お知らせ
メール(reimei.nakayama@gmail.com)またはお電話(059-255-1123)で、れいめい塾まで『内申の件で』とご連絡ください。
俺は貴裕を久居駅まで送る。暁の試験は日曜日だ。「さすがに白子中学もそろそろ受験の雰囲気が漂ってきているか」 「いえ、まだまだみんな騒ぎまくっています」
俺が送っている間に真ん中の部屋でバンザイシステムが稼働している。例年、センター試験の点数は真ん中の部屋のホワイトボードに貼り出されていく。里恵(7期生)がつぶやく、「さっき玄太の点数を打ち込んでみたけど、三重大学医学部前期も後期もA判定やった」
洋昴(津高3年)と敬太(松阪高校3年)が自分の点数を打ち込み始める。それを眺めているあい(23期生・三重大学教育学部1年)、里恵もまた日生第一の試験問題を解きながら時折視線を二人に動かす。「パソコンの中の少年がバンザイしてくれなかったら俺がバンザイしてやるよ」 ・・・ごろんと横たわった空気に変化はない。
「そういや昨夜、諒(21期生・三重大学工学部物理工3年)が言うんで思い出したけどさ・・・諒もセンターで国語60点しかなかったで」と俺。「そうですか・・・」と敬太、強張った表情は崩れない。
塾に戻った俺は早速健人(松阪高校2年)の英単語の試験。松阪高校は明日、今年度のセンター試験を実施するとか。「135点以上取っとけ」と俺。「分かりました」と健人。
真央(津高3年)が点数を打ち込んでいる。沈黙が真ん中の部屋を支配する。「頑張ります」と真央は言ってドアを閉める。沈黙は真ん中の部屋に寝ころんだままだ。
喬之にはあいがマンツーマンで英文読解の短文訳の諮問試験。帰りのプリウスの中で基本文型の諮問試験を行っている・・・整除対策の一環だが、同じ文型でいつも躓いている。今日は英文読解を想定しての基本文型だ。三重高の入試は明後日に迫っている。
いつもなら明日が私立高校の送り出しだが・・・。
クリックでの激励、何とぞ何とぞ。
ふらつく足で準備に入る。今日は里恵(7期生)の国語の授業・・・内容が難しい。私立直前の中3に何をさせるか・・・逡巡の後に来週月曜日実施の日生第一の過去問・・・平成22年度の国語にする。しかし記述・・・喬之と貴裕ははずす。
里恵から少し早いけどとバレンタインデーのプレゼント。国語の授業以外に中学文法の総まとめのプリントを手渡す。ついでに中2もさせることに・・・。
今夜はバンザイシステム・・・再び悲喜こもごもの光景が塾内を闊歩するはず。俺の英語の授業は中止か・・・。
さつき(21期生・名城大学人間学科3年)が集団討論を終えて戻る。このまま塾で勉強したいとか。そういや、昨夜は諒(21期生・三重大学工学部物理工3年)も深夜1時過ぎまで居残ってくれ、あげく最後には中3の幸佑を送っていってくれた・・・ありがたい。
その諒、今春から10か月間、オーストラリアに留学・・・諒以降も視野に入れなければならない。
バンザイシステムの怖さ・・・志望大学での可能性が低いとパソコンの指示通りに可能性がある大学へとシフトする。この場合、バイザイシステム以降の動態は分からない。諒が3年前に初志貫徹の形で三重大学で突っ張った。二次ではほとんど満点に近い点数を叩かなければ受からない状況・・・後期に期待を託し、前期はダメもとで勝負した。ところが合格・・・これがバンザイシステムの功罪だと思える。三重大学から潜在合格者が消えた・・・じゃあ、逆に高めから三重大学に流れてくる層は?となる。ここでのポイントはその大学に対する魅力だ。たぶん、シフトを強いられた受験生は可能性のある大学として三重大学に並ぶ大学との選択・・・その結果、魅力に欠ける三重大学は敬遠された。
今年もまた、バンザイシステム以降の動態を予測しながらの勝負となるか・・・。
そろそろ時間だ。
ずっとずっと寝ていた。
昼ごろに覚醒、敬太(松阪高校3年)の赤本を買いに行く。見るからに浪人が数人、同じように赤本を探している。・・・気持ちは痛いほど分かる、頑張れ。
やっと今日になりインフルエンザの注射を打ちに行く・・・荒岡先生とこ、1700円。安いので有名、この時期は駐車場に車が泊められない状態が続く。
「えらい顔やな、疲れてるんか、それにしてもえらい遅いな。ああ、そうかそうかセンター試験が終わったばっかやな。でやった? そうか、医学部が一人受けられへんてか・・・俺もセンター解いてみたけどな、昔と全然違うな・・・なんやあれ、数学か・・・図形の問題ばっかやな、あれはできやんで・・・そうにやな、物理、あれはイメージできんな、分からんかった・・・今受けたらアカンやろな」
荒岡先生、珍しく気を遣ってくれたようで・・・それほど疲弊していたんだろう。それでも窓口では看護師さんから「三週間後に必ず来てくださいね」と言われつつ退散。
今日はずっと寝ていたい・・・そんな思いで階段を上がる。中3の千里が一人で勉強している。私立の受験校は高田のみ・・・背中がきれいだ。