週刊エコノミスト 2013/06/04 使える統計学
P.43
... マサチューセッツ大学の大学院生トーマス・ハーンドンさんと,マイケル・アッシュ教授らが,ラインハート・ロゴフ論文の統計データにミスがあると指摘する論文を発表した。表計算ソフトの設定に単純な誤りがあり,しかもいくつかの国が集計から脱落。このミスの結果,債務レベルが高い場合の平均成長率が実際より過小評価されていると指摘した
なによりも,この分析に使われたのが「表計算ソフト」だということ(それだけではないと思うのだが)。そして,たぶんそれは Excel か?
Excel なんか使うから(Excel なんか使うようなレベルの研究者だから)こんなみっともない結果がもたらされたのかな。
... おおきな政府債務と成長率の停滞の間には相関関係が確かに認められるが,「債務残高がGDPの90%以上」という条件と生長鈍化の因果関係は弱いという。
相関関係と因果関係は違うよというのは,科学一般の常識なんだが。
... 統計分析を正しく活用する王道は,
データの正確性を吟味し
導き出された結論の「再現性」を検証することであり
分析の結果である層関係をよりメッセージ性が強い因果関係であると勝手に解釈したりせず,分かりやすい閾値に飛びついたりしない
ことが大切だとする論客が多数派のようだ。
ごくごく,まともなことを,大げさに述べているものだというのが,大方の評価だろう(^_^)
そのほかの記事も,Big Data やら経済データやらで,本来の統計学とはあまり関係性がないように読んだのだ。
買って損した。