
オールドカメラを弄っていると、いくつかの壁にぶつかります。
その一つが電池です。
50年くらい前は水銀電池が主流でした。
その水銀電池は環境問題により平成7年(1995)に姿を消しました。
いろいろ捜してみると同サイズの物はあるのですが電圧が異なります。
小サイズの物にアダプターを使用して代替。それが良さそうです。
水銀電池 直径15.7mm 厚さ6.1mm 1.3V
LR44 直径11.6mm 厚さ5.4mm 1.5V
アダプターを捜してみるとけっこう高いです。電圧を変換できる物は¥3,000くらいします。
中古の一眼レフが買える値段です。表題写真のような2個必要とするものなどは?。
価格の安いものもありましたサイズを変えるだけの物ですが。
自作することにいたしました。
まずはLR44に紙を巻きました。面倒です。
次はドレッシングのプラボトルの口を切り取ってみました。良さそうですがちょうどよいサイズが見つかりませんでした。
発想の転換。ピッタリ合わなくても良い方法は・・・?
アルミ缶の使用を試みました。鋏で普通に加工できます。
横に切るよりも縦に切り取った方が楽です。
さらに電池の厚さよりも幅の狭いテープ状に加工。
所々を山折りにして丸めてみました。
加工した物を電池室に。 LR44を入れました。
オフセンターですが問題ありません。フレキシブルに半固定されました。下に向けてもLR44は落ちません。
電池の厚さの差が0.7mmあります。そのまま蓋をすると通電いたしません。アルミ箔を適度に丸めて電池の上に置き蓋を閉めました。
通電いたしました。露光計の針が動きました。
アルミ箔が厚いと蓋が完全に閉まりません。露光計が動けばOKでしたらこのままでも問題ありません。
調整は簡単ですが。
次は電圧の差による露光計の狂い。他のカメラと比較すると一段以上異なります。感度設定でこの差を埋めることにいたします。
測光条件を出来るだけ同じにするために反射率18%の標準反射板をいつもカメラを撮影しているミニスタジオにセット。
実写はTRI-Xpanですので感度をISO400に設定 レンズはボディが異なるので別メーカーですが50mmを。
50年前のfilmカメラで測光すると 1/500で f5.6とf8の中間を示した。
NikonのD700で測光すると1/500 f4.5 でした。一絞り強の差があります。
Tri-Xで実写をするときには ISO200に設定して撮影してみようかと思います。