★取れたてのぶどう
ある修道士がブドウをいただいた。
しかし、他者に分け与える精神に生きていたその修道士は、
隣の修道士にそのブドウをあげた。
ブドウを受け取った修道士もまた、
自分が食べようとは思わず、隣の修道士に渡した。
ブドウは修道士の手から手へと渡り続けた。
そのブドウは最後に修練長の手元に届いた。
彼はそれを食すると、ノートにこう記録した。「寄進物:干しぶどうひとふさ」
(干しぶどうになっちゃうところまでは有名。)
★取れたてのぶどう
ある修道士がブドウをいただいた。
しかし、他者に分け与える精神に生きていたその修道士は、
隣の修道士にそのブドウをあげた。
ブドウを受け取った修道士もまた、
自分が食べようとは思わず、隣の修道士に渡した。
ブドウは修道士の手から手へと渡り続けた。
そのブドウは最後に修練長の手元に届いた。
彼はそれを食すると、ノートにこう記録した。「寄進物:干しぶどうひとふさ」
(干しぶどうになっちゃうところまでは有名。)
★不幸な結婚
「先生、13日の金曜日に結婚すると不幸になるというのは本当ですか?」
「勿論です。どうしてその日だけが例外であり得ましょう。」
(よく言われるでしょう)
サムとキャシーは新婚ホヤホヤ。
共働きで朝はいつも同じ電車で出勤する。
「いやね、あなたったら。」
満員だった車両から降りたキャシーは頬を赤らめながら言った。
「なんだい?」
「あなたって、ベッドの中よりも満員電車の方が触り方がうまいのね。」
坊主と農夫と床屋が三人で旅に出た。
三人は安い宿に泊まることにしたが、床屋が言うには
「どうもこの宿屋はぶっそうでいけない。眠っている間に荷物を盗まれるかもしれない。」
すると坊主が「いかにも。ひとりずつ順番に起きていて荷物の番をすることにしよう。」
「うんだ、うんだ。」
相談がまとまりクジをひいたところ、床屋が最初、農夫が二番目、坊主が最後に
寝ずの番をすることになった。
床屋は二人を寝かせて独り起きていたが、どうにも眠くてやりきれない。
眠気覚ましに仕事の道具を取り出して寝ている農夫の頭をツルツルに剃ってしまった。
やがて交替の時間が来て、床屋が農夫を起こすと、
農夫は寝ぼけまなこで自分の頭をなでて、
「なんで愚僧を起こすのだ。次は農夫の番ではないか。」
宿屋ぼぼ
エー、昔っから宿屋というところは、いろいろなお話の出てくるところでございます。
宿屋と申しましても、この・・かならずしも、旅をしている人を泊めるだけじゃアないんですね、これが・・・。
ただ今でも、連れ込み・・・”逆さクラゲ”などと申しましてナ、旅行なンかしたことのない人まで、ご利用になる・・・おともをつれてネ。
ま、どっちがおトモかわかりゃしませんが・・・。
なンだって、この・・・”逆さクラゲ”というんだってェと、クラゲが逆さになってますからナ、上ェ向けて、さすんだ・・・てェ人がいましたが、アテンなる話じゃございません。
近ごろはまた、モーテルなぞといいまして、自動車ぐるみ入れる連れ込みもできて・・・便利になったもンですな。
そのうちにゃ、電車ぐるみはいる連れこみ宿、飛行機ぐるみ入ったり・・・そんなのが、できやしないかと、楽しみにしてるんですが・・・。
これもモーテルてェますから、女の子にモテる人ばかり行くのかと思うと、そうでもないんですね、中に入ってから、連れの女性に、スポーンとフラレちゃって、ハラたちまぎれに刃物ォつきつけて、ブワーッ・・・なんて物騒な事件もございましたが、ま、こういうのは、慎んでいただきたいものです。
えー、これは、昔の宿屋でございますが、今で申します・・・あいまい宿、いかがわしい営業をしている宿屋の一つでございます。
宿の亭主というのが、エ、田舎から出て来たばかりという家出娘を専門に狙って、えー、けしからん稼ぎをしている。親切ごかしにだまして、自分の宿へ連れこんで、えー、泊めまして、ムリヤリに、この・・・客をとらせるんですナ。
亭主「おいおい、ねえちゃん、ねえちゃん・・・ええ、おう、そこ通るねえちゃん!」
娘「へ、へえ、おらですだか?」
亭「あァ、その”おら”だ・・・ウン。どうしたね、え、見れば、藁草履(わらぞうり)をひきずって、おうおう、ほこりまみれになって、ずいぶんクタびれてる様子だ。どっから来たね」
娘「ヘエ、安孫子の在から、夜通し歩いて来ましただ・・・」
亭「いやア、そりゃたいへんだ。で、どこへ行きなさる?」
娘「行くアテはねえだ。どっか奉公サしてえと思ってるだ・・・」
亭「うーん、そいつア危ねえ話だなア。江戸てェところは、生き馬の目ェ抜くってェくれえなもんだからナ」
娘「エ、あンですだと?」
亭「生きた馬の目の玉ァ抜くんだよ」
娘「ハレ、馬の目玉ァ抜いてどうするだ、つくだ煮にでもするのけエ?」
亭「なに、馬だからつくだ煮にゃしやしねえ、ウマ煮にして・・・
あ、いやいや、そんなくだらない話をしてるんではない・・・。
な、西も東もわからねえで、ましておめえさんのようなきれいなねえちゃんが、
マゴマゴしてると、悪いやつにブツかったら、とんだ目に会う。奉公口なら、
どうだ・・・。
私が世話してもいいんだぜ・・・」
娘「ハレマ、フンとですだか・・・」
亭「あア、なんならうちへ奉公してくれてもいいんだ。
サ、サ、ま、くわしい話はあとにして、疲れていなさるだろう。
うちへ上がって、お休みなさい」
娘「おら、宿賃持ってねえ・・・」
亭「そんなもの、心配いりゃしねえ。さアさ・・・
足ィすすいだら、この階段をトントントントーンとあがってナ、
廊下ァ、まっすぐ行くと・・・右へまっすぐだぜ。左へまっすぐだど、
非常口から落っこちて、小便つぼへはまるから・・・。
右へまっすぐ行って、一番奥の部屋・・・
ああ、六畳だ。
そこがあいてるからナ、勝手に押し入れからふとんひっぱり出して休みなせえ」
娘「へ、ヘエ、すみましねえだ」
亭「昼間ンうちは、忙しいから、相手はできねえが、夜になったら、
部屋へ行って、とっくりと相談に乗ろうじゃねえか、あ、真っ暗な中じゃ、
人違いでもしたらいけねえ。
ここに、麻裏の羽織がある。こいつを裏ッ返しに着て行くからナ。
暗がりでも、手でなでて・・・。
あァ、なでてごらん、エ、その手ざわりをよく覚えておくんだ、ナ。
その手ざわりが入って来たら、黙って中へ入れるんだ。
どんな悪いやつが狙うかわからない、その手ざわりがなかったら、
大きな声を出してさわぎなさい。
この手ざわりがあったら、黙ってる、えッ、何があっても声を出さない。
いいね、わかったね?」
娘「へエ、ありがとうごぜえます。そんならおことばサあまえまして・・・」
トントントントンと二階へあがる。
亭「おう、悪いヤツにゃ気をつけるんだぜ、おい・・・」
なに、てめエが一番、悪い・・・。
客「あ、そうかい。じゃ、ちょいと行って來らア」
亭「ヘエ、行ってらっしゃい。あ、右ですぜ。左ィ行くと落っこちるから・・・」
トントントントーンと二階へ上がって行きまして、半刻もすると、
トコトコ、トコン、トコン・・・降りて來る。
亭「いよッ、旦那ァ・・・おたのしみ。どうです。よかったでやしょう?」
客「(ため息)何ヲ言ってやンでえ。おう、おやッさん、何がオボコ娘だよ、
あれが・・・えッ、
何が新鉢でえ!」
亭「へッ、ど、どうしたんで?」
客「羽織の手ざわりも何もありゃしねえや。部屋へはいると、
いきなりしがみついて来て、鼻息を荒くしてよ・・・」
亭「はてネ?」
客「下ァ大ほころびが切れてやがって、たちまち、グショグショになりやがって・・・」
亭「へーえ?」
客「腰ァ使う、茶臼ァつく、おまけに、おれが一ぺん行くうちに、
三べんも行きゃァがった。あれがオボコ娘たァすさまじい、金ェ返せ」
亭「おかしいナ、そんなはずァねえんだがナ。廊下のつきあたりの・・・
左ィかわの部屋にへえったんでしょうナ」
客「なンだかしらねえが、おめえが右々とさわぐもんだから、右ッ側の部屋に入った」
亭「えッ、右ッかわ?し、しまったあ!」
客「ど、どうしたんでえ?」
亭「そ、そりゃァ・・・あたしの、女房です・・・・」
とある科学者のシュールな日常をお見せししよう。外気と遮断された状況下で作業が可能となるように、内部に手だけが入れられるよう設計されたグローブボックスと呼ばれる実験装置に設置されたゴム手袋。これをひっくり返してあろうことか空気を注入し外部に押し出した。でもって何をするかと言えば・・・
びにょーんと膨らませたゴム手袋
ハイタッチキター!!
満面の微笑みで戻ってキター!!
創意工夫とか意欲増進とかまあ、いろんな効果があることだろう。実験装置との親睦を深めるということは。こんな科学者が偉大なる発明をしてくれることを信じてやまない。
インターネットに公開された日産自動車主催ゴルフイベントのPR映像が、鳥取砂丘で車の走行やゴルフができるかのような誤解を与えるとして鳥取県砂丘事務所は6日までに、日産に改善や説明を求める申し入れをした。関係者への取材で分かった。鳥取砂丘の映像部分は既に差し替えられた。
映像は日産のホームページで公開。7月27日から4日間、日本全国の特別コースを回るゴルフイベント「X-TREME GOLF CUP 2015」の宣伝用で、約35万回が再生された。
映像では、過酷なラウンドのイメージの一つに「12H 地獄のバンカー」として鳥取砂丘の空撮映像が登場。その後、茨城県神栖市の日川浜で男女がゴルフをして、車が豪快に砂地を走るシーンが続く。
砂丘事務所によると、映像を見た人から指摘があった。鳥取砂丘では車の走行やゴルフは禁止されているが、映像には鳥取砂丘や日川浜の説明がないことから「鳥取砂丘でゴルフや車の走行が可能」「撮影のために許可された」との誤解を与えかねないとして日産に改善を申し入れた。
日産自動車広報部は「走行が許可されている日川浜で撮影した。鳥取砂丘の映像は他の業者からレンタルしたもので、鳥取砂丘とは知らなかった」と説明している。
砂丘事務所は対応が不十分だとして、映像差し替えの詳しい経緯の掲載などを求めている。鳥取砂丘では3月「特別保護地区」に車が乗り入れるなどの事態が起き、砂丘での禁止事項の周知に取り組んでいる。
伊藤博 (万葉学者) (いとう はく)
* 伊藤博 (野球) (いとう ひろし)
* 伊藤博 (工学者) (いとう ひろし)情報工学研究院システム創成情報工学研究系
* 伊藤博 (弁護士) (いとう ひろし)
* 伊藤博 (俳優)
伊藤博
ある高校の社会科の先生の愚痴。
「ウチのクラスの生徒は応用の利かない連中ばかりだ」
「どうして」
「どうせお前たちは勉強をしないんだから、このページの中からだけ問題を出す。このページ1ページだけしっかりと勉強をして来いと言ったんだ。そして結果を見て驚いた。みんな同じところが間違っているんだよ」
「どういうことなの」
「日本の初代の首相は誰かという問題を出したら、
全員伊藤博と書いてあった。
おかしいなと思い、そのページをよく読んだら最後の行に、
日本の初代首相は伊藤博と書いてあって次のページに文が載っていたんだ」
金弥め
お姫様、寝所で 「誰だ廊下にいるのは」
「金弥めにござりまする」
「廊下にいるは良いけれど、寝所に入ってはなりませんぞ、
誰じゃ寝所にいるのは」 「金弥めにござりまする」
「おお、金弥か、寝所に入るはよいけれど、布団の中に入ってはなりませぬぞ、
誰じゃ、布団の中に入ってくるのは、、、」
「金弥めにござりまする」
と金弥めしかいわずにだんだん近づきついに抱いて入れてしまう。
「ウーン、朝まで抜いてはならぬぞえ」
うぐいすと鳩
お姫様、野原に花摘みに、、、そのうちにオシッコがしたくなり、チョロチョロ。
鶯が飛んできて「ホーオベッチョ、ホーオベッチョ」。
お付きのご老女様もつられてオシッコをすると、
キジ鳩が飛んできて、「デカボボ、デカボボ」と鳴いた
「おい、マリー!」
と、父親がカンカンになって、一人娘のマリーをどなりつけている。
「おまえの腹をそんなにふくらませたのは、
このアパートに住んでいる男だろう。
さあ、ほんとのことをいえ!三階の男か、
それとも四階の奴か、五階のロクデナシか?はっきりいいなさい」
「あら、パパ・・・そんなこといったってむりよ。わかりゃしないわ。
だってエレベーターの中だったんですもの」
西洋風流小咄集 より
独身女史
ユトレヒトの独身クラブ会長メケラ女史の家で、独身クラブ総会があった。
会議が深夜におよんだので、会員のオット君は女史の家へ泊めてもらうことになった。
ベッドに入ってからトイレに行きたくなったが、場所がわからない。
そこでオット君はおそるおそる寝室のドアをノックして呼んだ。
「メケラ先生、メケラ先生・・・」
中から女史の声がきこえて来た。
「シーッ、静かに・・・。いま、カギをあけるから・・・」
西洋風流小咄集 より
隣接陣地
ある連隊が、いなかの町へ演習にいきました。小さな町では、
宿屋がただの一軒しかなく、しかも、部屋が一つ、
ベッドも一つしかありませんでした。
ご老体の連隊長と年若い副官、部屋へ通ったものの、
さて、どうして寝ようかと思案の末、若い副官は遠慮して、
連隊長どのをベッドに寝かせ、自分はイスに寝ようとしました。
ところが、人情家の連隊長、
「それは気の毒だ。なあに、かまわんから、このベッドでいっしょに寝よう」
さて、その翌朝、若い副官が、まだ、ぐっすり眠っていると、
連隊長が、とつぜん、大声をあげました。
「副官、副官、ありがたい!いや、まったく、こんなになるのは十年ぶりじゃ!」
副官、おずおずと答えました。
「連隊長どの、そ、そ、それはわたしのでございます」
西洋風流小咄集 より
うん、いい汗かいてる(笑)
かいてる!
ふと、かわいい女友だちアンナのことを思い出し、やもたてもたまらず、電話をした。
「アンナ!会いたいよ。今、いってもいい?」
「でも・・・」
「でもって・・・いけないの?今、きみ、なにしてるの?」
「いえないわ、恥ずかしいの・・・」
「いえないって?恥ずかしいって・・・ほんとに、なにしてるのさ」
「かいてるのよ」
「ええっ?かいてるって?そうして、恥ずかしいって?」
「ええ、一人でつまらないから、かいてたの・・・手がベトベトになってしまったわ」
おどろいたマリウス君、
「いけないよ、きみ、一人で、そんな・・・
そんなこと・・・しちゃいけないよ。ぼく、今、すぐいく・・・」
「だめよ、恥ずかしいんですもの・・・」
ガチャンと電話を切って、大いそぎでアンナの部屋へとんでいってみると、
なるほど、電話のとおり、アンナは、手をベトベトにしていた。
一人で油絵をかいていたので・・・・。
噺家(はなしか)が高座で話しているとき、
一人の客が大きな口をあけてアクビをした。
ムッときた噺家が
「お客さん、私だって一生懸命やってんです。
聞いていると我々の商売も楽そうに見えるが、これでなかなか大変なんですよ。
嘘だと思ったらお客さんここへ上って一度やってごらんなさい」
とその客に言った。
すると客が
「それじゃ、お前ここに来て、一度、お前の咄(はなし)を聞いてみろ」
と、やり返した。