*長崎さるく≪出島編≫

長崎に行って来ました。
「ランタンフェスティバル２０１２」開催中です。（２０１２・１/２３～２/６）
長崎ランタンフェステバル２０１２HP





『長崎さるく日程』
１月２８日　長崎ランタンフェスティバル
１月２９日　長崎市街
（さるくとは、ぶらぶら歩くという長崎弁です。）



レポは、
その１　≪ランタンフェスティバル編≫
その　≪出島編≫・・今日です。
その３　≪丸山ぶらぶら思案橋編≫
・・へと、続きます。
その３まで、どうぞおつきあいくださいね～。







・・・「出島」（長崎市出島町）は、鎖国時代、西洋に開かれた唯一の窓口として、日本の近代化に大きな役割を果たしました。
しかし明治以降、出島７周辺の埋め立てが進み、１９０４年（明治３７年）、出島はその姿を消してしまいました。
今、その歴史価値を未来に残そうと、出島復元整備事業が進んでします。


≪今≫ネット画像

≪昔≫ネット画像




≪再現中≫

出島とは、江戸時代、鎖国期間中に長崎に来航するオランダ人の居住地にあてられ、オランダ東インド会社の日本商館が置かれていた扇形の築島のことです。


≪ミニ出島≫

オランダ人の記録によると、当初は出島とはよばず、単にツキシマ（築島）とよばれていたらしい。オランダ語でも「島」eylandと記されています。


≪松の木≫江戸時代の版画にもちゃんと描いてあります。


1634年（寛永11）、江戸幕府はキリシタン禁教政策の一環として、長崎に来航するポルトガル人を日本人から隔離し収容するため、25人の長崎商人に命じて、長崎港内の一隅を埋め立てて海岸から突出する扇形の築島を築かせました。（36年に完成）。


≪石造日時計≫

しかし、天草・島原の乱ののち幕府は1639年にポルトガル人の来航を禁止したため、ここは空き家同然となりました。


≪居住地時代の地番境石≫

そこで、１６41年　オランダ船貿易を長崎奉行の監督下に置くため、平戸にあったオランダ商館をここに移転させました。
幕府がつけた「キリスト教を布教しない」という条件に応じたのがオランダだけだったということです。


≪陶製の門柱≫

以来1855年（安政2）の日蘭（にちらん）仮条約締結まで、オランダ人の在留はこの島のみに限定され、商館長の江戸参府や長崎諏訪（すわ）大社の祭礼（おくんち）などの行事を除いて、オランダ人が出島から出ることは原則として禁止されていました。


≪表門≫

出島の面積は約1万3117平方メートルで、扇形をなし、周囲は高い板塀で囲まれ、江戸町に面した北辺の中央部に橋があって長崎市内と結ぶ唯一の出入口（表門）となっていました。


≪旧石倉≫

番所が置かれ、遊女と高野聖を除く一般の日本人の出入りを禁ずる旨の高札が立てられていました。


≪一番蔵二番蔵≫

島の西辺には船荷の積み下ろしをする河岸と水門が設けられていて、内部は東西と南北に走る2本の道で四分され、


≪水門≫

各区画内には商館長の住居（カピタン部屋）をはじめ、商館員の居住する家屋や船員の宿泊施設、倉庫、通詞会所や日本人役人の詰所、花壇や菜園があり、


≪カピタン部屋と乙名部屋≫

入口付近の北西の区画内にはオランダ国旗を掲揚する檣（ほばしら）が立てられていました。


≪旗竿≫

鎖国期間中、数度火災にあい、再建され　幕末期には住宅・倉庫など65棟を数えました。


≪半鐘≫

オランダ人は、前記の出島を建設した長崎町人25氏に賃貸料として年間銀55貫匁を支払いました。


≪秤≫

開国後は、オランダ人居留地となり、明治初年に埋め立てられて今日では市街地の一部となり、出島町という町名にその名をとどめるのみとなっています。
島の結構も、かつての江戸町とこれに接する島の北岸の間を流れる水路の湾曲部分と石垣にわずかにそのおもかげをとどめるにすぎません。


≪護岸石垣≫

現在、「出島和蘭（オランダ）商館跡」は国の史跡に指定され、近年、開国後に出島に建てられた聖公会の教会が復原されて出島資料館の一部となっています。


≪旧出島神学校≫




2010年2月18日、スウェーデンにおいて出島が「体系的な生物学の起源」をテーマとする世界遺産暫定リストに掲載されたそうです。

出島に当時滞在し研究活動を行った同国の植物学者ツンベルクの事跡に関連する遺産としての掲載であるとされています。






出島復元整備事業終了が、待たれますね。



長崎さるく≪出島編≫～ご精読ありがとうございました。

　今日はこの辺で。