タミアのおもしろ日記

食文化・食育のお役立ちの話題、トンデモ食育、都市伝説、フードファディズムなどを分析して解説します!(^.^)

手品の種明かしと食育の微妙な関係。

2018年11月15日 | Weblog
知人の一人が、アマチュア手品師です。お世辞にも上手とは言えないのですが、ネタがギリギリ見えそうな見えなさそうなそのゆるい手つきが逆に受けちゃって、老人ホームで人気です。そんな彼女、政子さん(仮名)には時々
「タミアちゃーん。新しい手品覚えたので、ちょっと見てくれるう?」
と、初のお客というか、実験台にされるのであります。

(ちなみに政子さんの口調は関西のいろいろな地域の言葉を交ぜて記しました。どこの地域だ?という深い突っ込みは無しでお願いします。)

「政子さん、面白いけどあの場面でネタが丸見えです。」
「あら、そ~う?」
などと言いながら、手品について少しずつ知識がつきました。
ものは試しで聞いてみました。

「簡単な手品のネタを他の人にもお話していい?」
「だめよお、それはプロの人たちが困るし~。」
「確かにそうよね、本当にごめんなさい。」
「でも、だれでも知ってる超基本ネタだったら、かまわへんよ~。」
「それはうれしいな。例えばどんなことなら教えていいの?」

「そうね~。手品の最初に『種も仕掛けもございません』って言うでしょ?」
「うんうん、」
「あれね、本当は種があるの。」
「それは幼稚園児でも知ってますわ!!」
「あ、じゃこれはどう?ステッキを振ると花になる秘密。」
「はい?」
「あれね、そもそもそういう風に出来てるステッキなの。」
「それも幼稚園児でも知ってます!もちっと教養になる話題ないですか?」

「そうねえ。鳩が出てくる仕組みくらいなら、大勢の人にもう知られているから話してもいいかも~。」
「あ、それいいですね。確かに、どこに鳩を隠してるか不思議です。」
「ただ単に、服のあちこちに隠してるのよ」
「でも、鳩って体でかいでしょ。」
「ドバトや伝書鳩じゃないのよ。手品で使うのはギンバトという種類なの。その中でも白い品種を手品用に大切に育てているんですわ。」

「なるほど、特殊な鳩なのね?」
「そうよ~。体が小さくて細いのに、羽を広げると普通サイズなのよ。それにおとなしいから使いやすうて、いいのよ~。」
「あ、それに手品の衣装と背景は黒いから、白は膨張色で、大きく見えるという効果もあるかも!面白いですね。手品のアイデアはきっと合理的な頭の人が考えているんですね。」

「そうよ~手品の奥深さを理解してもらえてうれしーわ~それじゃあ、胴体切りのネタ、」
「お!教えてもらえるんですか!!」
「うん、専用の道具と使用説明書つけて100万円。」
「・・・なにそれ。」
「手品師の所属する協会で販売してますねん。買う?」
「お金ないです。でも100万円あればできるんだ。」
「無理よ~。訓練受けたアシスタントさんに払う出演報酬が、別途100万円だから。」
「ひいいい!!胴体切りってそういうビジネスモデルなんですか!」
「そうよ~。面白いでしょう~」
「手品の世界は驚きの世界です。」
「そうね~。でも普通の世界の、不思議なことが、実は手品だったりするのよね。」
「というと?」
「この間、制服っぽいつなぎを着た男性が『水道局から来ました。水質検査です。』って家にずかずか上がってきよってね。」
「ええっ?」
「いきなり蛇口ひねって、水を試験管に取って、薬を垂らして、『あ!!濁りました!これは水道管に異常があるはず!!精密検査させてください』って言うんで。」
「それって、もしや。」
「そうよー。『あんた、それ、普通の水に垂らすと必ず濁る薬品つこうてんねん!うち、その手品知ってまっせ!』てゆうたら、逃げてもうた。」

「良かったですね。不審な事や不思議な出来事が起きた時は、手品の可能性があると、普段から肝に銘じておくと、いざというときに役立ちますね。」
「そうよ~。健康食品の広告とか、ダイエットの店のちらしとか、みてごらんさい、あれも、手品の一種みたいなものがぎょうさんありまっせ。」
「ああ。カメラの色温度、照明や撮影角度を変えることで、簡単に痩せたりシミが消えますね。天井の明かりとめがねと服・髪型を変えて撮影するだけでも年齢が若返って見えるから、ビフォア・アフターの写真は信頼できないものが多いですね。」
「タミアちゃんの調査している怪しげな健康法も、あんがい手品やトリックが紛れてるかもね~。例えば、『これを食べたら白髪がなくなった』なんて話をゆうとるおっさんが、実は夜中にこっそり白髪染めシャンプーをつこうてるかも。」
「あははは。さすがにそこまで大胆なことする人・・・・いるかなあ?」

実際のところ、どうなんでしょうね?でも医者が薦めない食事法で病気が治った・若返ったという人は、商品を売ったり奇妙な思想に引き入れる目的で、手品を使っている可能性もありそう。手品は、人をたぶらかすためでは無く楽しいエンターテイメントとして用いて欲しいものです。どうかご参考にしてください。
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