プリメイラ Honolulu

袰岩奈々のホノルル・カフェぶらぶら日記。
こちらもどうぞ→ https://note.com/nana_horoiwa

料理と掃除

2019-09-24 20:36:55 | ルーティン
数日前から、
生きてくのに身につけておくべきスキルは何だろう?
と、結構、真面目に考えていた。
コミュニケーションスキルとか、
EQとかあれこれ思っていたのだが、
ふと「料理と掃除だ」と思い至った。

机の周りじゅうに溢れかえっている書類やパンフ、
本類を見て、うんざりしているところだった
せいかもしれない。

私にとっては料理と掃除は
「時間があったらやるもの」的な位置づけで、
まずは「仕事」が優先。
いざとなったら外注。
杉並に暮らしている時には、
ご近所にお惣菜屋さんがいっぱいあり、
リーズナブルなお値段だったので、
存分に利用させてもらっていた。
掃除も、まあ、汚くなったらする、的な。
生活の中にルーティンとして
織り込まれないまま、現在に至っている。
(って、気づくのが遅すぎ)

ところが、ハワイに来て、
手頃なお惣菜はなく、
手頃な外食もなく、
自分で作る以外、美味しくて
リーズナブルなものにありつける
可能性がムッチャ低くなった。

周りを見回すと、みなさん、
とっても美味しいお料理で
周りをもてなしている。
自分もやったほうがいいよなぁ、と。
そんなわけで、自分で料理する機会が増えた。
ところが、料理に慣れていないと、
いちいちレシピを見て、量を計る必要があり、
ますます、時間がかかるという事態。

さささ、と美味しい料理の作れる友人たちを
羨望と尊敬の眼差して見つめる日々を送っている。
一品持ち寄りパーティの多いここでは、
おいしい手料理は称賛される。
作り甲斐があるというものだ。

あーあ、若い頃からルーティンにして、
料理と掃除を朝、起きたら顔洗うのと同じぐらい、
「やるのが当然」って感じにしておくべきだったなぁと猛省中。
ま、今からでも遅くないので、
精進して料理と掃除に精を出すか。

崇拝している内田樹先生も、
「料理と掃除」についてお書きになっていることを、
不思議なシンクロニシティで知った。
英雄的行為と思って頑張るしかないな。
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「命の深呼吸」上映会やりました

2019-09-23 07:33:46 | お寺
パロロ本願寺、映画上映月間となった9月。
22日、日曜日はドキュメンタリー
「命の深呼吸」の上映会をしました。
英語での名前は「The Departure」
おくりびとと同じタイトルですが、こちらはドキュメンタリー。
「死にたい」と訴える人々の相談に乗り、「死」や「生きる」ことに関わり続ける
臨済宗の僧侶、根本一徹さんの生活を追っている。
根本さんはいのちに向き合う宗教者の会もやっている。
監督は米国人ラナ・ウィルソン。

ハワイの他のお寺で上映会をやったと聞いて、
パロロ本願寺でもどうかな、と思って見つけた。
日本ではDVDがまだないようだが、
こっちでの入手は可能かも!と思って探したら、
Aamazonで16ドルちょっとで買えました。
英語字幕が付いているので、完璧。
パロロ本願寺での催しは、英語がメイン言語とされていて、
日本人が開くものでも、英語通訳が入る。
コミュニティにオープンでなくてはいけないのだから、
当然といえば、当然なことだ。

カウンセラー的な立場で見ると、
自分の身体や家族にかなりな負担をかけながらの
関わりは、大丈夫なのだろうか、継続できるのだろうか、
あるいは安全なのだろうか、と気がかりになる。
けれども、そのように関わられることが
自分にも他者にも
大きなサポートになっている面もある。

命の深呼吸オフィシャルサイトで、
原宿カウンセリングセンターの所長である
信田さよ子さんは
『自殺という重いテーマについて、監督は登場人物を美化せず赤裸々に描き出す。
見る者に残されるのは、ひとは自分を救うために他者を救うのかという問いかけである。』
とおっしゃり、
精神科医の春日武彦さんの、
『ギブアップする場面があって驚かされた。その苦しげな表情。
「死ぬ以外の選択肢」を、自ら体現してみせつつ真摯に向き合う以外に方法はないだろう。
でも、それすら万能ではない。そんなことなど百も承知で、彼は戦い続ける。誰にも真似はできない』
などとするコメントにある通りだ。

「カウンセリング」は
カウンセラーやクライアントの安全を確保して、
どうサポートできるかという枠組みを守る。
そのように関わり合えるセッティングを作る。
コミュニティでの関わりはその外側にある。
カウンセリングでできることは限られている。
彼自身の抱えるグリーフが
グリーフによるエネルギーが
彼を突き動かしているようにも見える。

監督のラナ・ウィルソンさん。
「死にたい」と口にしたら119されちゃう米国から来て、
彼の関わりはどう見えたのかなぁ。

映画終了後、みんなで感想をシェアしたり、
日本から見えた方の手料理と
ノリさんの炊き込みご飯やおみおつけ、
メンバーの方が持ってきてくれたサラダなど
お料理もシェアして、
秋のいっときをシェアしました。
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海水の温度、上昇

2019-09-22 19:39:35 | 考えたこと
ハワイがムッチャ、暑い
地球温暖化が起きている、いや、冷却期だという議論があり、
友人の科学者もむしろ冷却期じゃないかと言う。
でも、こんなに暑いのはなぜ?
嵐がこんなに激しくなってるのはなぜ?

そんな中、原発に関するビデオを見た。
放射性物質の管理が難しくて危険なのは周知のこと。
でも、今回、冷却するために海水が使われていて、
熱くなった海水は海に流され、周りの海を温めていることに気づいた。
そんなこと、問題だって言うの、あんまり聞いたことないよ〜!って思ったのだが、
この熱水、日本中の川の温度を2度上げることができるほどだ、
と書いてあるブログも見つけた。
CO2による温室効果っていうよりも、
直接、海を温めている。
一体、あったまった海はどうやって冷えるのだろう?
クローズドのシステムで、
エネルギーは保存されるんじゃなかったっけ?
ただただ、どこかがあったまっていくだけなのでは?

2度って生体にとってはかなりな温度だよね。
36.5度の体温が38.5度になったら、辛いもの。

昔、働いていた大学で学生と話してたら、
その院生は魚のメス化の研究をしている人で、
女性の使う避妊薬が尿となり、最終的に海に流れこむせいで、
魚がメス化すると聞いた。
その時に、ああ、海の水だって有限だよね、
無限に希釈できないよね、
と思ったことを思い出す。

ハワイの周りの海の温度が2度、上がっているらしい。
サンゴが白化する危険がある。
この水温の上昇、日本だけではなく、
世界中の原発やその他の工業過程などで、
海水が冷却水として使われるせいってことはないのかな?
なんでこのこと、あんまり解説がないのかな?
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国際平和デー「銀河の雫〜はじまりはひとつ」上映会しました

2019-09-22 10:40:09 | お寺
国際平和デー。
かっこちゃんの「銀河の雫〜はじまりはひとつ」 上映会、
機材トラブルもなく、無事に始まり、
かっこちゃんの子ども時代のお話や
質問に答えての「1/4の奇跡」についてのお話、
終わったあとは
ノリさんのお茶とお漬物でみんなでおしゃべりして、
無事に終了。
言葉にならないなぞのウルウルがやってくるステキな映画です。

カッコちゃんのお話のあと、
リンダ先生がお連れになった、ネパールコミュニティから
いらして下さった女性は、みんなからのリクエストに応じて下さり、
かっこちゃんや小林さんたちも一緒に、映画の中にも出てくる、
旗が風にたなびくさまを歌ったネパールの民謡、
レッサンフィリリを歌って下さいました。

かっこちゃん、小林さん、はるばるいらして下さって
ありがとうございます。
お寺にいらして下さったみなさま、
パロロ本願寺での上映を快くOKして下さった
ホノルルファンデーションのひろ子さん、
突然のお願いにニコニコ
通訳を引き受けて下さったリンダ先生、
お寺を好きに使わせて下さる藤森先生、
受付その他、細々したことを全て
引き受けて下さった操さん、
本当にありがとうございます!
とっても嬉しい時間でした😃

本日のドネーションはかっこちゃんを通じて
ネパールへの支援となります。
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ミイラニさんの「優しいハワイ語ビギナー」

2019-09-21 09:48:28 | Life in Hawaii
昨日のHOLOHOLO Projectの
寺カフェの一環で、
ミイラニさんにお願いして
ハワイの文化とハワイ語とのクラスを
開いてもらった。

せっかくハワイに住んでいるのだから、
ハワイアンカルチャーをちゃんと分かりたいと
思いつつ、断片的にしか触れることがなかった。

ハワイについて知り始めて、
一番初めに、おおおって思ったエピソードは
ランディさんのところで鼻笛を知ったとき。
「鼻笛があって、口は嘘をつくから
鼻で笛を吹いた。ひとりひとり、音が違っていて、
声と同じようなものだった」というようなお話。
なんというか、「嘘つく」ことが
織り込まれているってところが魅力的。
「嘘はダメです!」っていう感じじゃない。

昨日のクラスでも、
ハワイの文化が陰陽の考え方のように
バランスが重視されていること、
出したら、戻ってくること。
Aloha mai kakou と挨拶するとき、
相手へのAlohaと自分へのAlohaの
両方の意味が入っていること、
といった説明があってとても興味深い。

その場、全員への挨拶の言葉と
相手と二人だけの挨拶の言葉とが
違っているとか、これも興味深い。
一人に向かって、二人に向かって、
三人以上に向かって、
で言い方が変わったりする。
この一点だけでも、興味深すぎる。

昨日はまだ、トライアルの1回。
これから、5回シリーズぐらいで、
クラスをお願いしたいと画策中です。
ミイラニさんは毎日、ハワイ語が送られてくる
メルマガをなさってて、登録は下記からできる。
美しい写真とハワイ語が毎日、届く。
「ミイラニの今日のハワイ語」




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寺カフェ、ハックされてパーティ会場に

2019-09-20 21:33:06 | お寺
毎月1回、開催している寺カフェ。
本日は午前中、掃除道の方が日本から見えて、
ホノルルのグループと一緒に
お寺のお掃除をするとのことで、
午後からオープン。

うっかり焼きそびれたバタロールのドーは
お寺で焼くことにして、お気に入りの粉捏ねシートと
オーブンシートとのし棒を持参。

到着後、寺カフェに来てくれていた友人と
バタロールを成形して、二次発酵させていると、
マカハのちえみさんがステイしているお客様と
お昼ご飯を持ってきてくれた。
素晴らしくおいしい、グリーンカレー。
土鍋で炊いてくれたスイートライスがぴったり。

掃除道の方達へ、と差し入れてくれた
チリコンカンもたくさん余っていたので、
こちらもいっぱい。

住職のノリさんや、理事の操ちゃん、
アクセサリー作りを教えにきたユリちゃんや、
ハワイステイを楽しんでいるご夫婦もジョインして、
寺カフェはパーティ会場へと様変わり。

3時半からは、ミイラニさんの「ハワイ語講座」。
ハワイのカルチャーの深いところから掘り起こして、
解説して下さるので、とっても腑に落ちる内容。
ミイラニさん、ハワイ大学でハワイ文化を学び
マスターディグリーを持っていらっしゃる。
クムフラであり、ハワイ語で会話ができる。

みんなでワイワイ言いながら、
ハワイ語が文字を持たなかったこと、
「音」つまりはバイブレーションが大事になることなど教えてもらう。
ハワイ語を学ぶということは、
ハワイアンの方達が世界をどう見ているのかを知ることでもある。
ピジンイングリッシュとの関連など、
話題は多岐に渡り、今後の展開が楽しみ。

お寺がごちゃまぜ化していくのが、
とっても面白い。
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長新太作・絵「ごろごろ にゃーん」読んでみた

2019-09-20 09:00:57 | ルーティン
Kから5年生までいる日本語クラス。
アクティビティと読む、書くが多めなので、
日本語絵本の読み聞かせをしたら、
ひとつながりの日本語を聞くという意味でも
いいんじゃないかなぁと
ちょっとした合間に読んでる。

今回は長新太さんの「ごろごろ にゃーん」。
わたし的にはとてもツボな本で、
同じフレーズが何回も出てくるので
子どもも面白がるんじゃないかと思ったが、
意外と「何だろう、これは?」的な
とまどいの方が多い反応。

英語にはオノマトペがあんまりないから、
「ごろごろ にゃーん」の意味を
受け取ろうとして難儀をしてたのかな。
グリーンの濃淡の絵が
意外と地味だったのかなぁ。
もうちょっと授業っぽく、
猫は日本語でなんてなくか知ってる?
とかやってから話したらよかったかなぁ。

こんな風にいろんな本を持っていっては
子どもたちの反応がわかるのが
とても興味深い。
今度は何を持っていこうか。
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井上信子著 神田橋條治対話「対話の技 資質により添う心理援助」(新曜社)

2019-09-19 10:51:34 | 読んだ本
「33個めの石」は1日で読める。
けれども、たくさんの「引っかかり」や
「見ないことにしていたこと」などを
心の中に振りまく。

おととい掘り当てた宝箱の中には
神田橋先生の本もあった。
ハワイのブックオフで見つけて、思わず買ったもので、
パラパラと拾い読みをしただけで忘れてた。
どういう経緯でこの本が絶海の孤島にたどり着いたのか、
そちらも興味深いのだけど、
赤や青のラインがいっぱい引いてある。

カウンセリングのスタイルを
どうやって作ってきたのかを振り返ることになる。
この研修を受けているときに、
UHウェストオアフの先生にも聞かれた。
「どのようなカウンセリングをしているのか?」と。

基本的にはロジャース的なアプローチ。
聴く。そして感情の言語化、整理をサポートする。
テーマによっては認知療法的な考え方も有効だ。
家族心理学やブリーフサイコセラピーの知見も使う。
ミンデルのアプローチはハワイに来てから意識するように
なったけれど、プロセス指向的に見たら、どう見えるだろう?
と状況を見るようにもなった。

さらに、基本の基本である、自分の内側に目を向けること。
このことを抜きにしてカウンセリングはありえない。
森岡氏の投げかけは、内面をよりエグく、
掘り進む助けにもなる。

そして、
何と言っても「言葉」だ。

ハワイに来て、言葉が荒いと感じた。
けれども、最近、移民にとって日常のやりとりの言葉が荒削りになるのは、
仕方がないような気がしている。
喉が渇いて仕方ない時に
「恐れ入りますが、もし、お手数でなかったらお水を一杯、いただけますか?」
なんて言う余裕はない。
「水くれ! 水!」となる。

慣れない外国語でそれをせざるを得ないのだ。
恐れ入りますが、とか言ってる余裕はない。
とにかく、欲しいものを手に入れるための言葉になる。
相手を「おもんぱかる」なんて余裕はないし、
おもんぱかっても、見当違いになることも多いのかもしれない。
そうしたら、欲しいものを欲しいと言い、
裏の意味をあれこれ忖度することはせず、
要らないものや嫌いなものにはしっかりnoを言う。
このスタイルが優勢になってもおかしくない。

さらに、日本語を忘れる。
細かい言い回しが曖昧になる。
そう考えると、息子や娘の言葉が
「ぞんざいな」日本語になっていっていることも
仕方ないような気持ちになる。
まあ、相手が母親だからってことがあるにしても、だ。
同じことを英語で言われても、
無礼な! とは思わない言葉がいっぱいある。

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森岡正博著「33個めの石」(春秋社)読みました

2019-09-18 08:58:44 | 読んだ本
昨日、バージニア工科大学の話をブログに書いていて、
「33個めの石」という本を持っていたはずだ、と思い出した。
本を入れてあるプラスティックケースを一つづつ開けながら、
日本の家に置いてきたのかなぁ、
こっちで見た気がしたのは勘違いだったかなぁと
半ば諦めた最後の箱で見つけた。
その箱には他にも、「これこれ!」というような本が詰まっていて、
宝箱を探り当てたような感動。

著者がどなただったか、全く覚えていなかったのだが、
森岡正博氏だった。
うわぁ!
森岡氏がいいなぁ、と思い始めたとっかかりはなんだったかなぁと
ご著書をチェックしてみたら
「自分と向き合う「知」の方法」だった。
1995年にPHPから出ている。
そうそう、「自分を棚上げにしない」
というアプローチにとても共感したのだった。
この態度は今の私のスタイルに影響している。

「無痛文明論」でおおお、と思い
「感じない男」が出たときに、
あら、私の本のタイトル「感じない子ども こころを扱えない大人」を
知ってるのかも? と密かに喜んだり、「男」にしただけで、
全然、意味が違ってくる面白さというか気味わるさを感じたものだった。
最近、ふと「宗教なき時代を生きるために」を手に取ったりしてたのも
偶然じゃないかもしれない。

「33個めの石」はバージニア工科大学での事件後の追悼で、
亡くなった方たちをリプレゼントする32個の石が置かれたとき、
その横にだれかが33個めの石を置き、
犯行後自殺した学生も加えられた、というエピソードから。
あとがきにはこの、33個めの石についての後日談も載っていて、
示唆的で興味深い。思わずうるっとしてしまった。

ハワイのホオポノポノだったら、
きっと初めから33個だったのだろうなぁなんてことも。

ネガティブな感情や感覚に対して、
ざらっとした後味の悪さみたいな露悪的な面も持ち込みつつ、
なぞな優しさを感じさせる語り口。
ネガティブ・ケイパビリティを考えるとき、
絶対、参考になるアプローチ。

いつかどこかで直接、お話ししてみたい方のお一人だなぁ。
ここに書いておくと、叶うかもしれない。
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Behavior Intervention Team foundation workshop

2019-09-17 21:15:14 | Life in Hawaii
ハワイに戻った次の日、
Behavior Intervention Team foundation workshopに出た。
時差ボケで午前中はダメダメかも、と思いつつH1を飛ばせば、
眠気も吹っ飛ぶ。
緊張しながらハワイ大学ウェスト・オアフ校へ。

BITと呼ばれるこの研修は
学生たちの発信するSOSに組織のスタッフが
部署をまたいで、チームとして的確な介入をするために必要な
知識や技術を学ぶもの。
2007年に起きたヴァージニア工科大学での
スクールシューティング事件をきっかけに生まれたという。
はじめにこの事件を丁寧に追い、関係部署にしっかりと
インタビューして作られているドキュメンタリーの上映。

銃を乱射した学生はそれまでに、
いろいろなところで「気がかりな面」を表していた。
けれども、彼に関わった人同士が交わることが
なかったため、事前に介入することはできなかった。
授業で書いたストーリーを読んだ教員、
関わったカウンセラーや警官。
それぞれは分断されており、どこが中心になって
彼に関わるのかなどについて、
話し合われることは無かった。

学校という組織の中で、
どのように学生をサポートするかについて、
いろいろな部署との具体的な連携や
teamの作り方についてホノルルや
カポレイ近隣のコミュニティカレッジの
カウンセラーや教員たちとワークショップ形式で学んだ。

英語ができなくて申し訳なかったのだけど、
私にとっては得るものの大きなワークショップだった。
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7月の日本 7  東北の女性薬剤師さんたちと研修

2019-09-17 09:57:41 | Life in Suginami
盛岡で法事のあと、仙台へ。
震災後、ということは移住後、
仙台時代の友人たちとの繋がりが
ググッと深まった。
ハワイを毎年、訪れていたという
私よりハワイ事情によっぽど詳しい
中学校時代の同学年生が、
中高時代、仲良くしていた友人を連れて、
ハワイに来てくれたのだ。

中3の5月から高校卒業までの
ほんの4年弱しかいなかったとはいえ、
さまざまな対社会的態度はこの時期に
醸成されたともいえる。
仙台の中学は中途半端な学期途中の転入生に対しての
受け入れに慣れていて、
今思えば、とってもあったかかった。

ハワイで何十年ぶりかの再会を果たした友人は
仙台の薬剤師さんで、
中学校の同期との食事会と、
東北の女性薬剤師さんたち向けの講演を企画して下さった。

薬剤師さんたちと「グリーフ」がどう関わっているのか、
よく理解していなかったのだけれど、今回、深いつながりに気づいた。
毎回、薬を渡しながら、その方の体調の傍にいる。
変化には必ずグリーフが伴う。
日常と違う状況に陥った方はきっとグリーフも抱えている。
また、在宅の終末期医療の現場にも
薬剤師さんたちは携わっており、
医師や看護師、多くのサポーターとともに
患者さんや家族を支えている。

家族の中に入っていくことは、
ものすごくエネルギーのいることだ。
かつて、不登校の子どもたちの訪問相談をしていて体験した。
子どもに関わることが役割だが、
家族間の調整的な役割を
取らざるを得ない立場に陥ったりする。
あるいは、いろいろなことが見えるけれども、
どこにどうアプローチすることが
必要なのか、適切なのかの判断がとても難しかった。
気にすべき関係のラインが
1対1から1対2や1対3になるだけで、
かなり増えるのだ。

ましてや「グリーフ」を抱える場だ。
関わる人々にも、さまざまに影響を与えるだろう。
グリーフとは何か、
グリーフが何をかきたてるか、
グリーフに接する自分自身をケアする方法などについて、
実習を組み入れてお話した。

会場には震災をきっかけに生まれた
モバイルファーマシー(移動薬局)も登場。
災害時に薬局機能を持つ車で駆けつけられる。
スタッフが宿泊できるようにもなっている。


薬の分包機。「粉薬を手でも包めるように練習しておく必要がある」とも。


薬棚 震災の時、急遽、段ボールを工夫して薬棚を作ったエピソードなどもお聞きした


事務エリア。


シャワーとトイレ、シンクがあり、運転席の上の部分に眠れるスペース。「足元に窓があるのが大事だ。匂いの問題で」とリアルな体験に基づくお言葉。

河北新報に勤める友人が
そもそもの発端を作ってくれたハワイ好きの友人と
一緒に参加してくださり、記事を書いてくれた。
人生、どこでどう、どこにつながるかわからない。
河北新報社報道部著「止まった刻 検証・大川小事故」(岩波書店)をいただいた。
少しづつ読んでいる。

今を生きる人たちのために1本、
今を生きることのできなかった人たちのために1本。
キャンドルを灯してお参りしてする「命灯会」。
続けていきたいな。












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cookで思い出したこと

2019-09-16 08:31:35 | あれこれ
cookの後書きを読んだり、
小麦粉セラピーをやってみたり、
神田橋條治先生のことを思い出したり
していたら、昔、不登校の子どもたちと
溜まり場的なことをやっていた時のことを
思い出した。

それは初めは駒込のマンションの一室を
使わせてもらってやったりしてて、
プリメイラでもやってたことがあるのだけど、
学校に行っていない子どもたちの昼間の居場所、
という感じになっていた。
そこにくる女子たちは、よくクッキーを作ったり、
焼き菓子を作ったりしていた。
お菓子作りが始まると、
学校に通い出したりするなぁ、
と思いながら見ていたのを思い出す。

初めと終わりがあって、
完成が見れて、
自分の手や指先から作り出されるもの。
しかも、完成品は可愛くておいしい。
主婦たちが結構、大変な仕事をこなしながら、
元気なのは、日々、クリエイティブなせいかもしれない。

神田橋先生は研修会かなんかで遠くから
見たことがある程度に知っているのだけれど、
「具体的になんと言うか」を伝えていてすごかった。
「言葉」って相手に大きな影響を与えるよなぁと思ったり。
同じ言葉を使えばいいってもんではないのだけれど、
そういう言葉の裏に流れる気持ちの持ちよう的なところが
とても印象深い。

ハワイに来て以来、自分の言葉づかいや気持ちの持ちようが
センシティブ過ぎて、弱過ぎで、ダメダメなんじゃないかと
かなり凹んでいた。
配慮し合う文化から、
欲しいものを欲しいと言い、
言いたいことはズケズケ言い、
「それは困る、どうしてくれるんだ」という
コミュニケーションが結構、当たり前の文化が
(つまり、そう言わなければ踏みつけられっぱなし、
放って置かれっぱなしになりかねないということ)
思っていた以上にこたえた。

「あなたはセンシティブ過ぎる」
「未成熟なんじゃない?」
「目立ちたがり屋さんなのね」
「日本で仕事してる方がいいんじゃない?」
などなど、暮らしぶりや子育てにもあれこれ。
喧嘩しているわけじゃなく、普通の会話で
こういったことを言われる。

多くは愚痴っぽい話になったとき
こういったコメントが返ってくる。
ネガティブ・ケイパビリティというか
ネガティブ・トレランスが低い文化というのかな。
ポジティブで前向きで、目標と意欲を持ち、
いつも元気であることがいいのだ、的な。
悲しみや落ち込み、傷つき、凹みに対して、
かなり否定的で、そういうものは持つべきではない、
自分の中で処理できないことは未熟なこと、といった
雰囲気がたちこめる。
こういった風土と
抗うつ剤の売り上げがむちゃむちゃ高いことと、
関連があるかもしれない。
周り中全てがそうというわけではないけれど、
そういうやりとりに慣れてなかった。

久しぶりに神田橋先生の言葉づかいを読んで、
なんかホッとした。
そんでもって、ある時、
「そうだ、センシティブでも、まあいいんだよな」
と思えた本があったことを思い出し再読。
大友良英・稲葉俊朗著
「見えないものに、耳をすます〜音楽と医療の対話〜」

稲葉さんとは何回かお会いしたことがある。
彼のお人柄が偲ばれる、じんわりと効いてくる本。
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手首から先運動(小麦粉セラピー)

2019-09-15 11:39:42 | ルーティン
すっごく忙しい時に限って、
突然、やりたくなるのが小麦粉セラピー。
今日はごまペースト入りの花巻に挑戦。

昨日、ウィリアムソノマで20%offだったので
衝動買いした粉こね用のマットがとても便利。
ドーがマットにくっつかないし、
マットはピタッと下にくっついて動かない。
心置き無く粉を捏ねることができる。

時間と分量をしっかり守れば、
かなり上手くいく。
今日はしっかり時間を計ったので、
発酵しすぎということもなく、
いい感じの膨らみ具合。
多分、北京ではもっと時間がかかるだろうけど、
ここでは室温で28度ぐらいなので、
ドーを伸ばしている間にもどんどん膨らむ。
急いでごまペーストを塗って、
16に切り分け、グニュっとひねって形を作る。
これが、なんとも楽しい。

あとは蒸し器で15分待てば、完成。
ホワホワとほの甘い、花巻の出来上がり。
手首から先運動。気に入った。
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7月の日本 6 藤源寺

2019-09-15 04:27:08 | Life in Suginami
気仙沼から千厩に向かう。
今夜のお泊まりは、良規さんのお寺の檀家さんだという
古民家の宿「ほろはの家」。
仙台での企業勤めをリタイアした後、
旦那さんの生まれ育った地に戻り、
牛を育てることにして、軌道に乗りつつあった。
ところが、3.11の原発事故で
東北で牛を飼うことはできないと言われ、
泣く泣く手放した。
ここにも、東日本大震災が様々な影響を及ぼしている。

トイレとお風呂が最新式で超快適。
ただ、一人で寝るにはかなり勇気がいった。



とはいえ、時差ボケ早朝覚醒なので、
夜も早くに眠くなる。お布団に潜った途端に爆睡。
早朝に迎えに来てもらい、
良規さんのお寺、藤源寺へ。

びっくりするほど広い。
まさか、良規さん、こんなにでっかいお寺のご住職だったとは。
入り口の茅葺の門の屋根葺き。
ご近隣のご長老たちを巻き込んでやったそうな。
コミュニティーとお寺は切っても切れない。

電気のない生活を体験する場が欲しいと、
子どもたちが泊まったこともある
観音堂を見せてもらったり、


原生林を目指して植林している
千年芸術の森を見せてもらったり。


境内を見渡せる高台にある地蔵堂からお寺を眺めながら、
「子どものことなのかなって感じがする。子どものことをやるのかな」とも。
彼は学校に行っていない子どもたちとの時間も作っている。
いつもニコニコ、フットワーク軽く動きまわる良規さんの、
新たな一面に接した思いがする。
いろいろ面白くて深いことを考えていらっしゃる。


続いて訪ねたのは保呂羽神社。
こんなところに、なんでこんな立派な神社が?
というすごいオーラ。

良規さんはGood Morning Coffeeという名前をつけて、
みんなで神社のお掃除をして、コーヒーを飲むという
そんなこともやっている。
お寺の檀家さんたちはそれぞれ自分のお寺の集まりには出るけれど、
他のお寺のイベントには参加しにくい。
「地域の神社のお掃除」ということだったら
所蔵に囚われず集まれるのではないか。
そんな思惑もありつつ、始めたことだという。
きっと、みんなで飲むコーヒー、おいしいだろうなぁ。


午後の盛岡での法事があったので、
9時台の新幹線に間に合うように一関の駅に送ってもらった。
一ノ関までの車中で、グリーフワークといったことについて、
あれこれ話した。
地域の人々の拠り所でもあるお寺。
グリーフや死ぬこと、生きることのの現場にお坊さんはいる。
次回、会ったら、グリーフのことをがっつり話すことを約束して、
盛岡に向かった。
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7月の日本 5  気仙沼のキャンドル工房

2019-09-14 07:38:14 | Life in Suginami
去年、仙台で初めて会い、
ハワイでの命灯会とお話会でご一緒した
杉浦恵一さんのキャンドル工房へ。

震災後、シンシアとヒロにくっついて行って、
多分、気仙沼でも
一緒にグリーフサポートの活動をしたはず
なのだが、津波に襲われガランとした町の
風景だったので、新しくなった町を見ても、
どこがどこだったのかわからない。
今、思うと私の中もごちゃごちゃしてて、
記憶がぼんやりしているせいかもしれない。
復興屋台でふかひれラーメンを食べたことは
よく覚えているのだが。

Co-baというco working スペースを併設した
かっこいいキャンドル工房。
ここからともしびプロジェクトを発信している。
妻のみさとさんはモデルでもあり、
3人の子育てをしながら、
「森のおさんぽ会」をしたり、
「おんぶ抱っこの会」をしたり。
ママと子どもたちとが一緒に育つ道を
いろいろ提案している。
みんなでご飯を食べ、ハワイでの再会を約束して、
今夜の宿に向かった。



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