明日から3月、春が来ました、ということで
冬毛をばっさり切り(12月から前髪がしっかりある髪だったのよ)
今年初(ちょっと行きそびれてまして)の長崎県美術館へ。
企画展「青木野枝 ふりそそぐものたち」を見てまいりました。
工業用の鉄板を溶断し、加工したピースを溶接して繋ぎ合わせることで
鉄の質感がありながらも空間の広がりを感じさせる大型の立体作品で評価される青木の
九州の公立美術館初の個展、ということで、
企画展示室を広く使った6作品7展示という展示内容となっております。
ブロンズ製の皿に水を湛え、水の循環に意識を向けた「水のとどまるところ」
鋼鉄のとげとげのドームに卵を大量に括りつけ、「内側」と「外側」の境界をぼやかしていく「Untitled」
使用済みの石鹸を積み重ねたものをたくさん鉄の台座に並べた「立山」
曇り空のような照明の下、石膏で覆われた白く大きな山が並ぶ「曇天」
そして今展覧会のタイトルであり、大きな窓からの自然光で見る展示となっている
鉄板の輪の中に色ガラスをはめこんだ「ふりそそぐものたち」
広い展示スペースの中、作品の下をくぐったり作品の間を縫って歩いたり、
ベンチに座って作品をぼんやりと眺めてみたり。
金属と空間、そして光や匂いといったものを楽しめる展覧会でございました。
その後は常設展で「奈良原一高 人間の土地」・・・
かつての軍艦島と、桜島のふもとの島という
二つの「極限の環境」に生きる人々の姿を映した写真展を見たり。
やはり美術館はときどき行っていないとダメですな。
何をやるにもインプットは必要、でございます。