ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

メディカルな系図 その2

2017-09-09 | 系図のこと

孫#4



前回2)に記したように、家族親戚をインタビューする時に、次の六項目の質問事項が役立つかもしれない。

  1. 家族・親戚の誰が、命に関わる病気と診断されたのか。
  2. その診断を受けた時の歳は?
  3. 家族・親戚の誰が、糖尿病と診断されたか。
  4. 家族・親戚のうち、心臓病の歴史があるか。
  5. 家族・親戚のうちで、精神、心に関する病気の診断を受けた者がいるか。
  6. 家族・親戚のうちで、喘息、高血圧、アルコール中毒、あるいはその他の薬物乱用の問題があるか。


これらは、あくまでも欧米を対象にしているものであり、日本ではあまりスムーズに5と6の質問に答えてもらえるかは不明であるが、以上が基本的質問である。


民族的な要因で起こる病気もある。Ashkenazi-Jews(アシュケナジユダヤ人=ドイツ・ポーランド・ロシアのユダヤ人)には、高い確率である種の染色体異常から発生する病気がある。Gaucher's disease(ゴーシェ病)、Bloom syndrome(ブルーム症候群, Canavan disease,(キャナバン病)、それに Tay-Sachs disease (テイーサックス病)などがある。少ない人口中で、起こる近親結婚が原因である。


地中海沿岸出身者を先祖に持つ子孫には、Thalassemia (サラセミア=地中海性貧血)があるが、実姉の夫は、フランス人の先祖があり、彼の一族には昔からこの病については語られてきていた。彼の兄弟姉妹で罹患した例はなかった。東南アジアやアフリカ系アメリカ人にも違う型だが、この病気は起こる。中央ヨーロッパ出身の先祖を持つ子孫は、Cystic Fibrosis(嚢胞性線維症)が起こりやすい。


アフリカ系アメリカ人の間に高い確率で起こるSickle Cell Anemia(鎌状赤血球貧血)があるが、両親双方が、その病を持つと、その子供達全員、それを受け継ぐ。片方の親だけ病を持ち、もう片方の親は持っていない場合は、子供達は全員その病のキャリアーになる。キャリアー自身は罹患しない。キャリアーはその子孫にその遺伝子を伝えていく。


 この他, 劣性遺伝子や、罹患確立予想などの域は、遺伝カウンセラーが詳細に説明できるので、もしそうした家族の医学歴史がある場合、即断・独断で誤った結論は出さないで、専門家に相談することである。例えば、家族に乳癌を患った女性がいても、彼女が父親側の家族ならば、医師はそれが貴女の癌を罹患するリスクを上げはしないと言う。素人判断で決断するよりも、必ず専門家に相談すべきである。


遺伝子によって生じる病気は、遺伝子学がさらに進んでいることによって、治癒も可能なことも多い。そのためには、医学的な家族の歴史を作っていくことが大きな助けになるかもしれない。医学は毎日発達し続けているのである。 


孫#1