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好奇心旺盛な長年の体験で、行って、見て、食べて、泊まった素敵な世界を、皆んなにちょっぴりお裾分け...

ブルターニュ紀行 11 <サン・テゴネック と ギミィイヨー> で カルヴェールを識ろう

2021-02-24 00:06:25 | 素晴らしき世界/フランス/ブルターニュ
巻頭写真 : ギミィイヨーのカルヴェール(部分)

荒海と信仰とケルト文化と巨石文明と
フランスにあってフランスではない異世界を訪れよう
11


ここらで海から離れて内陸をご紹介してみよう

キリスト教化がやや遅れた事と
イタリアからの使徒に布教された南部や中央部と違って
ブリテン島からケルト人の教徒が布教に来て
ケルトの価値観が入った宗教観を
ケルト人のブルトン人(ブルターニュの民)が受けた
というニュアンスが
独特のキリスト教を作り出した

ローカルの聖人たちへの信仰
独特のキリスト教の祭り
独特の教会建築

などなど

祭りとしては『パルドン祭』があるが後日に回して
今回
徐々に触れてきた『アンクロ』と『カルヴェール』の
最高峰に触れてみよう

「モッレー」から西南西の20km
『サン・テゴネック』『ギミィイヨー』
という
名高い二つの「アンクロ」がお互いに近い位置に存在している

※  ※

『St-Thégonnec サン・テゴネック』


勝利の門から『アンクロ』を望む


『Eglise Notre-Dame de St-Thégonnec サンテゴネックの聖母教会』

「アンクロ」内にある教区教会『ノートル・ダム』


『Porte triomphale de l'Enclos アンクロの勝利の門』
外から中を覗く


内側から

最後の審判で勝利する第一歩の
死者が潜る勝利の門





「カルヴェール」全景と納骨堂



『カルヴェール』の基壇部


別の面


基壇部 一部




カルヴェール十字架先端部



上の写真の反対側


十字架部の基部

教会内部は
本体の彩色は多くはないが備え付けの祭具はカラフル

内陣奥





左端は説教壇



その登壇階段の手すり


壁の最上部の位置を左右に支える梁も上に
木張りの天井の彩色も非常に穏やか
イエスと左右に聖母マリアとマグダラのマリアが飾られていた


洗礼水盤は花崗岩の一枚岩を磨きだして作られている


『Triptique 三折祭壇画』

ところがこの「トリプティック」は板絵ではなく
彫刻を使った箱仕立てで非常に珍しい
仏教でいる「厨子」みたいだ


『L'Ossuaire 納骨堂』



納骨堂から勝利の門を見る


勝利の門を出てもう一度ふり返ろう

全景


 ※  ※

次に
『Guimiliau ギミィイヨー』



勝利の門からアンクロを望む




『Eglise de Saint-Guimiliau 聖ギミィイヨー教会』


『Portail  ポルタイユ 教会正面扉口』
入ると奥にもう一つ扉口がある「ナルテックス」の形



ナルテックス両側の聖人達






上を仰ぎ見ると圧倒的な印象を受ける


身廊
天井の梁にイエスと聖母とマグダラのマリアがいるが
「サン・テゴネック」のとはポーズが違います


パイプオルガンが不思議な置き方をされている
大きなパイプオルガンを設置したかったのだろうが
天井高が足りない
床に置くと音響効果を妨げる


ということで
こんな風にとても低い位置に細い柱で持ち上げられているのです
ヨーロッパ中で初めて見た


洗礼水盤の天蓋は木彫
上部は金箔貼り



水盤自体は花崗岩製


いくつかある「Retable 祭壇衝立」が
大変に手が込んでいる
ほんの一部(下部中央)だけ拡大してみると




壁や柱のそこここにも






そして
肝心の「カルヴェール」です


基壇が大掛かりで彫刻群も『サンテゴネック』の物より複雑















イエスの十字架磔刑

最後の審判で地獄行きが決まり怪物共に喰われる悪人たち

ロバでエルサレムに入るイエス
















基壇部の彫刻群が複雑な替わりに
十字架上部はとてもシンプル


そして納骨堂



※  ※

おまけでもう一箇所
ギミィヨーの「あざ」『Lampaul-Guimiliau ランポール=ギミィヨー』


教会(左)と納骨堂(中)と勝利の門(右)が繋がっている


勝利の門の上にもカルヴェールがあり
門を通して奥にあるカルヴェールが見えるが
どちらもシンプル

納骨堂


カルヴェールから振り返る



ここは教会の中が素晴らしいのです














こういうカラフルな「ルターブル」がいくつもあります

では今回はここまでにしょましょう
=  =  =  =  =  =  =  =  =
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