ブルーマウンテンが嫌いなわけではない。ただスーパーの棚の前に立つと、その値段の差が気になって、ついモカやオリジナルブレンドの方に手が伸びてしまう。そのオリジナルブレンドで私が丁寧に入れたコーヒーのカップを手に、恭子が立っている。
「それで祐ちゃんはさ、ホントはどんな人が好きだったの?」
恭子はこういう話が好きだ。
「ホントはどんなものが欲しかったの?」
「ホントは何が食べたかったの?」
「 . . . 本文を読む
今年の初めに絵本をたくさん読もうと決めた。
で、ようやく100冊を突破。本当はこの倍くらいは読みたかったのだが。
読んだ本はすべて作者さん別に分けて、ノートに感想やなんかをメモをしてある。作者さんの経歴が書かれていたものは、それも一緒にメモした。どんどん読んでいくだけだったら、もっと冊数いったかもしれないのだが。
100冊くらいだとまだ資料としての価値はないと思うが、1000冊くらいになれば . . . 本文を読む
ぼくのうちに波がきた岩波書店このアイテムの詳細を見る
この絵本は、メキシコの詩人オクタビオ・パスの短編小説をもとにして書かれているらしい。もともとはもっと怖くて残酷な話のようだ。
はじめて海に行った男の子が海からちぎれた波を家に連れて帰る。はじめのうちは平和的な感じだった波は、冬が近づくにつれて荒れるようになり、やがては波が呼んだものなのかどうかわからないが、幽霊や怪物までが家の中に現れるように . . . 本文を読む
リズーム―RE‐ZOOM翔泳社このアイテムの詳細を見る
「ZOOM」は真っ赤な表紙だったが、こちらは真っ青な表紙でとてもきれいな本。
ただ今度は前と比べて、出だしがわかりにくい。3場面目からはわかったが、途中でまたちょっとわかりにくいところが出てくる。
どうも前作の方がスケールも大きくて、より面白かったような気がするな。前作よりもさらにどんどん面白くしていくなんていうのは、そりゃあずいぶん難し . . . 本文を読む
ZOOMブッキングこのアイテムの詳細を見る
最初は何かヒトデのような赤い物が大きく描かれているのだが、それが少し遠ざかって見るとニワトリのとさかだったことがわかる。さらにどんどん遠ざかっていくと、窓からそのニワトリを眺めている子どもら、さらにその子どもらがいる家の外、さらに遠ざかってみるとたくさんの家が並んでいて、しかしなんか妙に統一感のない家々で、それが遠ざかってみると、ミニチュアの家だというこ . . . 本文を読む
おいしそうなバレエ徳間書店このアイテムの詳細を見る
オオカミがお金持ちのブタの奥様にチケットをもらい、「白ブタの湖」というバレエを見に行く。客も出演者も誰もかれもみんなブタなのだが、オオカミだと気づかれないまま1番いいボックス席につく。
はじめはブタたちをひと飲みにするつもりだったのだが、いつのまにかそんなこともすっかり忘れ、舞台に夢中になってしまう。
で、今度は自分でお金を払って夜の部のチケ . . . 本文を読む
ふしぎなともだち評論社このアイテムの詳細を見る
ペンに透明水彩だろうか。色も落ち着いた感じで美しい。
レオンという男の子にはボブという名前の誰にも見えない友達がいる。(こういう内容の絵本を今までにも何冊か読んでいるな)レオンはいつでもボブと一緒。朝ごはんだってちゃんとボブの分も用意する。
ところがある日、お隣に誰かが越してくる。その家の男の子が、窓から下を見おろしているレオンに手を振る。そして . . . 本文を読む
きゅうすいとうのくじら至光社このアイテムの詳細を見る
ハンブルグにある古い大きな給水塔の話。ヤンが9歳の時、エルベ川のそばの小川で小さなくじらを釣ってくる。ヤンのお父さんはその頃給水塔の管理人で、日ごとにどんどん大きくなるくじらを給水塔の貯水槽で飼うことにする。
けれど、くじらはさらにどんどん大きくなり、ついにある夜こっそりとくじらを海に放すことになる。このくじら、ヘリコプターで吊り上げて運ぶ間 . . . 本文を読む
金曜日の砂糖ちゃん偕成社このアイテムの詳細を見る
同じ作者さんの「よるくま」とは、少し雰囲気が違うけれど、とてもきれいな絵で、文章も不思議な詩のようだ。
少しサイズの小さい絵本なのだが、このお話にはこの大きさがぴったりだと思う。 . . . 本文を読む
ミンケパットさんと小鳥たちセーラー出版このアイテムの詳細を見る
とてもいい雰囲気の優しい絵。人物や建物もいいが、小鳥たちがとても可愛い。簡単な線で描かれているのに、小鳥の特徴がそれぞれよく出ていると思う。
一人暮らしの少し風変わりな男の人ミンケパットさんが、野鳥の世話をするうちにだんだんと小鳥の言葉がわかるようになり、そのさえずりをピアノで弾けるようになる。ミンケパットさんの住む屋根裏部屋には、 . . . 本文を読む