木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

胃瘻

2013-05-04 23:23:28 | 家族
昨日、病室でのこと
職人さんの娘が 胃瘻の手術をしてもらった と言った瞬間に母の表情が変わった
いや、なんでそんなことをしたの?という気持ちが表われたような言葉を出した
その部屋で表すべき気持じゃない
せめて、病室を出た折に、それがエチケットだ

しかし母の気持ちはわからぬでもない
彼女はただそれが意味のない延命治療だと信じているから
自分には決してしてほしくない治療だと続ける
自然に死を迎え入れる
それは彼女の口癖だし、僕もそれを支持しながら、自分の時もそうするつもりだ

一般的に胃瘻と聞くと、やはり延命治療の一種と感じる
しかし、ネットでいろんな事例を見るとただそれだけじゃなくのちにそれを外して持ち直すこともあると聞いた
それなら、それは必要な治療であって未来を手にする手段と理解も出来よう
でも、正直今回の病状を見ると母がそれを延命治療と判断するのを妨げるわけにはいかないようにも感じた
といってただ衰弱する家族を見守るのはこれ以上ない辛さだろう
色んな付帯条件がある
一人部屋で長く居るのは違う意味での負担にもなる
またそれほど長く居られないかもしれず、その状態で受け入れてくれる施設を探すのも大変だと聞いた
ずっと生きていて欲しい
でも意思がはっきりしない状態で、健康な時には想像できない状態で、
本人はどう思うのだろうか

病棟を出て、二人だけになって、もう一度母は僕に告げる
私には絶対そうしないで と

夕暮れが迫る
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7 コメント

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将棋ママ (かっつん)
2013-05-06 22:55:58
一度そういうものを造設すると、栄養の注入を止める訳にはいかないんじゃないかな?
ある時急に尊厳死を主張できるのかどうか
勿論本人がそういう意思を表せば別だけど
そんな意思を表明できるってことは回復してるってことだし
矛盾しちゃうよね
つまり、意識的に内容物注入を止めると今度は犯罪に関わるのではないかと
そんな心配をしてしまいます
もう助からないのであれば、自然にその時を迎える
過程を正確に判断するのは難しいけど、自然に自然に
それが子供たちの幸せにつながると思うし
僕もそのつもりです

ただこの娘さんを責めるつもりは毛頭なく
何とか苦労を最小限に抑えられたらと願わずにおれません
返信する
わかるよー (将棋を知らない母)
2013-05-06 08:17:35
母も医療の事は、まったくの素人で病院の先生からの説明でしかわからないし、、先生の説明が事前に調べておかないとさっぱりわからない~
どうしても専門の方の意見が正しいのかなって思っちゃう~
医療費って馬鹿にならないもんねーーー
海外に比べたらすごく恵まれていると思うけど・・・
本当に短いとわかっているなら精一杯出来る限りの事をしたいと思うし長期だとわかっているなら、全員共倒れにならないように計画したいところです。
うちもお姑さんが入院された時、主人の気持ちを考えたら言えなかったけど、私のお給料まるまる分1カ月分にかかり、長期間になったらどうしたらいいんだろうって悩んでました(我が子達の事を考えて・・・・)。
お世話もしたいし稼がなきゃいけないっ
もうひとつバイトをしたらどうだろう??なんて本気で考えたもん~

娘さん、一人で全部抱えてるのかしら?キツイねっ
全部自分で抱える気持ちがいっぱい、いっぱいで話をしたかったのかもねっ(母もひとり娘だから少しはわかるよ)
だとしたら聞いて考えてくれたかっつん親子のお見舞いよかったと思う。
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tamiちゃん (かっつん)
2013-05-05 23:00:13
そういえば病院で働いておられたんでしたっけ
やはり専門家だ
本人に本当の意識はもうないくらい
一番心配するのは家族のことです
精神的、経済的負担
望みのないことに対してだったら余り勧めたくはない
勿論回復できる状況なら話は別なんだけど
僕の友達が、自分の母親の入院で
「出来るだけのことをしてください」
と言ったばかりに7年間苦しんだ と言ってました
愛する子供が苦しむなら僕ならそうしないでくれと言いたい
多分多くの人がそんな風に思うんじゃないでしょうか
医学の進歩は素晴らしい
それが思いもかけない悲劇の発端になったりする
皮肉なものです
返信する
医院長 (かっつん)
2013-05-05 22:51:31
彼の娘さんは看護師なんだね
その人がそれを決めた
それに対して僕らは完全に素人
その素人目の感想なんだよね
正直に言うと、再び前の彼に戻ってはくれないんだろうという状況でした
あと何日生きていてくれるんだろう
悲しいけど、それが実感
その中でこの処置を選んだ娘さん
もう40歳になった彼女はずっと独身のまま
おかあさんを先に亡くし、お父さんにはもっと・・・
その気持ちもわからなくはない
ただ彼女の負担だけが増えるんじゃないかという老婆心。文字通りポタからしたらその老婆心なんだろうね
 
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tamikoさん(追記) (あんじー)
2013-05-05 12:27:59
私も個人的にはお断りな立場です(笑)
だって絶対口から食べたいもの。

tamikoさんもご存知と思うけど、胃ろうに入れるドリンクって口から飲む事も出来るんだけど、あれって結構カロリー高いからすっごい甘いんだよね。
うちのおばあちゃんは夏場とか体力が落ちる時に冷たく冷やした物をおやつにしていました。

医療側としては、胃ろうの方が管理しやすいんだ。体力が落ちている人には口から食べるって事は結構肺炎のリスクがあるから。だから安易に胃ろうが選択されるというのがまぎれも無い事実。

私自身、もしくは近親者が胃ろうになるけど、どうする?と聞かれたら、それは短期なのか(手術出来るようにするためなのか)それとも長期(死ぬまでずっと付けているのか)という事を聞くと思います。
で、医者が『長期』と言ったら、絶対にしない。
餓死ってわけじゃないけど、段々と食べなくなって最後ってそんなに悪い事じゃないと思う。

父方のおばあちゃんが膵臓がんで、最後点滴はしていたけど、そうでした。ホスピスに入っていたの。そういうのを見たので、全てに当てはまるとは思わないけど、そういう選択もありだと私は思います。。。。
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私もいや~~ (tamiko)
2013-05-05 09:58:18
職人さん、可哀そうね。
私も絶対してほしくないです。

かっつんさんのお母さんと同じ意見です。

私も付き添い婦の仕事を20年近く勤めましたから
見てきました。

その結果、私もお断りします。

お医者さんの立場として、あんじーさんの意見は参考にになり、有難いです。
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私的意見ですが (あんじー)
2013-05-05 01:13:40
胃ろうに対しては色々と私も思うところがあって。
第一に胃ろうを選択する医療側の思惑がどうなのかという事で結構印象が違うかな。
つまり、食べる事が困難になって、口から食べ物を摂取する事で肺炎を引き起こすリスクになるから胃ろう。
または、口から摂取出来る食事では回復に必要なカロリーが取れないので、胃ろうで補う。
前者の場合は全く口からの摂取をしないため、弱って行く事が多い。そして…。。。。
後者の場合は嚥下訓練なども後にしなくてはいけないかもしれないけど、医師によっては、口からの食べ物の摂取も平行して行ってくれれば、例えば体力が戻れば、胃ろうを外すという事も視野に入れられると思います。
職人さんの状態があまり良く無い事を考えると、どちらの可能せいもあって、何とも言えないけど、私が見て来た限り、口から食べる事は=生きる という意欲にも繋がるし、出来れば少しでも最後まで食べてもらいたいと。
出来れば、前向きに考えたいところだよね。
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