091:砂糖（林本ひろみ）

憧れはほろほろ崩れる砂糖菓子あまい想いをただ残すだけ . . . 本文を読む

090:匂（林本ひろみ）

夕焼けの記憶の底にある匂いパン工場のジャムパンの風 . . . 本文を読む

089:無理（林本ひろみ）

無理を言いめぐりめぐってその無理が大きくなって戻ってくる夜 . . . 本文を読む

088:銀（林本ひろみ）

銀色の鍵をいくつも持っている開く扉はどこにもない鍵 . . . 本文を読む

087:朗読（林本ひろみ）

朗読の声がちぎれて消えていく閉ざした窓のむこうの夕闇 . . . 本文を読む

086:メイド（林本ひろみ）

知性よりメイドのような従順さ求める人と飲む午後のお茶 . . . 本文を読む

きょうのヒロタさん（061028）

カメラを向けるといつもどんどん近づいてきてしまう。後で水を換えようね。 . . . 本文を読む

085:富（林本ひろみ）

ほしいのは翼のはえた富よりも羽ばたき続ける夢みる心 . . . 本文を読む

084:世紀（林本ひろみ）

秋の夜の藍色の空に高い月二十世紀の淡い黄緑 . . . 本文を読む

083:拝（林本ひろみ）

十日前子猫のなきがら見た道を心で拝みとばす自転車 . . . 本文を読む