記憶のスクラップ・アンド・ビルド

当然ながら、その間にタイムラグがあり、
それを無視できなくなることこそ残念です。

ペンフィールドの小人

2008年02月28日 07時00分08秒 | Weblog
大脳皮質をカンバスとして描かれたペンフィールドの小人が、大きな人形に膨れ上がってショーウインドウの中に納まっている。
これだけ次元が違うものになったのだから著作権問題も起きないのだろう。
楽しい作品だと思う。
宙に吊るした樹の枝は脳の中の神経繊維網のつもりだろうか。

脳内対応という生理学的研究を下敷きにして脳内表現 innner representation という概念が認知科学では通用しているらしい。
考えてみれば、そのような表現が実体としてどこかにある筈もない。
有るのは、サイエンス・ライターが図像化した「感覚の小人」たちであり、それはそれとしてわれわれの脳内で生じているプロセスを平明に理解させてくれるだけだ。
それにつけても、われわれが心像として意識するイメージは、どこにどんなスクリーンがあって、どのようなプロセスで投影されているのか。ついそんな風に考えてしまう。
心像は空間的オブジェクトとして描かれるが、そのスクリーンが空間的オブジェクトで在る筈もない。
物理学では重力で空間が歪むというが、物理学の時空だけでなく、一般に空間とは歪みそのものであって、それ以外の何ものでも無いのかも知れない。
そうした空間の中にあるオブジェクトとは、われわれ個々人が死んでいなくなればすべて消えてしまうものなのか?
せめて?マークだけ付けておこう。

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