気まぐれ日記

~テディベアと長崎の風景~

スピノザの診察室

2024年09月27日 | 読書
2024年本屋大賞第4位の作品
「スピノザの診察室」夏川草介作



図書館の貸出順番が回ってきて、
やっと読むことができました。

作者の夏川さんは現職の医者なんですね。
実はそんなことさえ知らずに読みました。


内容は…
最前線で活躍していた凄腕の医者が、
妹の死により残された甥を育てるために
一線から退き、
地域医療に携わっていくお話。

いろいろな事情がある患者一人一人に
真摯に向き合い、
どのような医療が必要なのかを考え、
最後まで患者の気持ちに
寄り添っていく姿に感動しました。


困難に対して…
勇気と誇りと優しさを持つこと、そして、
どんな時にも希望を忘れないこと。

本書を通じて、そんな人々の姿が少しでも伝われば、これに勝る喜びはありません。

…と
夏川さんは読者へメッセージを発しています。


これからの自分自身の生き方を考えさせられる…とても素敵な本でした。

また、ベストセラーとなった
デビュー作「神様のカルテ」
2010年本屋大賞2位も受賞されていますが…

実はまだ読んでいなかったので、
早速こちらも読んでみたいと思います。









星を編む

2024年09月22日 | 読書
「星を編む 」凪良ゆう
2024年本屋大賞8位受賞作



2023年本屋大賞受賞作
「汝、星のごとく」の続編とのことで

早速、図書館へ予約。

4ヶ月待って…
やっと読むことができました。

さて続編は…
前作に劣らずとても良かったです。

前作の補足?というか…
登場人物のことがもっとよくわかったので

前作をより良くし、

また別の角度からも見ることもでき、
これはこれで、充分深い内容。


こんな人生があるのか?って思ったけど、

読んでしまえば、なんだか心温まる…
とても良い作品でした。

今回…
作品自体の内容に全く触れていませんが、

2023年本屋大賞受賞作
「汝、星のごとく」

2024年本屋大賞8位受賞作
「星を編む 」

順に2冊とも読んだ方が
より楽しめると思います。


(おまけ)
やはり、ちょっとだけ…内容を…

先生と教え子達と、その周りの人々と、
そして編集者達の愛の物語…でした。



板上に咲く〜原田マハ

2024年09月06日 | 読書
大好きな原田マハさんの新作

「板上に咲く」




今回も図書館へ貸出申し込みをして、
やっと順番が回ってきました。

マハさんの作品は
ほとんど読んでいるので、
今回の本も楽しみにしていました。

それに棟方志功の話ですから、
興味津々!

あの味のある版画には
惹きつけられますよね。

でも、棟方志功について
詳しくは知らなかったので、
今回知ることができて良かったです。

棟方志功がゴッホに憧れて
版画の世界へ入ったことや、
目が悪かったことなど知らなかったし…

そして妻のチヤさんの棟方志功への思い…

世界のムナカタになれたのは
チヤさんの夫の力を信じる
強い思いがあったからこそ!?


マハさんのこれまでの作品で知った、
柳宗悦、濱田庄司などの登場人物に
懐かしさを覚えつつ…

今回もとても楽しく読めました。

私のアートへの興味は
マハさんのアート小説から始まりました。

もともと絵画を見ることは好きでしたが、
その作家を知ることにより、
より一層読書も絵画鑑賞も
楽しくなりました。

やはり原田マハさんの小説は
面白くて大好きです。



   

水車小屋のネネ

2024年08月23日 | 読書

久しぶりに読書。

5月中旬以来、いろいろと忙しくて
読書していませんでした。

ゆっくり読む時間が無いと
読んでも楽しくないので、
読書から遠ざかっていたのです。

それでも読んでみたい本は
とりあえず図書館に予約していました。

そして…
人気の本は忘れた頃に順番が回ってきて…

予約していた
津村紀久子さんの「水車小屋のネネ」を
読むことができました。




前回の本屋大賞で2位だった作品です。


題名にある「ネネ」は
てっきり女の子の名前かと思いきや、

ヨウム(インコの仲間)の名前でした。


(インターネットより)

ヨウムの体長は30cmほど。
体重は300~500gの大きさです。
寿命はなんと50年だそうです。

ヨウムは5歳児と同じくらいの知能があると言われ、 人に慣れやすく、おしゃべりも上手にできるので家で飼っても楽しめるとか…

実際、物語の中のネネもすごく賢くて、
登場人物と会話をしたり、
与えられた仕事もキチンとこなします。

でも、さみしがり屋で、甘えん坊、
ストレスに弱く、知能が高い分、
嫌な記憶も忘れないので、
ストレスを溜めやすい傾向あり…

ペットとして飼う際には、
ヨウムの心のケアも必須だそう…


ネネのことばかり書いてしまいましたが、
実際、この物語の中でのネネは
重要な役どころをこなしています。


家庭の事情で新卒後、
小学生の妹を連れて
親から独立した主人公や、
病気の母を抱えた中学生など…

登場人物みんなそれぞれに悩みながらも
周りの人達に助けられながら
前に進んでいきます。

そんな人達とネネとの繋がりが
なんとも温かくて、
私の心も温かくなりました。

さすがに本屋大賞2位の作品でした。
温かい物語がお好きな方には
おすすめの一冊です。






「虹の岬の喫茶店」ほか3冊

2023年09月02日 | 読書
最近、
森沢明夫さんの本を読んでいます。

読書好きの友達から
好きな作家さんだと聞き、
早速読んでみることにしました。

最初に読んだのは、

「虹の岬の喫茶店」



岬の喫茶店を
一人で営むおばあさんのお話です。

美味しいコーヒーを淹れてくれて、
そのお客さんに合った音楽を
かけてくれるおばあさん。

また行きたくなるような…
なんだか癒される喫茶店。

そしていつのまにか
希望が持てるようになってる…

自分の人生だもの、
しっかり生きていこう!
と思える一冊でした。

早速次の本を読んでみたくなりました。




「癒し屋キリコの約束」



キリコさんは喫茶店のオーナーです。

依頼人の悩みを大胆な方法で
解決に導いていきます。
一見金儲けのように見えるのですが、
そこには、隠された約束が…

こちらも読後感スッキリ。
新たな一歩を踏み出せそうな気持ちに
なれる一冊でした。




「大事なことほど小声でささやく」


おかまのママが営むスナックのお話。
見かけは筋肉ムキムキ、強面のママ。
でも内面は、
すごく人の気持ちがわかる
とても優しい人。

ママのように
人に優しくしたいと思える一冊でした。

そして次の本へ。


「エミリの小さな包丁」


東京から逃げて、
おじいちゃんと住むことにしたエミリ。

おじいちゃんは田舎の漁村で
一人暮らし。

おじいちゃんは魚料理がすごく上手です。
読んでいて食べてみたくなるものばかり。
作り方も丁寧に書いてあるので、
やる気があればできそうな…

話がそれてしまいましたが、
おじいちゃんと一緒に暮らすうちに
次第に元気を取り戻していくエミリ。

こんなおじいちゃんがいたらいいな〜
なんて思ってしまいました。
家族の有り難さを再確認させられる
一冊となりました。


森沢明夫さんの本は、
優しさに溢れ、読んでいて癒され、
読後は、
温かく前向きな気持ちになれるような
気がします。

図書館にはまだたくさん並んでいるので、
楽しみながら読みたいと思います。