雪ときつねと悲しみと

小雪ではありませんでしたが・・・
昨日の関東地方の雪は、小雪ではなく大雪でしたが、
雪のニュース以来、へこみまくったキツネに小雪の降る・・・
そりゃ、手袋の話じゃない？

中也には大変申し訳ないのですが、
キツネの皮衣は、どうしたってキツネ本人になってしまって・・・
昨日のニュース以来、「汚れっちまった・・・」が頭から離れません。
雪のニュースだからじゃないんですね、
このお正月休み、日頃見ないテレビが珍しく、ずっと見てるわけですね、
そうすると・・・面白いのがある。
「にほんごであそぼ」
そう、ここで中也をやるもんだから、久しぶりに頭に中也が蘇ってるわけです。

となると、月を見れば砂浜でボタンを拾いたくなる。
ブランコを見ればサーカス小屋で、みかんをみれば、蜜柑と書き、
欄干の夕日になるわけでございます。
レッスンでシャンソンの曲をやれば、また中也が浮かんでしまう(^_^;)
成人式のお嬢さま方でもあるまいし・・・いやはやすっかり若いお嬢さん気分(^_^;)

小さなこどもたちが、寿限無だの、芭蕉だのってなんだか楽しい番組。
中也もメロディが付いています。いいなぁ、たのしい！
いつかの中也のお誕生日の中也記念館でのイベントに、おおたか静流がきたとき、
呪文みたいなの歌いながら振り付け、みんなでやったけど、それもやってた。
こういうの楽しいなぁ、以前も教えてもらって見たとき、楽しい！って
思ったけど、やっぱりまだ続いてるんだなぁ。

こどもたちに見てほしいな、こんなきれいな日本語。


少し身勝手で、とても孤独で、繊細で悲しい中也は
（と、それこそ身勝手な解釈ですが・・・）
きつねとだぶるんだ・・・申し訳ないことですが(^_^;)
孤独や悲しみは美しいものだと思っていたであろう中也の
打ちひしがれて縮こまった肩に
今日も小雪が降りかかる・・・とね、いつの間にか
そんな絵ヅラが出来上がってしまっていて
あー申し訳ありません(^_^;)

　　


汚れっちまった悲しみに……

汚れっちまった悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れっちまった悲しみに
今日も風さえ吹きすぎる

汚れっちまった悲しみは
たとえば狐の革裘(かわごろも)
汚れっちまった悲しみは
小雪のかかってちぢこまる

汚れっちまった悲しみは
なにのぞむなくねがうなく
汚れっちまった悲しみは
懈怠(けだいのうちに死を夢(ゆめ)む

汚れっちまった悲しみに
いたいたしくも怖気(おじけ)づき
汚れっちまった悲しみに
なすところもなく日は暮れる……


　
半期に一度くらい、登場してしまう中也記事、
お付き合い頂きまして、ありがとうございます。