フィッシュストーリー☆新潟

釣りと映画と読書と家族の雑記です

24人のビリー・ミリガン

2011年01月18日 | 読書

ダニエル・キース 著

堀内静子 訳

 

1970年前後に、アメリカで婦女暴行事件や窃盗等で逮捕された、実在している多重人格者の男の記録を書籍化した物です。

幼い頃に父が自殺、その後母が再婚した相手からの虐待。 チェーンでトラクターに縛り付けられ、性的虐待を受けた描写は、思わず怒りに震えるほどに同情心に駆られました。

そのような生活の中で、自身を心の中に閉じ込め、別人物を作り上げ現実逃避を行っていたのではないか・・・・・。

それにしても自身を除いて23人もの人格を作り上げるとは・・・・・相当な心の闇を抱えていたのでしょう。

正直、胸が痛みました。

現在彼は、人格を統一し、少年少女たちの人権保護の活動に力を入れているそうです。 自身の経験を元に・・・・

以前、日本の番組で多重人格者のドキュメンタリーを見た事があります。 それを支える家族は壮絶です。 たしかその多重人格者の妹がある日突然、多重人格の姉の介護に耐え切れず、妹本人が多重人格に豹変してしまった・・・・。そんな番組を見た事があります。 

「罪を逃れるための演技でしょ?」何て思われがちですが、あの映像を見る限り、とても演技には思えません。

多重人格・・・・・、それは特別な病ではなく、誰でもなりうる症状の1つなのかも知れませんね。 誰でも二面性、三面性は持ち合わせていると思います。 それが特に顕著で、個々の人格が意識を持ち始める・・・。 そう考えると、非常に身近に感じれてしまいます。

コメント
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