モアナと伝説の海

島の長の娘として暮らす少女、モアナ。
楽園とも言える島で暮らしながらも、なぜか強く海に引き寄せられる日々。
そんなモアナに父が告げるのは、「海の向こうには何もない、島長を継げ」という言葉。

そんな島に忍び寄る、闇の気配。
今まで恵みをもたらしてきたココナッツは病み、そして海から消える魚。

そして少女は海を目指す。
伝説の勇者マウイを探し、「女神の心」を元に戻すための旅が始まる・・・。


というわけで、ディズニー本隊による「ズートピア」に続く劇場最新作は
ポリネシア神話を題材とした海洋アドベンチャーであります。
例によって日本での宣伝展開は少女と家族の絆の感動物、というイメージのようですが
「マッドマックス　怒りのデスロード」のような海賊との戦闘シーンあり、
巨大なモンスターとのバトルもあり、
モアナとマウイ、それぞれの心の奥へと触れていくような展開もあり・・・の
アクションも笑いも多目の、アクションアドベンチャー大作となっております。

マウイが見せるハカ（ウォークライ）や島々の伝説といったポリネシア文化に関しては
専門家を交えたチームを作ることで検証を行い、
なじみの薄い文化圏の観客たちにもわかりやすく届くようなものを目指す、という
文化の多様性を重視した制作姿勢をもっていることも着目する点の一つ、であるといえるでしょう。

老若男女を問わず、胸を熱くする王道のアニメーションとなっておりますので
日本版予告やポスターなどのビジュアルでのイメージを忘れて劇場でご覧ください。


次のディズニーアニメはピクサー作品であるシリーズ3作目「カーズ　クロスロード」。
マックイーンの事故シーンという不穏な予告はすでに流れておりますが、
ベテランになったマックイーンと若き挑戦者たちの物語になっていくようで
（「２」がどことなく軸がぶれた作品になっていただけに）楽しみです。