10万光年+α

子供の頃からの夢を叶えるべく始めた天体観測・・・

標準レンズにプロソフトンフィルター

2013-04-30 14:36:11 | 機材

α NEX-6 ダブルズームレンズキットの18-210mmズームレンズのフィルター径は49mmなのですが、何故か標準レンズのフィルター径は40.5mmなのです。これは、フィルターを付ける事を考えたら、同じフィルターでも2個づつ用意しなければならず、とても非経済的です。

私は、あまり多くの種類のフィルターは使用しませんが、星空を綺麗に撮すための必需品?「プロソフトン」は無いと困ります。それで探してみたんですが、40.5mm径のプロソフトンはどうやら無いようなのです。(40.5mmのフィルター自体が少ない)

それで、今まで使っていたCanonのフィルターを使えないかと、40.5mm→62mmへの変換アダプターを探してみたら、これも無い・・・(20mmの差を変換するのも、不恰好で厳しいですけど)。結局、40.5mm→49mmの変換アダプターと49mmのプロソフトンを購入して対応することにしました。

これなら、49mm径の210望遠にも対応できますし・・・

装着した状態。あまり違和感はありませんね。
注意点としては、口径が49mmになるので、それまでの純正キャップは使えなくなります。
変換アダプターを買う際は同時にその口径に合ったキャップも必要という事ですね。


α NEX-6をLX90-GPS20に取り付け

2013-04-16 14:28:00 | 機材

<α NEX-6のリモコン>

α NEX-6はミニジャックのコネクタがないので、レリーズは使えません。(他の機種では当たり前の機能が何故無いのか、と思いますが)

しかし、高感度の露出撮影の場合、指でシャッターを押すわけにも行かず・・・結局別売りの「赤外線リモコン」を買うしかないのですが、他にも方法があります。それは、iPhone側に「PlayMemories Mobile」を、α NEX-6側に「スマートリモコンApp」をインストールして、iPhoneをWi-Fiリモコンとして使用するという方法です。

先日の観測テストの際は、まだ注文したリモコンが来ていなかったので、このやり方でやってみましたが、これは、カメラ側をWi-Fiルーターとして使うので、外出先でも使うことができて、案外便利です。また、iPhoneの画面にカメラ画像を表示させて確認できるので、赤外線リモコンにはない利便性もあります。

ただ、問題点としては、WI-Fiの接続ポイントとしてiPhone側にカメラを認識させると、通常のアクセスポイントは使えないので、インターネット接続が切られてしまう、電波が必ずしも安定していないので、時々失敗する、iPhone側には「撮影ボタン」(オンボタン)しかないので、オフボタンを押さなければならない「バルブ撮影」はできない・・・などがあります。

それで、上の写真の左にあるのが、別売りのリモコンですが、私としてはオン・オフさえできればいいので、中国製の450円のものを買いました。(純正のリモコンは機能が沢山あるようですが、私には必要ありません)α NEX-6は背後からもリモコン操作できるので助かります。※追記:屋外で確認したところ、やはりセンサーは前面にしかないので、背後からの操作はできませんでした。屋内では赤外線が壁に反射して反応していたようです。iPhoneリモコンと赤外線リモコン、どちらがいいかと言えば、やはり赤外線リモコンでしょうね。

<LX90-GPS20に取り付け>

それと、望遠鏡にカメラを取り付ける場合、Meade純正のカメラアダプタが必要ですが、そのカメラアダプタをカメラに繋げるには、それぞれのカメラマウントに合ったTリングが必要です。今まではEos Kiss X4を使っていたので、Canon用のTリングを使っていましたが、今回α NEX-6にした事で、ソニー用のTリングに・・・と思いましたが、Canonのカメラもまだ使う可能性がある訳で、いちいちTリングを差し替えるのも面倒です。

それで、CanonのEFマウントをSONYのEマウントに変換するアダプタを付ける事にしました。これなら、Tリングの差し替えより簡単そうなので。ただ、このマウント変換アダプタはオートフォーカス対応にしたら、かなりお高い・・・それで、天体観測にしか使わないという事で、マニュアルフォーカス専用のアダプタにしました。これなら、2000円ちょっとであります。

という事で、α NEX-6をLX90-GPS20に繋げた状態です↓


α NEX-6とEOS KissX4 高感度撮影比較

2013-04-14 21:08:54 | 機材

高感度の写り方が気になるので、もう少し厳密?に比較してみました。

どちらもISO6400、25秒露光、絞りF5.6でノイズリダクション有効です。

EOS Kiss X4 夜景撮影
 

α NEX-6 夜景撮影
 

EOS Kiss X4 拡大
 

α NEX-6 拡大
 

α NEX-6 の方が中間調がしっかり出ていて、デティールもシャープな印象です。
ノイズの量は同じくらいのような感じですが、よく見るとα NEX-6 の方が細かいでしょうか。
ただ、EOS Kiss X4の方が落ち着いて見える気もしますので、その辺は好みですかね。 


深宇宙へ(おとめ座銀河団)

2013-04-14 11:05:38 | 星雲・系外銀河・星団

天体観測を始めて7年めに入りました。
その間、天体望遠鏡を1度買い替え、一眼レフも600万画素、ISO1600のPENTAX ist DL2から始めて、今回のカメラを含めて 4台めです。(過去のカメラは売っぱらいましたが)

それで、当初の目的は何かと言うと「メシエ天体」を撮ること・・・だったのです。
それが、望遠鏡のアライメントの精度が比較的良くなったのと、高感度カメラを買った事もあり、やっと可能になって来ました。(この間、ライブビュー表示が飛躍的に進歩した事も大きいですが) 

昨晩は新しいカメラ(SONY α NEX-6)のテストも兼ねて深宇宙とも言える「おとめ座銀河団」にターゲットを絞りました。ただ、まだカメラの使い方に慣れていないのもありますが、バルブの操作がよく分からず・・・(EOS Kissのそうでしたが、露出秒数は30秒が最大で、それ以上はバルブとなります)バルブに設定して、シャッターを切っても全然開放になりません。

しかたなく、30秒露出でISO感度を12800に設定して連続撮影する事にしました。ISO12800とは言え、おとめ座銀河団は非常に遠く淡い銀河の集まりなので、やはり30秒では光量不足でしたが、なんとか姿は捉えました。

<追記>
シャッターボタンを押してもバルブ撮影できない、と書きましたが、どうやらできていたようです。一眼レフの場合、バルブ撮影をする時、シャッターボタンを押したら、ミラーが動いて「カシャ」という音が出ますが、ミラーレスの場合、バルブ開始音はしないようなのです。(通常撮影でのカシャ、の音は、シャッターが開いた時でなく、閉じた時の音という事なんでしょうか)音がしないので、バルブ撮影できていない、と思ってしまったようです。

 

それと、NEX-6にはレリーズというものがありません。別売りのリモコンを買うしかないのですが、別の方法もあります。今回は、NEX-6をWiFiのアクセスポイントとして使い、iPhoneのPlay Memoriesというアプリと連動させて、iPhoneをリモコンとして使いました。(これに関しては次回の記事で)

それぞれ共通設定は以下の通りです。
鏡筒:Meade LX90-GPS20 赤道儀モード
口径200mm 焦点距離2000mm 直焦点撮影
カメラ: SONY α NEX-6 ISO12800 30秒露光 各3枚
画像処理:Photoshop CS6
撮影場所:天城高原 ハイカー用駐車場(標高1050m) 


M87 楕円銀河 距離5000万~5900万光年?
実は銀河中心から右下に向かってジェットが吹き出しているのですが、よ~く見るとそれが写っています。6000万光年近く離れた地球からも観測できるという事は相当なエネルギーですね。もしかしたら、放射線量がめちゃくちゃ高く 、生命は存在できないかも・・・


M98 渦巻銀河 距離3600万光年
見た目はかみのけ座に属する銀河ですが、おとめ座銀河団に位置づけられています。ただ、違うのでは?という意見もあるようです。 


M100 渦巻銀河 距離5500万光年
これもかみのけ座にある銀河ですが、おとめ座銀河団に属しています。
よく見ると他にもいくつか銀河が写っています。

 
M85 楕円銀河 距離5500万光年
これもかみのけ座にある銀河ですが、おとめ座銀河団に属しています。


M86 楕円銀河 距離5500万光年  おとめ座内
よく見ると他にも沢山の銀河が写っています。

<以下はおとめ座銀河団ではありませんが、方角が近かったので撮った銀河です>

 
M65 渦巻き銀河 距離2400万光年
しし座銀河群に属します。手前に暗黒ガスの帯があるはずですが、写りませんね。


M64 コクガン銀河 かみのけ座の渦巻銀河 距離1600万光年
手前に濃い暗黒ガスがあり、黒目のように見えることから「コクガン銀河」と呼ばれます。

 
M104 ソンブレロ銀河 おとめ座の渦巻銀河 距離4600万光年
おとめ座にありますが、おとめ座銀河団には属さないようです。 

 
M51 子持ち銀河 りょうけん座の渦巻銀河 距離3700万光年

 

今後の課題はいかに露出時間を伸ばして、感度設定を下げられるかですね。
さすがにISO12800はノイズが目立ち過ぎます。明るく補正するのもこれが限界でした。

それと、寒さ対策。4月夜は言え、天城は気温3度。しっかり着込んでいったのですが、それでも3時間が限界でした。土曜と言うこともあり、かなりの数の天文ファンが観測に来ていたので、自分だけ車のエンジンを掛けて暖を取る、という事もできず・・・やはり簡易ストーブとか必要なのかな。 


SONY α NEX-6を購入

2013-04-12 18:57:29 | 機材

今までデジタル一眼はCanon EOS Kiss X4を使って来ましたが、本体だけでも重たいのに、シグマ18-200mm望遠を付けていたのでは、結構つらい・・・という事で、1年ほど前からミラーレス一眼がほしいなと思っていました。

最初はSONY αNEX-5N(ISO感度25600)を考えていましたが、スリムで軽い代わり、フラッシュとファインダーが付いていません。昼間の明るさで液晶画面だけ見ながら撮影というのも厳しそうです。しかし、上位機種のNEX-7はISO感度が12800しかない上、高価で手が出にくい・・・と思っていたら、昨年末、その中間のNEX-6が発売されました。こちらはちゃんとISO25600対応※で、フラッシュも液晶ファインダーも付いています。

※天体観測が前提なので、超高感度は外せません。

ただ、NEX-5Nより実売価格で20000円ほど高い・・・でも、後で外付けフラシュとファインダーを買ったらもっと高くなる、という訳で、思い切ってというか、ついにα NEX-6(ダブルズームキット)を購入してしまいました。

<α NEX-6ダブルズームキットの主な仕様>

・撮像素子:APS-Cサイズ(23.5 x 15.6mm) HD CMOSセンサー
 これは、Canon EOS Kiss X4の素子とほぼ同等のサイズです。これまで、ミラーレスはデジカメの延長のような感じで捉えられていましたが、その認識を変えるサイズと言われています?

・有効画素数:1610万画素 
 EOS Kiss X4 の1800万画素に比べると多少小さくなります。

・画質モード:RAW~JPEG

・動画記録撮影モード:1920 x 1080(60p, 28M, PS) 約28Mbps(最高ビットレート)
 (AVCHDモード時)

・オートフォーカス:TTL二次結像位相差検出方式
 位相差検出方式とコントラスト検出方式のハイブリッド式だとか。フォーカススピードと正確さはEOS Kissよりかなり良さそうです。

 ・ISO感度:静止画撮影時 ISO100-25600 
 さすがに25600は実用に耐えないと思いますが、高感度撮影でのノイズ低減は定評があるようです。
(EOS Kiss X4は拡張機能を使って12800) 

・連続撮影速度:最高10コマ/秒
(EOS Kiss X4は 3.7コマ/秒)

その他、素人目には基本機能ではNEX-6の方が多少進んでいるという印象でしょうか。

さらに、NEX-6はEOS Kiss X4にはない機能も多々あります。(以下)

・追尾フォーカス
素早いフォーカスで被写体にピントを合わせ続けます。これは動画にも有効なようです。EOS Kissもフルハイビジョンの動画を撮ることはできましたが、フォーカスは手動で行わなければならず、被写体をズームしながらピントを合わせ続けるなんて、実際はほとんどできませんでした。

・可動式液晶モニター
天体観測をする場合、これは絶対必要だとつくづく思います。EOS Kissは固定式なので、真上の撮影をするには首と腰を痛める覚悟(^^;)が必要でした。

電子式ビューファインダー
光学ファインダーは、暗がりだと何も見えなくなりますが、電子ファインダーは回りが暗くても明るく補正してくれます。 暗がりでの撮影や、星のピント合わせには威力を発揮しそうです。また、視力に合わせて矯正できるので、老眼にも助かります(かなり高解像度です)

・本体にアプリをインストール
SONYから公開されているAppをカメラ本体にインストールする事で、機能をアップできます。例えば、微速度撮影(インターバル撮影)をする場合、今まではタイマーリモートコントローラーが必要でしたが、NEXシリーズ用のApp(タイムラプス)を1000円で購入、ダウンロードすれば、NEX-6にインターバル撮影機能が追加されます。他にも色々あるようなので、研究してみようと思います。

・WiFi対応
いちいちパソコンとUSBで繋がなくても、無線LAN経由でPCに画像をアップできます。iPhoneやiPadにも直に繋げます。

<ファーストインプレッション>

 
これで全部・・・ではなく、箱にまだACアダプタが入っていました。しかし、バッテリーの充電は、このACアダプタにUSBを接続してNEXを充電するという形式なので、その間カメラは使えないし、結構めんどくさいです。やはり、別売りのバッテリー充電器は必要かも知れません。

 
E PZ 16-50mm装着時


E 55-210mm F4.5-6.3レンズを付けた状態で、EOS Kiss X4+シグマ 18-200mm F3.5-6.3と比較。ちなみに、この状態での重量はNEX-6は737g、EOS Kissが1238g。

 
フルオート、ホワイトバランス初期値で薄暗い裸電球の光下で撮影。 
(どちらもISOは3200を指していたかな・・)

 
実寸画像。画質はどちらがいいか分からない程度。後ろの葉っぱのボケ方がNEX-6の方がはっきりしているように見えますが、この背景のボケは、設定で変えられるようです。ミラーレス一眼のネック?だったバックのボケ方の問題は解決?

まだ、よくわからない部分も多いので何とも言えませんが、ミラーレスとは言え、一眼レフのエントリー機と比較した限りでは遜色ないように思います。(ハイエンドモデルとは比較できないかも知れませんが)

それにしても、ミラーレスというだけあって、レンズ交換時は撮像素子が丸出しになります。その辺、気を使いますね。


LX90-GPS20 アライメント精度を上げる

2013-04-10 01:32:26 | 機材

以前、赤道儀ウェッジを使ったアライメントの方法を書きました。

http://blog.goo.ne.jp/peppy_atsushi/e/a7ab7ea262ff7f6cf522a5d2e80773b2

しかし、これだけだとなかなかきっちりあいませんでした。
その原因の1つ・・・・北極星導入時にフォークアームと 鏡筒が正確に一直線になっていなかった、というのがあります。フォークアームには鏡筒の角度を確認できるよう、可動軸横にメモリが刻まれていますが、実はこれがあまり正確じゃないんです。下の写真は、色々苦労した挙句、「本当の一直線」をほぼ確定した時のメモリ位置です。

本当は90の位置が一直線になるはずですが、実際は87.5ぐらいを指しています。
ここが一直線になっていないと、アライメントの際に、鏡筒を180度回転させつつ北極星をセンターに入れる時、そのズレが緯度(高度)によるものか、鏡筒の傾きによるものなのか判断ができず、無駄な時間をつかってしまいます。

ですので、一度時間をかけて、正確な「一直線」を出したら、それを写真などで記録して、次回から直線出しは省く、というのが良いのではないかと思います。 


系外銀河の連続撮影

2013-04-09 01:23:28 | 星雲・系外銀河・星団

<M51 子持ち銀河>距離3700万光年
2013_04_08 23:00 天城高原ハイカー用駐車場
MEADE LX90-GPS20  直焦点撮影
Canon EOS kiss X4  ISO6400 120秒X3枚
画像処理:Photoshop CS6
 

<M104 ソンブレロ銀河銀河>距離4600万光年
2013_04_08 23:00 天城高原ハイカー用駐車場
MEADE LX90-GPS20  直焦点撮影
Canon EOS kiss X4  ISO6400 60秒X2枚
画像処理:Photoshop CS6
 
 
<NGC3115 糸巻き銀河(スピンドル銀河)>距離3160万光年
2013_04_08 23:00 天城高原ハイカー用駐車場
MEADE LX90-GPS20  直焦点撮影
Canon EOS kiss X4  ISO6400 150秒X3枚
画像処理:Photoshop CS6
 
 
天城で銀河の連続撮影をして来ました。
今まで何故あまり出来なかったかと言うと、LX90-GPS20のアライメント精度が上がらなかったからなんですね。最初の設定がきっちりできないので、オートスターで自動導入しても、なかなか望遠鏡視野に入って来ません。
 
でも、今回、これまでと多少違う基準星の導入方法を思いつき、試したところ、結構うまく行きました。銀河はどれも淡いので、カメラのファインダーで確認する事はできません。でも、北極星の導入さえちゃんとできていれば、露光テスト撮影を毎回やらなくても、自動導入で望遠鏡が向いた先には目当ての天体が入っています。後はどんどん撮っていくだけ。
 
しかし、望遠鏡の微妙な揺れ?はどうしようもありません。今回、ノイズ軽減のため、各3枚づつ連続撮影して、それをPhotoshopでコンポジットしましたが、それぞれ星の流れる向きが違うため、うまく合成できません。アライメントの失敗による流れなら、同じ方向に流れるはずですが、1回めは縦方向、でも2回めは横方向にズレたりするのです。アンドロメダのようにご近所の星雲は別として、遠方の銀河はコンポジットには向いてないのかも・・・
 
それと、天体の高度の違いで、撮影精度も違ってくるようです。天頂方向にある「子持ち銀河」は比較的まともですが、高度の低かった「糸巻き銀河」はひどい状態です。