10万光年+α

子供の頃からの夢を叶えるべく始めた天体観測・・・

天体望遠鏡の倍率

2010-10-18 12:29:50 | 機材
私が使っている望遠鏡はMeade LX90 GPS-20というシュミットカセグレン式の望遠鏡です。これを買う時は、口径20cmで焦点距離2000mmという大きさに魅かれましたが、今思えば、高倍率での観測ってほとんどないのです。

持っているアイピースを元に倍率を計算すると・・・
●40mmアイピース=50倍
●26mmアイピース=77倍
●12.4mmアイピース=161倍
●9.7mmアイピース=206倍
●4.7mmアイピース=426倍
(倍率計算方法:対物鏡の焦点距離÷アイピースの焦点距離)

この中で唯一使っているレンズが、26mmアイピースです。
これは、観測前の準備(アライメント)の際に基準星を導入する時に使います。実際の観測(撮影)では、ほとんど直焦点撮影になるので、接眼レンズは使いません。
直焦点撮影の倍率計算の方法がわからないので、倍率は出していませんが、最低倍率のアイピースを使った時よりはるかに低倍率になります。それでも、木星の場合は、2倍バローレンズを介して丁度撮影に適した大きさになります。

また前にも書きましたが、直焦点撮影ですら、アンドロメダ大星雲や、オリオン座大星雲はカメラの撮影範囲からはみ出してしまいます。

望遠鏡は倍率ではなく、歪みのないレンズや明るさ(F値)で選ばなければならないと言われますが、その事が最近よくわかりました。

元々、ベランダ観測が前提の趣味ですので、もっと小さな望遠鏡でも良かったかも知れません。同じ経緯台導入装置が付いている、廉価版で小型のETXシリーズというのがあったのですが、それでも良かったかも・・・ただ、こちらには赤道儀モードが付いていない・・・たまに赤道儀で長時間露光をしてみようか・・・と思う事もあるんですよね。(未だにアライメントが成功した事はありませんが)

ハートレー彗星

2010-10-11 14:19:03 | その他の天体
昨日、惑星状星雲をいくつか撮りましたが、実は最大の目的はハートレー彗星を捉える事でした。カシオペア座を通過したあたり・・・という知識はありましたので、その辺を中心に写真を撮ってみましたが、いくらカメラの液晶画面で拡大しても、彗星らしきものは写っていません・・・・
それで、家に帰って、正確な位置を確認し、写した写真を加工したところ、やっとのこと、何とか彗星らしきものが現れました。
かすか~に、青白いものが見えますね。しかし、よくわかりません。
それで、カシオペアあたりを拡大撮影したもので見ると・・・・
かなり、画像処理で明度をアップしています。
二重星団の北東に淡く青白い点が見えます。
どうやら、これがハートレー彗星のようです。
ええ~@@;?
確か、この彗星、今年の目玉のはず・・・
肉眼でも見られるという予想だったはず・・・
それなのに、ISO6400で20秒露光してもこれしか出てこないなんて・・・
これは期待ハズレかも知れません。

惑星状星雲色々

2010-10-11 00:50:52 | 星雲・系外銀河・星団
やっと晴れました!
天気予報では、曇りとなっていたのですが、PM9:00に外を見ると星空が広がっています。
久々なので、速攻天城高原に行ってきました。
やはり、皆さん考えることは同じで・・・先客の車が10台ほど停まっていました。そのち3台ぐらいはアベックっぽかったのですが、その他はすべて観測者です。

夕方まで雨が降っていたので、かなり湿度は高いようでしたが、そこそこ銀河も見られました。
今回の大きな成果は、今まで撮ることができなかった惑星状星雲を写せたという事です。

<M57 環状星雲>こと座
10_10_10 10:30 天城高原
MEADE LX90-GPS20  直焦点撮影
Canon EOS Kiss X4 ISO6400 30秒
画像処理 Photoshop CS4

地球からの距離は約2600光年
リングのような形から環状と言われる。



<M27 亜鈴状星雲>こぎつね座
10_10_10 10:40 天城高原
MEADE LX90-GPS20  直焦点撮影
Canon EOS Kiss X4 ISO6400 30秒
画像処理 Photoshop CS4

地球からの距離は820光年。
星が流れてしまいました。
望遠鏡を向けた後に少しの間、安定するのを待つ必要がありますね。



<M1 かに星雲>おうし座
10_10_10 10:45 天城高原
MEADE LX90-GPS20  直焦点撮影
Canon EOS Kiss X4 ISO6400 50秒
画像処理 Photoshop CS4

1054年に超新星爆発を起こした名残です。
かなり淡いようで、ボヤーっとした雲のようにしか写りませんでした。
実際は無数の筋模様が放射状に広がっています。



<N7009 土星状星雲>みずがめ座
10_10_10 10:50 天城高原
MEADE LX90-GPS20  直焦点撮影
Canon EOS Kiss X4 ISO6400 30秒
画像処理 Photoshop CS4

星のように見えますが、星ではありません。
左右の突起が土星の輪のように見えるので、土星状と呼ばれます。
30秒ではハレーションを起こすほど明るいんですね。
しかし、これ以上露光時間を短縮すると、突起が見えなくなりそうです。

どれも青く見えるのは、ガスが発する赤い光を、カメラの赤外線除去フィルターがシャットアウトするからだと思われます。フィルターを取り除いた改造カメラでないと、赤い色は捉えられません。しかし、曲がりなりにもこれらの天体を写すことができたのは、EOS Kiss X4のおかげですね。

アンドロメダ大星雲は残念ながら、真上にあり、望遠鏡とカメラの干渉(筒が真上を向くとカメラがアームに引っかかり、動かなくなる)のため、観測できませんでした。この辺が経緯台の弱点で・・・・やはりめんどくさくても、赤道儀ウェッジを使うべきでしょうか。