TOHOシネマズデイばんざい。
というわけで映画梯子してまいりました。
まずはこちらから、ということで「MOVIE大戦」4作目です。
「フォーゼ」は楽しく見ていたけど「ウィザード」は様子見、というのが
個人的な嗜好ではあるのですが、「フォーゼパートの舞台が本編5年後」、
「監督が坂本浩一」、「ウィザードパート脚本が浦沢義雄」、
あと見た感想があまりに人によって真っ二つすぎる、ということで
あ、これは実際に見ておかないとまずいな、と思い見てきました。
以下ネタバレを多分に含みます。
よろしいですか?
まずフォーゼパートからスタート。
というかフォーゼ5年後というよりは「イナズマンビギンズ」的な内容でしたね。
風田三郎が力の活かし方を学び、ヒーローとして目覚めるまでの物語、
それを導くのが如月弦太郎だった、というか。
大木美代子の持つ「超能力者への差別意識とそれを乗り越えての友情」と
三郎の「自分のことを理解してくれた人の危機に真の力が目覚める」という展開は
なんというか見ていてX-MEN的だなーと感じたというか。
怪人同盟のコングとネズミもブラザーフッドのブロブとトードを彷彿とさせますし。
弦太郎が「ヒーロー」であることを辞め「指導者」となることで
三郎のヒーローとしての目覚めをうながす、というのは頭ではわかるんですが
フォーゼドライバーのその扱いはいいのか、と思ったり
(さっそくその後に借りに行ってるわけだしなぁ・・・)
宇宙仮面ライダー部は少年同盟のバックアップ組織になっちゃうのかなぁ、と思ったり
なんというか脚本に力技でなんとかしてる感が漂っているのが気になりました。
でも今までの劇場版とのリンク部分はよかったかな、とも。
一番のピンチを救ったのがなでしこ、しかもかつてと全く同じ撫子の姿をコピー、というのも。
さて、ウィザードパート。
浦沢脚本、ポワトリン登場ということで「どれだけカオスな内容に・・・」と
思っていたのですが、「精神世界にダイブする」というウィザードの設定をうまく生かし
アクマイザーたちがポワトリンになる人の精神を支配してのループ世界・・・
終わらないポワトリンの誕生日と怪人相手に繰り返されるポワトリンのショー、
それを称賛する人形たちの世界を作り上げる、という物語。
浦沢脚本らしいカオス感と裏側に流れる「現実を受け入れる」というテーマで
思っていたより真っ当にヒーローしていたな、と思います。
(特撮を見るきっかけとなった浦沢脚本の「カーレンジャー」も、異色と言われつつも
しっかりと〆る所は〆てヒーローしてる話でしたよね・・・)
戦闘描写ではガーラの「かわるんだら~」を「そう使うか!」と思わせられました。
あとポワトリンにぬいぐるみに変えられたグールはかわいかったですね。
そしてふたつが合流したMOVIE大戦パート。
奪われたゼーバー、攫われたポワトリン。
現実世界に残され、ピンチになるコヨミを救ったのは・・・
このパートの基本はライダー共闘、ひたすらアクション、という内容なわけで
今回はフォーゼパートのフォーゼ、メテオ、なでしこの3人にウィザード、
そして(販促的な意味も込めて)呼び出されたW、アクセル、オーズ、バースの
合計8人のライダーたち。
(前回から劇中に出てこないけどゲーム的に必要なアレの出番になってますね)
フォーゼパートのJKの所作に翔太郎の影響が見えたので、
W勢キャストが出てこないのは残念でしたが
(リリィ白銀は別の役で出てきたけどねw)
並び立つ7台のバイク(自分のバイクがないなでしこはアクセルに乗ってるw)は
壮観ではありましたが、アクマイザーが操る装甲車とのバトルは冗長感があり
各ライダーもそれほど見せ場がないという残念な展開ではあったと思います。
フォーゼの新フォームも夏映画限定フォームのリデコ、
ウィザードの先行公開フォームもCGの質感が残念なことになってはいましたが
ザイダベック号には「こういう出し方をするのか!」と驚かせていただきました。
そして何よりラストのオチは(ウィザード編にヒントがけっこうあったんですが)
「やっぱり浦沢脚本だー!」と思わされましたw
ゲートの4人=5年前の怪人同盟の4人ってことは、超能力=魔法使いってことなのかな、とも
思ったりもしたのですが・・・エンドロールの背景にあの「弦太郎のダチ」が出てきたのもうれしかったな。
さてここからは作品を通して、のお話。
まず劇場版オリジナルキャラのみなさんについて。
アクマイザーはSIC版っぽいデザインといい、各キャストの声の演技
(デーモン閣下、声優本業かと思うレベルでかっこいい!)といい
もう少しアクション面での見せ場が欲しかったんですが
「アクマ族を裏切らなかったアクマイザー」ってこうなったのかなぁ、と思える感じでしたね。
ザタン、イールの「かわるんだら~」やダルニアも見たかったw
石森キャラリボーンシリーズのサナギマン/イナズマン。
デザイン、変身前の名前、設定ともにテレビ版(東映Youtubeで再配信開始しましたね)でなく
石ノ森萬画版をベースにしたデザイン(+SIC的現代風アレンジ)であり、
ファンタスティック・フォーのザ・シングに通じる「異形の哀しさ」を反映した
サナギマンの異形性から、「ウォッチメン」のDr.マンハッタンのようなイナズマン
(青肌に黒いブーメランパンツ1丁)への変貌は
三郎の「成長」も反映したものだったと思います。
イナズマンが戦うことになるヘラクレス・ゾディアーツも
TV版イナズマンの1話怪人であるイツツバンバラを反映させたデザイン。
(なんでスイッチ持ってるのかと思ったら、番場は元科学者だったんですね)
フォーゼ、メテオを圧倒する力量はホロスコープスに匹敵するものでしたね。
そしてポワトリン。その驚愕のw正体も含めて
本当に浦沢脚本と坂本演出が合わさると「混ぜるな危険」としか言えないなぁとw
さて、坂本演出ですが
今回も生身アクション(ポワトリンも生身アクションですよね)と
フォームチェンジなどのガジェットの有効活用という姿勢、
あとお色気描写wは今回も過剰といえるほど充実してました。
アクションシーンの充実は冗長一歩手前とも思えましたが
(例えば弦太郎と三郎のパルクール的チェイスシーン、宇津木先生vs怪人同盟とか)
凛子のアクションのかっこよさは「ウィザード」本編ではあまり見られない分
坂本監督としてもいい発見だったんじゃないかな、と思ったり。
あと設定上変身できない映司の生身アクションも、前回のMOVIE大戦以上に
キレがよくなっていたかな、と思いました。
フォームチェンジに関しては、フォーゼもウィザードも現状使えるフォームが
どれも活用されていましたし、MOVIE大戦パートでも
各ライダーがそれぞれフォームチェンジしてたのはポイントでした。
(Wのファングジョーカーシーンがカットされたらしいのが残念)
全員ライダーキックのときにアクセルが一人トライアルだったのは「?」だけどw
そして3つ目のお色気アクション描写。
冒頭からインガの胸!ミヨッペの脚!
そしてルビィと美羽の脚!そしてポワトリン!なでしこ!
さらに長澤奈央!坂本監督通常営業すぎるだろこの野郎!w
いちいち女子がアクションするたびにハープ音が入るのが
若干うっとおしいと思わないでもないですが・・・
とまぁ、全体的に坂本分が今回も過剰に盛り込まれており、
TVシリーズくらいの濃度が普通に楽しむにはちょうどいいのかもなぁ、と
思えたりもしたんですが、この過剰さは過剰さで一つの味かも、と思える
そういう映画でございました。
特報が出た「スーパーヒーロー大戦2」にこそ
この過剰さがあるといいと思うので、
こっちも坂本監督に撮ってもらいたいんですが・・・
スケジュール的に難しいかなぁ・・・。
というわけで映画梯子してまいりました。
まずはこちらから、ということで「MOVIE大戦」4作目です。
「フォーゼ」は楽しく見ていたけど「ウィザード」は様子見、というのが
個人的な嗜好ではあるのですが、「フォーゼパートの舞台が本編5年後」、
「監督が坂本浩一」、「ウィザードパート脚本が浦沢義雄」、
あと見た感想があまりに人によって真っ二つすぎる、ということで
あ、これは実際に見ておかないとまずいな、と思い見てきました。
以下ネタバレを多分に含みます。
よろしいですか?
まずフォーゼパートからスタート。
というかフォーゼ5年後というよりは「イナズマンビギンズ」的な内容でしたね。
風田三郎が力の活かし方を学び、ヒーローとして目覚めるまでの物語、
それを導くのが如月弦太郎だった、というか。
大木美代子の持つ「超能力者への差別意識とそれを乗り越えての友情」と
三郎の「自分のことを理解してくれた人の危機に真の力が目覚める」という展開は
なんというか見ていてX-MEN的だなーと感じたというか。
怪人同盟のコングとネズミもブラザーフッドのブロブとトードを彷彿とさせますし。
弦太郎が「ヒーロー」であることを辞め「指導者」となることで
三郎のヒーローとしての目覚めをうながす、というのは頭ではわかるんですが
フォーゼドライバーのその扱いはいいのか、と思ったり
(さっそくその後に借りに行ってるわけだしなぁ・・・)
宇宙仮面ライダー部は少年同盟のバックアップ組織になっちゃうのかなぁ、と思ったり
なんというか脚本に力技でなんとかしてる感が漂っているのが気になりました。
でも今までの劇場版とのリンク部分はよかったかな、とも。
一番のピンチを救ったのがなでしこ、しかもかつてと全く同じ撫子の姿をコピー、というのも。
さて、ウィザードパート。
浦沢脚本、ポワトリン登場ということで「どれだけカオスな内容に・・・」と
思っていたのですが、「精神世界にダイブする」というウィザードの設定をうまく生かし
アクマイザーたちがポワトリンになる人の精神を支配してのループ世界・・・
終わらないポワトリンの誕生日と怪人相手に繰り返されるポワトリンのショー、
それを称賛する人形たちの世界を作り上げる、という物語。
浦沢脚本らしいカオス感と裏側に流れる「現実を受け入れる」というテーマで
思っていたより真っ当にヒーローしていたな、と思います。
(特撮を見るきっかけとなった浦沢脚本の「カーレンジャー」も、異色と言われつつも
しっかりと〆る所は〆てヒーローしてる話でしたよね・・・)
戦闘描写ではガーラの「かわるんだら~」を「そう使うか!」と思わせられました。
あとポワトリンにぬいぐるみに変えられたグールはかわいかったですね。
そしてふたつが合流したMOVIE大戦パート。
奪われたゼーバー、攫われたポワトリン。
現実世界に残され、ピンチになるコヨミを救ったのは・・・
このパートの基本はライダー共闘、ひたすらアクション、という内容なわけで
今回はフォーゼパートのフォーゼ、メテオ、なでしこの3人にウィザード、
そして(販促的な意味も込めて)呼び出されたW、アクセル、オーズ、バースの
合計8人のライダーたち。
(前回から劇中に出てこないけどゲーム的に必要なアレの出番になってますね)
フォーゼパートのJKの所作に翔太郎の影響が見えたので、
W勢キャストが出てこないのは残念でしたが
(リリィ白銀は別の役で出てきたけどねw)
並び立つ7台のバイク(自分のバイクがないなでしこはアクセルに乗ってるw)は
壮観ではありましたが、アクマイザーが操る装甲車とのバトルは冗長感があり
各ライダーもそれほど見せ場がないという残念な展開ではあったと思います。
フォーゼの新フォームも夏映画限定フォームのリデコ、
ウィザードの先行公開フォームもCGの質感が残念なことになってはいましたが
ザイダベック号には「こういう出し方をするのか!」と驚かせていただきました。
そして何よりラストのオチは(ウィザード編にヒントがけっこうあったんですが)
「やっぱり浦沢脚本だー!」と思わされましたw
ゲートの4人=5年前の怪人同盟の4人ってことは、超能力=魔法使いってことなのかな、とも
思ったりもしたのですが・・・エンドロールの背景にあの「弦太郎のダチ」が出てきたのもうれしかったな。
さてここからは作品を通して、のお話。
まず劇場版オリジナルキャラのみなさんについて。
アクマイザーはSIC版っぽいデザインといい、各キャストの声の演技
(デーモン閣下、声優本業かと思うレベルでかっこいい!)といい
もう少しアクション面での見せ場が欲しかったんですが
「アクマ族を裏切らなかったアクマイザー」ってこうなったのかなぁ、と思える感じでしたね。
ザタン、イールの「かわるんだら~」やダルニアも見たかったw
石森キャラリボーンシリーズのサナギマン/イナズマン。
デザイン、変身前の名前、設定ともにテレビ版(東映Youtubeで再配信開始しましたね)でなく
石ノ森萬画版をベースにしたデザイン(+SIC的現代風アレンジ)であり、
ファンタスティック・フォーのザ・シングに通じる「異形の哀しさ」を反映した
サナギマンの異形性から、「ウォッチメン」のDr.マンハッタンのようなイナズマン
(青肌に黒いブーメランパンツ1丁)への変貌は
三郎の「成長」も反映したものだったと思います。
イナズマンが戦うことになるヘラクレス・ゾディアーツも
TV版イナズマンの1話怪人であるイツツバンバラを反映させたデザイン。
(なんでスイッチ持ってるのかと思ったら、番場は元科学者だったんですね)
フォーゼ、メテオを圧倒する力量はホロスコープスに匹敵するものでしたね。
そしてポワトリン。その驚愕のw正体も含めて
本当に浦沢脚本と坂本演出が合わさると「混ぜるな危険」としか言えないなぁとw
さて、坂本演出ですが
今回も生身アクション(ポワトリンも生身アクションですよね)と
フォームチェンジなどのガジェットの有効活用という姿勢、
あとお色気描写wは今回も過剰といえるほど充実してました。
アクションシーンの充実は冗長一歩手前とも思えましたが
(例えば弦太郎と三郎のパルクール的チェイスシーン、宇津木先生vs怪人同盟とか)
凛子のアクションのかっこよさは「ウィザード」本編ではあまり見られない分
坂本監督としてもいい発見だったんじゃないかな、と思ったり。
あと設定上変身できない映司の生身アクションも、前回のMOVIE大戦以上に
キレがよくなっていたかな、と思いました。
フォームチェンジに関しては、フォーゼもウィザードも現状使えるフォームが
どれも活用されていましたし、MOVIE大戦パートでも
各ライダーがそれぞれフォームチェンジしてたのはポイントでした。
(Wのファングジョーカーシーンがカットされたらしいのが残念)
全員ライダーキックのときにアクセルが一人トライアルだったのは「?」だけどw
そして3つ目のお色気アクション描写。
冒頭からインガの胸!ミヨッペの脚!
そしてルビィと美羽の脚!そしてポワトリン!なでしこ!
さらに長澤奈央!坂本監督通常営業すぎるだろこの野郎!w
いちいち女子がアクションするたびにハープ音が入るのが
若干うっとおしいと思わないでもないですが・・・
とまぁ、全体的に坂本分が今回も過剰に盛り込まれており、
TVシリーズくらいの濃度が普通に楽しむにはちょうどいいのかもなぁ、と
思えたりもしたんですが、この過剰さは過剰さで一つの味かも、と思える
そういう映画でございました。
特報が出た「スーパーヒーロー大戦2」にこそ
この過剰さがあるといいと思うので、
こっちも坂本監督に撮ってもらいたいんですが・・・
スケジュール的に難しいかなぁ・・・。