父と箱根に行って来ました。
箱根レポ その2です。
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『日程』
10月17日 ≪新幹線≫博多→名古屋→小田原
≪小田原電鉄≫小田原→箱根湯本
≪箱根登山鉄道≫箱根湯本→強羅
10月18日 ≪バス≫強羅→仙石原→強羅
≪ケーブルカー≫強羅→早雲山
≪ロープウェイ≫早雲山→桃源台
≪海賊船≫桃源台→元箱根港
10月19日 ≪箱根登山鉄道≫強羅→箱根湯本
≪小田原電鉄≫箱根湯本→小田原
≪新幹線≫小田原→名古屋→博多
レポは、
その1≪レッツゴー芦ノ湖編≫
その2≪箱根の関所編≫・・今日です。↑マップの赤星あたりが関所です。
その3≪箱根彫刻の森編≫
その4≪小田原城編≫
・・へと、続きます。
どうぞおつきあいくださいね~。
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悲しいお話です。
元禄15年(1702年)のことです。伊豆国大瀬村(静岡)生まれのお玉という女の子は、江戸に住むおじさんの家で奉公していました。
しばらくして、お玉は伊豆の実家が恋しくなってしまい、ついに帰ろうと決心し、おじさんの家を抜け出しました。箱根の関所の近くまできましたが、お玉は奉公先を飛び出してきたものだから、通行手形をもっていません。仕方がないのでお玉は厳重な関所の警備を避けて脇の山を越えて抜けようとしましたが、箱根の関所は芦ノ湖から山の上までずっと柵が巡らせてあり、その柵を乗り越えようとして、からまってしまったところを村人に見つかってしまい、関所破りの罪で捕まってしまいました。
捕まったお玉は、箱根関所の獄屋に入れられ、裁判を経て処刑されてしまいました。2月に捕まったお玉は、4月に処刑されるまで、約2カ月の間、獄屋に入れられていました。
関所破りは、江戸時代の刑罰の中では親殺しなどと共にもっとも重い罪だったので、お玉も死罪を逃れることは出来ませんでした。本来関所破りは磔という刑が定められていますが、お玉の場合、同じ死罪ながらひとつ刑が軽くなり、獄門(さらし首)とされたようです。
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≪江戸口御門≫
・・高麗門という形式の門で、その高さは6.1mで、大番所・上番休息所をしのいでいます。屋根や外観は「栩葺」、「渋墨塗り」です。江戸方面から来た場合には、この門から中が箱根関所の構内で、西へ向う旅人はこの門の前で身支度を整え、関所の中へと入りました。
なんと・・・。
小さな女の子も、さらし首とは・・・。
・・箱根関所が、江戸幕府によって、山と湖に挟まれた交通の要衝であるこの地に設置されたのは、元和5年(1619)のことと伝えられている。関根関所は、江戸幕府の江戸防衛のために、全国に設置した53ヶ所の関所のうち、東海道の新居(静岡県)、中山道の碓氷(群馬県)、木曽福島(長野県)と並んで規模も大きく、特に重要な関所と考えられていたようである。
この関所の配置は、箱根山中の東海道の中で、屏風山と芦ノ湖に挟まれた要害の地形を利用して、山の中腹から湖の中まで柵で厳重に区画し、江戸口・京口両御門を構え、大番所と足軽番所が向き合うものとなっている。
一般的に関所では、「入り鉄砲に出女」を取り調べたと言われているが、この箱根関所では、江戸方面からの「出女」に対する厳しい取り調べを行っていた。
江戸時代を通じて機能を果たしてきた関所だが、設置から250年後の明治2年(1869)、新政府により関所制度が廃止され、その役割を終えた。
箱根関所の跡地は、大正11年(1922)、「箱根関跡」として国の史跡に指定された。昭和40年(1965)には番所の建物が建設され、その後、昭和58年(1983)、江川文庫(静岡県伊豆の国市)から、慶応元年(1865)に完成した箱根関所の大規模修理についての克明な資料『早州箱根御関所御修復出来形帳』が発見され、資料の解析や跡地の発掘調査を経て、平成19年(2007)春、国土交通省、文化庁、神奈川県の補助を受けた復元整備を終え、箱根の関所は往時の姿によみがえった。
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≪京口千人留≫
・・江戸口御門の対面側にあります。旅人たちが関所改めを待つ待機場として利用された広場です。
「出女」とは、大名の家族の女性が江戸から外に出て行こうとすること。
・・家康は幕府を開くと、大名の妻子を人質として江戸に住まわせるようにした。大名たちに、江戸城下に屋敷を与え、妻子を江戸に住まわせることを制度化したのだ。妻子が江戸にいれば、諸大名はまず謀叛を企てることができない。
しかし、この制度も、妻子が江戸から脱出すれば、意味がなくなる。そこで幕府は、妻の江戸脱出を防ぐため、関所で通行手形を持っている女性でも、厳しく取り調べたのである。
関所によっては、「改め婆」と呼ばれる老女がいて、男装していないかどうかも含めて厳重にチェックしていた。
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≪杉木立≫
・・江戸初期に植えられたといわれています。
箱根の山は、天下の嶮
函谷關(かんこくかん)も ものならず
萬丈の山、千仞(せんじん)の谷
前に聳(そび)え、後方(しりへ)にささふ
雲は山を巡り、霧は谷を閉ざす
昼猶闇(ひるなほくら)き杉の並木
羊腸の小徑は苔滑らか
一夫關に当たるや、萬夫も開くなし
天下に旅する剛氣の武士(もののふ)
大刀腰に足駄がけ
八里の碞根(いはね)踏みならす、
かくこそありしか、往時の武士
天下の嶮
と、歌われた箱根の山。
大きな杉木立がうっそうと生え、昼なお暗い
さぞや怖い関所だったことでしょう。
出女やら、奉公人の女の子やら、
なんだか弱いものいじめしてません?箱根の関所って・・・。
これは、箱根の関所近くの芦ノ湖畔に建つ、↓≪箱根駅伝の碑≫です。
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・・箱根駅伝の60回大会を記念して建てられた詩碑。勝承夫の詩が刻んであります。
「若い豹は春の象徴 君たちが走ると 東海に春がよみがえる
富士はおおらかに微笑み 相模の海は夢多い調べをおくる ~」
ああ~この選手もなんだか、とてもきつそうだなあ。
ここで、箱根の伝統工芸「箱根寄木細工」
素敵なお盆を購入しました。
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≪箱根寄木細工≫
・・箱根寄木細工は種類の多い木材の、それぞれが持つ異なった材色や木目を生かしながら寄せ合わせ精緻な幾何学文様を作り出し一定厚みの「種板(たねいた)」とし、これを特殊な大鉋(おおかんな)で薄く削り、小箱などに貼布、装飾に利用したり、種板をそのまま加工し製品にする手作りの木工芸品です。
白色系=あおはだ、みずき、まゆみ
黄色系=にがき、うるし、はぜのき
茶色系=えんじゅ、くす、けやき
褐色系=けやき神代
灰色系=ほおのき
黒色系=かつら神代、くろがき
さあ~まだまだ、旅は続きます。
足に湿布~おとうさん、支度OK~?
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箱根報告その2≪箱根の関所編≫
ご精読~ありがとうございました。
続きは、また来週です。
・→・
赤が神奈川県・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・黄色が箱根町
箱根
10月17・18・19日訪問
・・・
今日はこの辺で
箱根レポ その2です。
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『日程』
10月17日 ≪新幹線≫博多→名古屋→小田原
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10月18日 ≪バス≫強羅→仙石原→強羅
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10月19日 ≪箱根登山鉄道≫強羅→箱根湯本
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その1≪レッツゴー芦ノ湖編≫
その2≪箱根の関所編≫・・今日です。↑マップの赤星あたりが関所です。
その3≪箱根彫刻の森編≫
その4≪小田原城編≫
・・へと、続きます。
どうぞおつきあいくださいね~。
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悲しいお話です。
元禄15年(1702年)のことです。伊豆国大瀬村(静岡)生まれのお玉という女の子は、江戸に住むおじさんの家で奉公していました。
しばらくして、お玉は伊豆の実家が恋しくなってしまい、ついに帰ろうと決心し、おじさんの家を抜け出しました。箱根の関所の近くまできましたが、お玉は奉公先を飛び出してきたものだから、通行手形をもっていません。仕方がないのでお玉は厳重な関所の警備を避けて脇の山を越えて抜けようとしましたが、箱根の関所は芦ノ湖から山の上までずっと柵が巡らせてあり、その柵を乗り越えようとして、からまってしまったところを村人に見つかってしまい、関所破りの罪で捕まってしまいました。
捕まったお玉は、箱根関所の獄屋に入れられ、裁判を経て処刑されてしまいました。2月に捕まったお玉は、4月に処刑されるまで、約2カ月の間、獄屋に入れられていました。
関所破りは、江戸時代の刑罰の中では親殺しなどと共にもっとも重い罪だったので、お玉も死罪を逃れることは出来ませんでした。本来関所破りは磔という刑が定められていますが、お玉の場合、同じ死罪ながらひとつ刑が軽くなり、獄門(さらし首)とされたようです。
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≪江戸口御門≫
・・高麗門という形式の門で、その高さは6.1mで、大番所・上番休息所をしのいでいます。屋根や外観は「栩葺」、「渋墨塗り」です。江戸方面から来た場合には、この門から中が箱根関所の構内で、西へ向う旅人はこの門の前で身支度を整え、関所の中へと入りました。
なんと・・・。
小さな女の子も、さらし首とは・・・。
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この関所の配置は、箱根山中の東海道の中で、屏風山と芦ノ湖に挟まれた要害の地形を利用して、山の中腹から湖の中まで柵で厳重に区画し、江戸口・京口両御門を構え、大番所と足軽番所が向き合うものとなっている。
一般的に関所では、「入り鉄砲に出女」を取り調べたと言われているが、この箱根関所では、江戸方面からの「出女」に対する厳しい取り調べを行っていた。
江戸時代を通じて機能を果たしてきた関所だが、設置から250年後の明治2年(1869)、新政府により関所制度が廃止され、その役割を終えた。
箱根関所の跡地は、大正11年(1922)、「箱根関跡」として国の史跡に指定された。昭和40年(1965)には番所の建物が建設され、その後、昭和58年(1983)、江川文庫(静岡県伊豆の国市)から、慶応元年(1865)に完成した箱根関所の大規模修理についての克明な資料『早州箱根御関所御修復出来形帳』が発見され、資料の解析や跡地の発掘調査を経て、平成19年(2007)春、国土交通省、文化庁、神奈川県の補助を受けた復元整備を終え、箱根の関所は往時の姿によみがえった。
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≪京口千人留≫
・・江戸口御門の対面側にあります。旅人たちが関所改めを待つ待機場として利用された広場です。
「出女」とは、大名の家族の女性が江戸から外に出て行こうとすること。
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しかし、この制度も、妻子が江戸から脱出すれば、意味がなくなる。そこで幕府は、妻の江戸脱出を防ぐため、関所で通行手形を持っている女性でも、厳しく取り調べたのである。
関所によっては、「改め婆」と呼ばれる老女がいて、男装していないかどうかも含めて厳重にチェックしていた。
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≪杉木立≫
・・江戸初期に植えられたといわれています。
箱根の山は、天下の嶮
函谷關(かんこくかん)も ものならず
萬丈の山、千仞(せんじん)の谷
前に聳(そび)え、後方(しりへ)にささふ
雲は山を巡り、霧は谷を閉ざす
昼猶闇(ひるなほくら)き杉の並木
羊腸の小徑は苔滑らか
一夫關に当たるや、萬夫も開くなし
天下に旅する剛氣の武士(もののふ)
大刀腰に足駄がけ
八里の碞根(いはね)踏みならす、
かくこそありしか、往時の武士
天下の嶮
と、歌われた箱根の山。
大きな杉木立がうっそうと生え、昼なお暗い
さぞや怖い関所だったことでしょう。
出女やら、奉公人の女の子やら、
なんだか弱いものいじめしてません?箱根の関所って・・・。
これは、箱根の関所近くの芦ノ湖畔に建つ、↓≪箱根駅伝の碑≫です。
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・・箱根駅伝の60回大会を記念して建てられた詩碑。勝承夫の詩が刻んであります。
「若い豹は春の象徴 君たちが走ると 東海に春がよみがえる
富士はおおらかに微笑み 相模の海は夢多い調べをおくる ~」
ああ~この選手もなんだか、とてもきつそうだなあ。
ここで、箱根の伝統工芸「箱根寄木細工」
素敵なお盆を購入しました。
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≪箱根寄木細工≫
・・箱根寄木細工は種類の多い木材の、それぞれが持つ異なった材色や木目を生かしながら寄せ合わせ精緻な幾何学文様を作り出し一定厚みの「種板(たねいた)」とし、これを特殊な大鉋(おおかんな)で薄く削り、小箱などに貼布、装飾に利用したり、種板をそのまま加工し製品にする手作りの木工芸品です。
白色系=あおはだ、みずき、まゆみ
黄色系=にがき、うるし、はぜのき
茶色系=えんじゅ、くす、けやき
褐色系=けやき神代
灰色系=ほおのき
黒色系=かつら神代、くろがき
さあ~まだまだ、旅は続きます。
足に湿布~おとうさん、支度OK~?
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箱根報告その2≪箱根の関所編≫
ご精読~ありがとうございました。
続きは、また来週です。
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赤が神奈川県・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・黄色が箱根町
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・・・
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こんな話がいっぱいあったんでしょうね。
今は幸せですね。
今回は、
以前自分が訪ねたコースと一緒です。
どれも懐かしく拝見いたしました。
素敵な寄木細工のお盆
また陶芸作品となってお目見えするのでしょうか。
江戸城を守るために鉄砲の持ち込みは厳しく取り締まったようですね。
出女は人質に取った諸大名の妻女子女ですからこれもまた厳しい。
しかし、江戸時代は男尊女卑で問答無用化と思うと「改め婆」もような思いやりもあります。
大名行列を唯一横切ることが許されたのは産婆であったそうです。
日ごとに湿布の枚数が増えていくのではありませんか^^
したっけ。
江戸城を守るために鉄砲の持ち込みは厳しく取り締まったようですね。
出女は人質に取った諸大名の妻女子女ですからこれもまた厳しい。
しかし、江戸時代は男尊女卑で問答無用化と思うと「改め婆」もような思いやりもあります。
大名行列を唯一横切ることが許されたのは産婆であったそうです。
日ごとに湿布の枚数が増えていくのではありませんか^^
したっけ。
小学校の修学旅行が鎌倉~箱根というルートでしたので、
「箱根八里」の歌は良く歌わされましたね。
もちろん観光バスの中でも…
ちょっと懐かしく思ってしまいました。
寄せ木細工はいつ見てもいいですね!
以前お店に寄ったときに、とても素敵な草履があって、欲しくなりましたが
お値段も高かったのと、着物をあまり着ないので履く機会がないと思ってやめましたが、
お盆だったら良いですよね~~~
箱根の関所は何度か・・・
関所にまつわる悲しいお話を聞くと・・・今の時代は幸せですね。
湿布効きましたか??
こんな悲しいお話があったのですね。
いつか行った時には、この話を思い出しながら
箱根見物をしてみますね。
そうそう、あの黒玉子ぜひ食べてみたいです。
私の母はしっかり箱根で食べたので、
お陰さまで長生きさせてもらってますよ~♪
父が
この寄木細工の 「文箱」に
名前を入れてもらって 持たせてくれました
今でも 私の大切な宝物です
父の 姿かたちはなくなっても
残してくれたものに
改めて 父の愛情を感じ
面影を 探しています
久しぶりに
はなこころさんのリポートで
父を 思いだしています
ありがとう
いいなぁ~箱根。
紅葉には、まだ少し早いですか?
あぁ昔は大変だったんだなぁって思います。
お父さんと箱根旅行 いいな
まだまだ紅葉は早かったのかなぁ?お父さん、最高に嬉しかったと思いますよ~親孝行ですぅ(*^。^*)