10万光年+α

子供の頃からの夢を叶えるべく始めた天体観測・・・

赤道儀ウエッジ

2008-08-27 14:00:13 | 機材
ホント、お盆が過ぎても天候不順が続きます。全然観測できません。

そんな中、先日も書きましたが、ネットオークションでLX90-20用赤道儀ウエッジ(アダプタープレート込み)が出されましたので、結局落札しました。新品を買う場合に比べると1/3ほどの値段です。

これでこの望遠鏡に赤道儀機能がプラスされました。
惑星観測に限れば、経緯台でも問題ありませんが、星雲など淡い天体を長時間露光で撮影しようとするとどうしても赤道儀が必要です。

しかし、実際組み立ててみると、すっごく大変な事がわかったのです。



ウエッジを乗せた状態です。
ここまでは問題ありません。しかし、これは鉄の塊・・・かなり重たいです。



アダプタープレートを装着した望遠鏡本体を乗せます。
このときの組み立てが大変なんです。望遠鏡本体もかなりの重量・・・平らな経緯台に乗せるだけでも両手で、落とさないよう慎重にやらなければなりません。しかし、ウエッジはご覧の通り斜めなのです。ここに望遠鏡を斜めにした状態で乗せつつ、3本のボルトで下から止めなければなりません。当然望遠鏡は片手でプルプル震えながら支えておかなければならず、体力をかなり消費します。結局重たい望遠鏡を斜めに支えた状態では3本すべてのボルトをねじ穴に差し込むことは出来ず、2本で断念しました。(最悪2本止めで観測する事になるかも)

それにしても、ミードさん、これはやっちゃいましたね。経緯台を無理矢理 赤道儀にしようというパーツなので、組み立てやすさは全く考慮されていないようです。

僕が使っているシュミカセ鏡筒は20cm径で、このシリーズでは最小のものです。最大は35cm径・・・こちらは超重たいので、通常のウエッジは使えません。それで「スーパーウエッジ」というさらに重たくどっしりしたものが用意されています。しかし、一人での組み立ては不可能でしょう・・・実際使っている人はどうしているのでしょうか。

組み立てやすさをかって、この望遠鏡にしたのに、これでは以前の屈折式望遠鏡よりさらに時間のかかる組み立て作業になりそうです。困りました。

見た目にもなんだか不安定ですね。(恐竜っぽくみえますが・・・)

ちなみに、一眼カメラを取り付けた時のバランスを取るため、純正のバランスウエイトも落札しました。
どんどん重たくなっていく・・・

ちょっとしたパーツ

2008-08-13 14:10:38 | 機材


ネットオークションで色収差補正フィルタを見つけて落札しました。
前回の木星写真を見てもわかりますが、低い高度での撮影はどうしても赤と青の色ズレ(色収差)が発生します。この31.7mm径フィルタはそれをある程度補正してくれる物のようです。これでWebカメラのホコリの進入を防ぐ手だてもできました。
このところの天候不順で、実際どうなのか、まだ試していません。



LX90はオートアライメントにより、自動で水平、方位を出してくれます。ですので、三脚と台座の水平はほとんど気にせず観測していました・・・しかし、これは間違い。やはり台座の水平は星の追尾制度に大きく影響を与えると言う事で、水準器を買いました。前回は、これを使って水平を出してから撮影したところ、約1分の追尾はできるようになりました。

しかし、やはり経緯台ではこれが限界。
今後の方策として、赤道義ウエッジを購入し、長時間の追尾制度を上げるか、超高感度カメラを買って1コマの撮影時間を短くするか、選択を迫られそうです。(良く使われるモノクロ超高感度カメラTGV-Mは、単体で90000円ほどします・・・う~む)

今日、ネットオークションで赤道義ウエッジが売りに出されました。これにどの程度の値が付くか、注目です。

木星と衛星の影?

2008-08-06 22:45:02 | 惑星
今日は何ヶ月ぶりかでスカッと透き通った空になりました。大島も良く見えます。その分日差しが厳しく、これぞ夏!って感じです。しかし、全国的に大気が不安定という事で雲も多く、結局ベランダからの木星観測にしました。

比較的大気は安定しており、シンチレーションもまずまずです。

今回は大赤斑がこちらを見向いていてくれました。大赤斑の右下に黒い点が見えますが、衛星の影でしょうか。

前回同様26mmアイピースの倍率と同じですが、前回より多少細かいデティールが出たような気がします。しかし、私の装備ではこの辺が限界でしょうか・・・・あと出来ることはどのくらいピント合わせを厳密にできるかですね。もう少しピントが合っても良いような気がします。

※後日記:黒く小さな点は、木星の模様だったようです。これほど黒く見えることはあまりないそうですが、時間によって濃く変化したり、撮影後の編集で強調されたりするのかも知れません。
jupiter
08.08.02 20:30/大室高原自宅
LX-90GPS-20/26mmアイピース
OSPC900NC/約900コマコンポジット
Registax4/Photoshop CS3 レベル補正

天城高原で星雲にチャレンジ

2008-08-04 02:09:20 | 星雲・系外銀河・星団
なかなかスッキリ晴れる日が来ないのですが、今日はガスが多いとは言え、青空が広がったので、天城高原へ行ってきました。

きれいに天の川は見えていました。しかし、風が強い!
大気の揺らぎもひどく、木星はまったくだめでした。

と言うわけで、一眼デジカメで星雲を撮影してみました。

アンドロメダ大星雲(M31)



眼視でも確認できましたので、位置は容易に解りました。
が、渦巻きどころか、楕円にすら見えません。

三裂星雲(M21)



眼視ではほとんど見えず、感で位置を決めて撮影しました。
元画像には何も写っていないように見えましたが、ノイズ覚悟で画像処理をしたところ、微かに浮かび上がってきました。

干潟星雲(M8)



三裂星雲(と同じく・・・

駐車場には2人先客がいましたが、お話を伺ったところ、使用しているデジカメの「赤外線フィルタ」は取り除いてある、との事。通常、一眼を含めて、デジカメには赤外線フィルタが付いています。しかし、これがあると、赤系の淡い光をシャットアウトしてしまうので、散光星雲などは写真に写りにくいのです。それで、多くの方はカメラを改造し、フィルタを除去しています。しかし、そうすると、そのカメラは天体撮影にしか使えなくなります。勇気がいりますね。

30秒露光の三裂星雲をモニタで見せてもらいましたが、すばらしく綺麗な写りでした。

ゆくゆくは改造デジカメをネットオークションで落札するしかないですかね・・・
それにしても、OLMPUS E-410は横ノイズがひどい・・・
(気温のせいもあるとは思いますが)

最後に今日の銀河です。
これもノイズがひどいですが・・・



<M31>
08.08_03_22:15/天城高原

<M21>
08.08_03_22:50/天城高原

<M8>
08.08_03_23:10/天城高原

LX-90GPS-20/26mmアイピース
F6.3レデューサー/OLIMPUS E-410
露光60sec/ISO800/Photoshop CS3 レベル補正


WebCamでの拡大撮影

2008-08-03 01:20:33 | 惑星





SPC900NCをゴムパイプでなんとかアイピースに繋げる事ができました。
その撮影第一弾です。シーイングは悪かったのですが、それでもかなり細かい模様まで浮き彫りになってきました。ベランダでの撮影なので、体重移動するだけで画像が揺らぎます。当然大量の蚊にたかられても、身動きつとつできません・・・・

最終処理までの流れは以下の通りです。
1)SPC900NCで1分ほどの映像を撮影。
2)Macなのでmovフォーマットで保存。
3)ムービーをaviフォーマットで書き出して、Windowsへコピー。
4)Registax4でアライメント。
5)Photoshopでレベル補正。

上の写真は9.7mmアイピースを使ったもので、画面一杯にはいっています。下の写真は26mmアイピースを使い倍率を下げて撮影しました。

画面一杯に入ると迫力はありますが、被写体の上下に青と赤のにじみが出ます。低倍率は迫力はありませんが、衛星が画面内に収まるので、それを使ってピント合わせを行います。
(元々ぼけている木星のみでのピント合わせは結構難しい)

上の写真と下の写真とでは約1時間ほどの開きがあります。
自転で模様が移動しているのがわかりますでしょうか?

出来映えだけを見ると、やはり高倍率の方がきれいですね。

初期に撮影した木星と比べると、やっとここまで来たか!と言う感じです。
(他の方の撮影した木星を見ると、その差にガッカリしますが・・・)
今度はもっとシーイングの良い時に他の天体にもチャレンジしたいと思います。
(というか、このところ曇りばかりで、木星観測がやっとです)

ちなみに、Registaxによるコンポジットの効果は以下の通りです。



まるで。魔法ですね・・・


写真上
<jupiter>
08.08_02_23:30/大室高原自宅
LX-90GPS-20/9.7mmアイピース
OSPC900NC/250コマコンポジット
Registax4/Photoshop CS3 レベル補正

写真下
<jupiter>
08.08_02_23:50/大室高原自宅
LX-90GPS-20/26mmアイピース
OSPC900NC/120コマコンポジット
Registax4/Photoshop CS3 レベル補正