これは公衆トイレで時々見ることができる現象。
お隣さんがトイレの床にかばんや上着を無造作に置くのである。
写真は外套だ。かばんをトイレの床に置いているところを見るのもぎょっとするが、衣類が置かれるのはさらにショックが激しい。
ドイツのトイレにはこれらを掛けておくところが無いわけではない。たいてい、ある。
どうして、このように置くことができるのか不思議でならないのは私が日本人だからだろうか。
もしかして、ドアなどのフックに掛けると盗まれるから? 床に置いても、床とドア・壁が大きく開いているこちら、手を伸ばせば(写真は伸ばさなくても)盗むことができてしまうぞ。
お隣さんは隣の私の存在など、まったく意に介していない。
日本では、まずこれができる人はいないだろう。
トイレの床は便器と共に不浄、って考えるのが日本人。
実際に、公衆トイレの床がどの程度不潔かというデータがあるのだろうか?
確か、便器内については調査があったように覚えている。
たいして汚くない、とか。便座には細菌が付着している、とか。
はっきり覚えちゃあいないが、
ともかく細菌やウイルスの問題じゃあない。
感覚的に、トイレの床にこのように無造作に物を置くのは、どうにもこうにも落ち着かない。
アジアの他の地域の人はどのように感じるのだろうか?
今度、誰かに聞いてみよう~
このお隣さんが発する音を聞いてしばらく私は観察していた。
どうも、着替えをしている様子だった。
ときどき、足が外套に引っ掛かるらしく、ずるずると動く。うわ~、床掃除・・・・。
最後に、これまた無造作にがばっと外套を拾い上げ、ファスナーを引き上げる音が聞えてきた。
彼女としては、トイレできちんと着替えができて、満足したことだろう。
隣で私が、いらいらしていることなど絶対察してくれないだろう~
「コートを床に置くのは不自然か?」
って尋ねてくるだろう。