう。
日頃あまり言えないことを発散していた。

異世界を感じたい夜なんだけど、どこに行ってもなんだか職員室っぽいよなあ、と飲みながら思った。

そのあとのんびりホテルに帰り、1時頃就寝。明日は南禅寺方面がいいな。

いろんな色で描きたいから

2018-01-26 23:52:49 | 日記
2015年あたりからしばらくブログを休んでいた。
その頃から知り合いの多いfacebookの方に徐々に投稿を移行していったのだけど、最近、facebookの方に自由に記事を書けなくなってしまったので、ブログに復帰することに。

自由に書けなくなったというのは。

何かの集団に属すると、当然そこに新しい人間関係ができる。
私はいろんなことに興味があって、いろんなことに首を突っ込んでいるから、いろんな集団に所属している。
で、そこらをわりと自由に行き来して、どの集団の人たちも優しくてフランクだったから、思ったことや感じたことをfacebookに書いていたのだけど、そういう私の生き方を気に入らないのか、その人のいる集団のことだけを記事に書けという人がいる。

面倒なことは嫌だから、気が向く限りはそのことを書けと言われれば書くし、書くことで考えることも多く、自分自身に実りもあるので書いている。
けど私はもっといろんなことに興味を持ち、いろんなことを考えるから、本当はいろんなことを書きたい。
他のことを書くことを否定され、自分の自由な心とか人生観も否定されたみたいでかなり悲しかった。そしてそう言ったのが自分の尊敬してる人であったことが余計に悲しかった。


私とfacebookで繋がっている人なら、最近の私が投稿する記事の内容が偏っていることにすぐ気付くだろうな。

知り合いの方々、もしこのブログを読んでいたらそういうわけなんで、facebookの方も、もちろん本音なんだけど、それだけじゃないってことで。
大好きな美術のこと、ステンドグラスのこと。勤務先での悲喜こもごも。最近じゃあ忙しくてすっかり行けなくなってしまったけど旅行のこと。

いろんな色で彩られているのが私の生活であり、一生なんだから。



iPhoneから送信