木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

鹿児島のハエ

2009-03-28 18:59:49 | Weblog
独身の頃ギターのサークルをやってた
そこへ入ってきた18歳のアリ(有村)
会社が僕の家から車で5分の所にあったから
何故か迎えに行って送ってゆくというサイクルが続いてしまった
特にかわいがっていたつもりもないんだが気がつくと彼のためになんだかんだやってしまっていた

彼は本気で歌手になりたかったようだ
「popさん(僕の当時のリアルニックネーム)ギター教えてください」
というんでしょうがなく自宅へ呼んだ
今住んでる同じところにあった僕のうちは当時は木工所も兼ねていた
土間があって引き戸を開けると茶の間がある
ほんの4.5畳ほどの所に炬燵があって正面にテレビがあった
その脇に階段がありテレビの上に回り込むようにして二階に上がるようになっていた
アリは僕の両親に軽く挨拶をしてごく自然にまっすぐ階段を上がって僕の部屋に来た
2時間くらいかなぁ ただで教えてやった
帰る時間になったんでまた僕は送って行ってやらにゃいかん・わけでもないが歩くと20分ほどかかるんでそうしようと一緒に降りてきた
都合で彼の方が僕の前を降りてゆく
茶の間に降りた瞬間そのまままっすぐ土間に繋がる引き戸へ向かうと思いきや
左向け左とばかりそっちの引き戸を開けて入って行ってしまった
「そ・そこ台所や」
友達は何人かこの家に遊びに来たことがあるが
そんな間違いをされたことは初めてだったんであっけに取られてしまった僕と両親
その間違い方がなんかとっても愛しかったわけだ
彼は亡くなった弟と同じ歳で名前まで同じだったから

そのアリがサークルの後、帰りの車で言った
鹿児島弁で言う 
意味で言うとこういうことだった

「popさん、俺には歳の離れた弟がいて、俺が高校生で 弟は小学校の2年生くらいだったかなぁ
 その日 母ちゃんが飯の時いなくて 親父と弟、3人で食事してた
 そしたら 3人の前にブ~~ンってハエが飛んできたんす
 それ見て箸と茶碗持ったまま弟が突然 
 「とうちゃん・・(ハエを見てる)  ハエってセックスすんの?」
 俺も止まっちゃったけど とうちゃんの顔を見たんです
 3秒くらいすっごく考えたんだと思う
 「そ・そりゃ・・ハエだって た・たまにはするだろ・・」
 と言ったんすよ
 俺 おっかしっくってさ  あはあはははは・・」


 
なんか今日からハエの映画が公開になるらしい
そんなニュースを見てこんなことを思い出すとは・・

そういえば前に一度彼の話はしたけどね
コメント (20)
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