天童荒太 著
数年前、TVドラマで放映されていた物の原作です。
子供時代、親からの虐待を受けた三人の少年少女が精神病院で交じり合う。 お互いの心の闇を共有しあいながら、生きている事を実感するが・・・・・・。
そこである事件に直面する。
そんな子供たちが、大人になり再開。 この再開は偶然か必然か?・・・・・・・。
そしてこの後、奇妙な事件が身の回りで起きはじめるが、この事件に三人の関わりはあるのか・・・・・・・・。
まぁ、ミステリー小説としてのあらすじはこんなところでしょうか
ただ、この小説はミステリー小説の枠を超えています 途中で犯人なんてどうでも良くなってしまいそんなことより、子供の頃に受けた心の傷をどう払拭していくのか?払拭できていないのか? この三人は、今後、幸せな生活を送れるのだろうか?無理なのだろうか? 非常に読んでいて心が痛む小説です。
物語は、現代と少年時代とが交互に進んでいきます。 それにより、何故この三人がここまでの心の繋がりがあるのかが伺えてきます。
この本を読んでいると、自分が親であることが恐ろしく感じることが何度かありました 子供にとっての親の影響はかなり大きいです。 虐待は論外ですが、子供に対し褒めること、認めること、許すこと、そして自分の過ちを(間違いを)素直に認めて子供に謝ること。 最低限、常識ある態度を、子供たちに向けて行こうと、再認識させられた作品でした。
大ベストセラーと言うだけあって、面白かったです
それにしても、この分厚い本に細かい文字 しかも二冊 こいつを読み始めるには、ちょっとした覚悟が必要でした
DVDで観てしまえば早い話なんですが、映像は原作を超えられないと言うのが持論にあるため、あえて本を手に取った次第です
二冊セットで¥105だったしね・・・・・・・・・