近隣の街在住のpau pauさんの家に遊びに行ってきた。ドイツには日本の絶対数よりは数少ないだろうが親とその息子や娘夫婦が同居する家庭は意外なほどたくさん存在する。
そのほとんどが、二世帯住宅の様子で、ウチのように台所がひとつ、寝室は隣り合わせ、という苛酷な環境ではない。
彼女のブログ
「楡の小道で」を読んで、なあんとなぁ~く、彼女の嫁ぎ先は土地持ちなのか、と想像していた。
その予感は大当たり。駅から歩いて彼女の家に向かう途中のこのアパート、お義父さまの所有なのだそう。
このほかにも数件貸家があるとかで、その管理に忙しくしているお義父さまだとか。ううう、夢の家賃生活。
印税生活とどちらがラクか、などとくだらないことを考えてしまった私。
住まいは玄関が共有で、一階が義両親、二階と三階をpau pauさん家族が使っている。
日本レシピで作ったというロールケーキとチーズケーキをいただいた。日本のケーキ、やはり私たちの味覚に合う。おしいかった。
「チーズケーキは暖かいほうがおいしい」という意見のpau pauさんにしばらく意見が戦わされたが
材料や種類による、と結論付けられ和解した
(私は冷たいほうがいい、といまだに思っている、うほほ)
自家製りんごから作ったジュース。「一箱持って行ってもらいたい」とpau pauさんが盛んに勧めていたが、10リットルの容器を持ち帰るには自動車で伺わないと・・・、ああ、残念!
彼女はりんごの収穫、自宅の敷地や所有するアパートの敷地の芝刈りなどの仕事を担当しているそう。
いずれも重労働だ。今の私にはうらやましい二世帯住宅だが、親族が近くに住んでいて、事業をやっているとそれを手伝わないわけには行かない。
左、これは地上の玄関付近にある地下へ直接薪を投入するところ。
右、地下1階の薪置き場。
pau pauさんには話だけ聞いていたのだが、いまひとつ理解できなかった。ウチ周辺の方法と違っているからだ。
一見して納得。これは簡単でとてもいい。
ボイラー室が薪のすぐ隣にあり、左の機械に薪を投入するのだそう。右は灯油暖房設備。
彼女の家は薪暖房が主で、灯油暖房は補助的に使っているそう。ウチは逆だ。
薪は無料で手に入れるそうなので(森林を所有しているのか??)暖房費用はウチの数分の一、と想像できる。
地上3階、地下二階のこの家屋、とてつもなく大きい。これは地下1階の宴会室。パーティー用の部屋を地階に持っている家屋は多いが、子供や若者向けのものばかり見てきた。
彼女の家は親族が多いらしく、一度に3,40人が集まることがしばしばだそう。
宿泊客のためのトイレ。(他にもお客さん用のトイレ、がたくさんあった・・・)
地下二階の様子の一部。pau pauさんによる撮影禁止場所が多かった。
一般的にドイツ人家庭の家は非常にきれいに整頓されていることが多いのだが、この家はその例外のひとつだ。
彼女のお義母さまの洗濯室と洗濯物干し場を見て驚いた。そうか、こういうドイツ人もいるのね、って。
乱雑だが、汚い感じはしないので、私は非常にうらやましい。私の義両親のようになにか出しっぱなしにしておくとすぐに注意される環境では、毎日毎日本当に神経が休まる暇が無い。
義両親がもともと乱雑を好むようだったらラクなのに~
食糧貯蔵部屋。手作りジャムのビンが並ぶ風景はやらない私も好きだ。
りんご部屋もあった。ウチより質のいいりんごが並んでいた。今年はりんごが豊作だそうで「持っていって」と再びpau pauさんに勧められたが、いや~、次回、車で来ます~~~
左、地下室から天井に向けて撮影したもの。左の地上に出るドアから物資をリフトに積んで地階に降ろす。現在はリフトを取り外している。
右、pau pauさん家族の住まい2階から三階へ上がる階段。仕事部屋や来客のための寝室などがあるのだが、撮影禁止地区に指定されていた~、あはは~
家屋全体の撮影も許可されなかった。まあ、そのうちpau pauさんのブログで公開されるかもしれないので楽しみにしておくことにしよう。
食堂から見える屋根の飾りに感激。リスの置物が!
いろいろな家を訪問して思うのだが、意外と「典型的なドイツの住まい方」とは遭遇しないものだ。
それぞれ個性的に暮らしているように感じる。
pau pauさん宅は心地よい乱雑さが魅力に感じたが、その乱雑さは私たちがイメージしているドイツの家庭とは違う。
暖房の仕方、食事(ウチの義母の食事は絶対食べたくないとドイツ人に言われたことがある)、休暇の過ごし方など、それぞれ周囲に迎合することなくそれぞれやりたいようにやっているように見える。
そうだ、ウチの夫も典型的なドイツ人のイメージとはかけ離れているぞ。肉は食べない、ビールも口にしない、オクトーバーフェストは大嫌いな彼!
比較的同じものの考え方や行動の仕方を好まれる日本の環境より、私にはドイツのこの感覚はラクだな・・・・
と、pau pauさん宅を訪問してこんなことを思考している私。