ショスタコービッチの13番目の交響曲、
私は彼が遺した交響曲の中ではこの曲が最も好きだ。
でも、
滅多に聞かない、
と言うより、安易には聞けないのだ。
なぜなら、この曲があまりにも重過ぎるから...
オーケストラにバスの独唱と男声合唱、
ショスタコービッチ独特の低音の響きに打楽器の音、半音階の進行や和声、
そして何よりもこの曲が作られた背景と用いられている詩の内容...
五つの楽章すべてがすさまじい緊張感に溢れているが、
特に、曲名と同じ名前がつけられた第一楽章はその恐怖に圧倒される。
私にとってはとても”日常”に聞けるような曲ではない。
昨日、
この曲を久々に聞いた。
特に明確な理由はないけれど、
終戦の日で、先の戦争に関わるいろいろなことに思いをめぐらしたのと
自分の病気のことがまた少しわかってきたからかな...
数年ぶりに聞いたこの曲は
相変わらず私にとってすさまじく重かったけれど、
いつものように気持ちは落ち着いた。