ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

お国柄

2017-11-01 | アメリカ事情

Tom Owen EdmundsGetty Images.jpg

 

同じクリスチャンでも、私はカソリックではないが、カソリックには様々な「特別の日」が実に数多く、ユダヤ教のカレンダーと比べても、劣らないほどである。今日11月1日は、カソリック教会でいうAll Saints' Day,諸聖人の日、あるいは万聖節とも呼ばれる日である。アングリカン教会(聖公会)でも同じだが、日本キリスト教団でもこの日は「聖徒の日」として亡くなった信者のために祈る日だそうである。そしてお隣の国メキシコでは、昨日のハロウィーンにつながって、今日と明日はDay of the Dead、死者の日、である。

ここ合衆国ではこの行事は一般的ではないが、ここを南下すればそのお国で盛んに祝っている。Day of the Deadとは言え、決して暗い、じめじめとしたものではなく、死者の家族や友人が集まり、思い出話をしたり、むしろ祝祭日である。墓地ではマリアッチバンドが演奏したり、この日のための食物も供される、と、同僚の二人に聞く。この二人のうち一人はザカテカス出身の両親を持ち、もう一人はオハカ地方の出身。

 

http://traditionscustoms.com/sites/default/files/Ofrenda_Mexico.jpg

こうして家の中に故人のための祭壇を作り、果物や花で飾る。それに加えて特別なパンや砂糖菓子を飾るそうだ。


この日(と言っても11月2日まで続く)のための食物は、特別のパン(日本語のパンと同じ)や、砂糖菓子やこの日のためのアイシングされたクッキーやチョコレートが出回るそうだ。その色つけが、日本人感覚では、一体どんな染料を使っているのか心配になるくらい派手だが、見ていてきれいである。

 

http://1.bp.blogspot.com/_ifxgxiVYGmA/THj0mVqtiWI/AAAAAAAAAHE/AFEh-AW8W3E/s1600/pan+de+muertos+3.jpg

骸骨(Calavera)は頻繁に使われる。この少し甘いパン(Pan de muerto)は、イースターの時よく使われるHot Cross Buns(下の写真)のようだ。ちなみにHot Cross Buns には歌があるが、このパンにも歌があるのかもしれない。

https://i1.wp.com/delightfuladventures.com/wp-content/uploads/2017/04/hot-cross-buns-recipe-vegan.jpg?resize=710%2C900&ssl=1



https://www.flightcentre.com.au/cms_images/web_images/blog/fc/Day-of-the-Dead-sugar%20skulls-shutterstock.jpg

様々な色で飾り付けられた骸骨の砂糖菓子。楽しそう。


Calaveritas (骸骨)と呼ばれるモールドに砂糖を詰めて装飾を施して作ったものは、祭壇にささげられたり、この祝祭菓子である。死を陰湿で暗いものだけではなく、未来にも続くお祝いとしてもとらえる文化は、心惹かれる。今日と明日はそんな日である。

それにしても、こんな楽しそうな異国のお菓子を見ていると、お彼岸のお供えのお菓子やひな祭りのキンカ糖やらが、懐かしい。お国違えど、発想は似ている。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする