怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

サバイバル生活

2009年11月27日 | 食べ物
同居が長引くことを憂いているばかりでは人生がもったいない。

先月までの帰省中、実家で色々思案した結果、これを持ってドイツに向かうことにした。
サンヨーが製造しているトラベルクッカー。
旅行じゃあないが、使えるぞ。

夕方小腹が減ると、階下の台所で自分の好みのものを調理始める。
すると義母がやってきて
「昼の残り物を食え」とか「パンを食え」などとうるさいのである。

義母の勧めをいちいち断るのも面倒である。
クッキーやパンなどの保存が利く食品を自室に蓄えることもやっていたけど、
年中気温の低いここ、暖かいものを食べたくなるのだ。


ラーメンを作ってみた。
適当なテーブルにスペースがないのでトラベルクッカーを床に鎮座させ、私もしゃがみこんで調理した。
風情たっぷり、旅行気分~
ラーメンは欧州に進出している日清のもの。黒くて数字を表示しているのはタイマー。

お勉強しながら、いただきます。緑は乾燥パセリ、こちらの製品。
ああ~、おいしいぃ~。
鍋ごといただくのは洗う食器を少なくするための「エコ対策」さ。まったく「エコ」は時に文化的生活を破壊する。
義母たちになじみのない食品を彼女らの目の前で食べるのはかなり気が咎めるものである。
一人こもって落ち着いて味わうことのできるこの環境、
う~ん、快適~

ついでにご飯も炊いてみた。
なんでもできるトラベルクッカー、最高。
炒め物や煮物に挑戦しないよう、気をつけなくてはいけない!!


急須も持参してきた。
湯沸しポットはこちらで購入の「旅行用」。日本のそれと比較すると倍くらいの大きさがある。

長引く同居生活に、工夫を凝らす、えらいりす~
しゃがんでラーメンをかき混ぜていると、惨めな気分になりそうだが、
自分で鼓舞するしかない!
ラーメンを 自室で作れる うれしいぞ





手術

2009年11月24日 | 
夫は自分の考えをなかなか改めない性格である。
18歳のときに「肉食はよくない」と決めてから、今年の2月に栄養の偏りなどで入院するまでほとんど肉類を食べなかったくらいだ。
強靭な意志の持ち主、と書けばかっこいいが、そばにいるものたちはそれに振り回される。
義母など、息子のために一緒に食事をするときは別メニューを用意しなくてはならなかった。

今日、足の裏付近にあるほくろを切除する手術をうけた。
                     
          
                      
10分ぐらいで終了、3針縫う程度の簡単なものだったが、
この手術に至るまで、5,6年を経ているのだ。

話は夫と交際が始まった10年ほど前にさかのぼる。
私の足のほくろを見つけた彼はすぐに言ったものだ。
「危ないから、取ったほうがいいよ」
足の裏のほくろは危険であることが指摘されている。皮膚がんになる可能性が高い、と書籍やインターネットで解説されている。
わたしはすでにそのほくろを見つけて長いこと観察していた。
大きさも色も変化がないので、このままで大丈夫だろう、と判断していた。
そういう自分の考えを彼に言ったのだが、納得しないのはもちろんである。
それ以来、機会あるごとに「とれとれとれとれ」とうるさい年月が過ぎて行った。

一度など、本当に切除するつもりで実家付近の病院で診察を受け、手術の予約まで入れたのだ。
が、余計な医療を受けることを考え直し、キャンセルした。

あれから約10年、ほくろは大きくなることも色が変化することもなくそのままだった。

夫は忘れてくれなかった。
1年前からさらに激しく「取れ取れ攻撃」を開始した。
もう、うるさいの、なんの。

仕方なく、折れた私は6月に手術の予約を入れた。
その当日。
担当医師は私のほくろを見て言った。
「これから夏で、汗ばむ季節でシャワーしたりプールに行ったりするだろうから秋にしましょう~」
気合を入れて手術に赴いたのに、拍子抜けだった。
そうさ、このほくろは緊急事態ではない、取らなくても大丈夫なのさ。
これで延期になったのだが、私としては永遠の延期のつもりだった。

が、夫は忘れてくれなかった。
わたしが帰省中に予約を入れたらしい。
最後の最後まで、
「りすの考え次第です」
と言いながらわたしが拒否すると「なんで?危ないよ」と答える。

「はい、やります」
の返事を聞けるまで繰り返すのだから、
たまったものではない!!

夫のしつこさに負けて、手術を受けてやったのさぁ~~~

今日から三日間、シャワー禁止、なるべく歩行を避け、安静に過ごさなくてはならない。
フン、インターネット三昧してやれ!!
義母の料理も手伝わないでごろごろしてやるぞ!!
頭かゆいから、シャンプーお願いね~


医師と看護婦、マスクなしだったぞ、べらべらしゃべりながら楽しそうに手術していた様子も書きたかったけど、
手術跡が痛いのでこれ以上無理、大事に過ごすことにする



新婚旅行は東京

2009年11月15日 | 近隣の人たち
確か6月だったか、月に一度の在住の日本人女性の集まりにMさんは初めてやってきた。
日本人とドイツ人の両親を持ち、18歳まで東京で暮らしていたそうだ。
日本での教育はドイツ人学校だったので、大学教育はドイツだそう。
ほぼ完璧なバイリンガル、双方の言語を母語のように操るようだ。


さて、その日の集まりが終わり、どういういきさつか覚えていないが、
彼女と二人で街中をうろついたのだ。
なんていったて、ドイツ人なのに(ドイツ国籍を取得だそう)日本語ぺらぺらのMさん、
私も会話が楽チンでうれしいさぁ~

歩きながら、彼女が私に質問した。
「りすさん、ブログとか、やってますぅ?」
ギクッとする質問だ。
近隣の人たちに自分がブログを書いているのを公開するのは勇気がいるものだ。
特に私はドイツ暮らしのいやな面ばかり強調したりするから、
馴染もうと努力している人やもともと大好きで住んでいる日本人には嫌な内容なのではなかろうか、って心配するのだ。
また、この周辺の間違った情報を書き込んでしまうのも恥ずかしいし・・・

質問に「はい」と答えるのを躊躇して「うあぁ~、ふあぁ~」と唸っていると、
Mさんがそれをさえぎり、
「いとこが、『江戸っ子的独逸田舎町生活』っていうブログを書いているのです」
と言った。

この「江戸っ子的独逸田舎町生活」は、わたしがブログを始めて間もない淋しい頃、
ドイツ在住日本人女性の書くさまざまなブログを読み漁り、読み続けることができそうな候補に挙がり、読み続けているブログの一つだったのだ。

「え?な、なんでそのブログをを知っているのですか?」
驚いたの何の。
大体、ドイツ人のMさんになぜ日本人のいとこがいるのか、その人がなぜまたここドイツにいるのか、一瞬にして理解するのは難しい。
日本人のお父様の親戚だから、日本人というのは理解できる、がそのいとこさんがMさんのお父様同様、ドイツ人と知り合い、結婚する確率って結構低いと思う。
いやいや、ドイツと縁の深い家系か・・・

まだ「江戸っ子的独逸田舎町生活」の管理者penguinophileさんとは住まいの場所がかなり遠いのでお会いしたことがないが、
先にいとこさんと会ってしまったのさ~


先週末、新婚ほやほやのMさん夫妻と私たち夫婦は、夫のお気に入りの中国料理屋で食事をした。
今週末から、Mさん夫妻は日本へ新婚旅行☆☆だそうで、
ドイツで育ったドイツ人の夫が5年の日本滞在経験からその印象をMさん夫妻に話してもらったのだ。
新婚旅行が日本、なんて、海外在住でないとなかなかない興味深いものだ!

よい旅行になりますように!




写真はMさん夫妻と夫。
私が入ると画像の雰囲気を思い切り壊すので遠慮、とほほ。
Mさんのいとこ、penguinophileさんはドイツ人並みの長身らしいから、入ってもいいだろうな、うらやましい~






中華料理

2009年11月11日 | 食べ物
世界中の街がそうなのだろうが、ここにも中国人がたくさんいる。
最近、ますます増えていくようで、バスの中や往来で「来たばかりです、助けてください
という雰囲気をムンムンさせて私に中国語や拙いドイツ語で話しかけてくる中国人と出会う。

そのせいだろうか、人口10万人強しかないこの地域に、10店舗近い中国料理レストランがある。


建物の外観はドイツのものだが、内装は中国風にしてあったりして、
それぞれ工夫している。
経営者は中国人、ほとんどの従業員も中国人のことが多い。
そうだろうな、こんなに中国人がいるのだもの。


どこの店もこんな風な中国風のイラスト入りのメニューで、大きさも内容も、ほとんど代わり映えしないものを出している。

夫はここのところ毎週のようにこれらの中国レストランに行く。
食べ放題をやっているところが数店あり、量を食べる彼のお気に入りとなったようだ。
が、私はたまらない。
どの中華レストランもお互い相談して決定しているかのように、
同じメニューが並んでいるからだ。
同じものを繰り返し食べることに長けているドイツ人には大丈夫なのだろう。
日本ではそんな経営の仕方ではやっていけないぞ!!!

先月までの帰省時に、実家付近の繁華街で長蛇の列を見つけた。

普段、並んでまで買い物をしない私だが、とってもおいしそうに見えたので、食べてみた。


簡単に説明すると、餃子がしゅうまい形になり、中には肉汁たっぷりのスープが一緒に入っているものだ。
黒酢と豆鼓を添えて食べても、そのままでも非常においしい。
4個340円、6個で・・・おっと忘れてしまった・・・
メニューはこの小龍包だけ。
目の前のせまっくるしい小さい調理場でぎゅうぎゅうになって本場の中国人たちが
黙々と作っているのを観察しながら食する。



私が通った9,10月はいつも人が並んでいたが、いまもそうなのかしら?
あれだけおいしいのだから、しばらく売れ続けるだろう。

当然思ったものだ。
ドイツに進出してくれ!

ドイツにもぞろぞろ中国人がいるにもかかわらず、
似たり寄ったりのレストランばかりできていくのは、ドイツの空気に触れると
脳が働かなくなるのではないか、とまたまた偏見炸裂の考えが頭をぐるぐる回る。

日本の空気は、特に首都圏周辺は新しいアイデアや工夫をしたくなる雰囲気があるのではないか、
と単純に感じてしまうのだが、他の在独日本人はどうお考えだろう?

流行り廃りの早い日本のことだから、この小龍包屋が私の次回の帰省までやっているかもわからなけれど・・・
ドイツ人に受け入れられれば、結構長く続けられると思うよ、
ああ、小龍包,ドイツに進出してくれぇぇぇ~







シマリス大移動の謎

2009年11月07日 | 動物
先月中旬、行って来た。仲間に会いに。


こんなのや~、あんなのが~
欧州で多く見られるキタリス。

タイワンリス。
放し飼いにされていて、販売されている餌を与えることができるのが、
このリス園の特徴。
周囲の人々は「りすさ~ん、餌だよ~」とか「りす、おいで」とか呼ぶので、何度も無意識に返事をしたくなる衝動を抑えていた私であった。


世界で一番うるさいリス、と解説されているアメリカアカリス。
この個体もギャッギャッギャッギャッギャッギャッと絶好調さを私に披露してくれていた。
ああ~、うるさい~

シマリスもちゃんといる。らぶりぃ~♪一番かわいい☆

さて、このシマリスのケージに掲げられている解説を読んでびっくり。


シマリスの生息地域を「ソ連のヨーロッパ側」だなんて・・・
今年の11月9日は壁崩壊から20年だ。
この解説、少なくとも20年ほど前に作られているのだな。
経営難からか、新しくすることができないのかしらねぇ?
「ソ連」と聞くと、はるかに昔の国の名前と認識するのがいまの子供達なのではなかろうか。

ま、そんなことはどうでもいいとして、
ソ連のヨーロッパ側までシマリスが生息していたということは、
20年前までかなり西ヨーロッパに近いところまでシマリスがいたわけなのである!
これは、私にとって面白い情報だ。

なぜなら、今年、私はドイツでシマリスを発見したからである。
そのときの記事はこちらをクリック。
ペットショップか、個人で飼われていたものが逃げ出したもの、
と判断していたが、もしかして「ソ連のヨーロッパ側」まで20年前ごろまでにいたのなら、
そのあたりに住んでいたシマリスたちがさらに西側に自主的に移住する可能性も高いのではないか?

ここ周辺のドイツ人、またはヨーロッパ人にとってはシマリスは珍しいらしく、
シマリスを囲んで珍しそうに観察している様子をみたこともあった。

ところで、シマリスはアメリカ大陸には生息することは広く知られている・・・
それは・・・
ディズニーのキャラクター、チップとデールの存在が証明している。
最近では去年公開のこれ、かな!




この映画のように、木材と共に「ソ連のヨーロッパ側」から西ヨーロッパにやってきたシマリスもいるのかもしれない~
(シマリスは地下に巣穴を作るのだけど)

行って良かった、町田りす園。
ドイツにシマリス生息、の謎が解けたから!






便座カバー

2009年11月06日 | 義母
日本で買ってきた粘着シートタイプの便座カバーを使ってみた。
これが、えらく具合がいい。
この2年間、少しでもドイツ流の生活に馴染もうと、便座カバーを使うことさえ遠慮していた私、
エラすぎたぞ!!
座ったときのヒヤッとした感覚は、欧州人でさえ抵抗があるのは、
「チャーリーとチョコレート工場」の原作者、ロアルド・ダールの自伝を読んで知っていたものだ。
確か、ダールがイギリスの寄宿舎学校生活をしていた頃の話。
上級生に、「便座を暖めて来い」と命令され、
彼のためにダールがズボンを下ろして冷たい便座を暖めなくてはならなかった、という部分がひどく印象に残っている。
それくらいヨーロッパ人も冷たい便座が嫌いなのに、なぜ今でも暖房便座やカバーが普及しないのか、不思議でならない。

カバーをつけて二日後。
覚悟していた事態発生。
「あの便座の上のものは何だ?」
こうクレームするのは当然ながら義母である~
彼女の反対の理由は「衛生的でない」だそうだ。
そうかい、あなたは毎日便座を消毒でもしているのかい?
そう反論したかったが、隣にいた夫がなにやら説得してくれた。
「洗えるから大丈夫、カバーは日本では常識だから・・・」
という内容。
常に「実家に戻ってやる」と脅迫しているせいだろうか、役に立つ夫だ!


便座が衛生的でない、という感覚は義母以外にも多くの人が感じているようである。
前回の記事で都庁展望室を訪れたことを書いたが、
あそこのトイレに妙な注意書きがしてあった。
「便座の上に土足で乗るな」というような外国語がイラスト共に書かれてある。
洋式便座に座るのに抵抗があるアジア各国からの観光客のためのようだ。
あの高さと幅の便座にまたがって用をたすのも危険なような気がするのだが、
見知らぬ人の糞尿を肌につける危険を冒すよりまし、と考えるのか?
まあ、合理的な考え方ではあると思う。
注意書きを写真撮影をしなかったのを非常に後悔している。

このカバーを付けたトイレは成り行きで私の管理で、私たち夫婦が使うのが基本になっている。
それでも、義母が選んだカーテンや敷物にあわせなくてはならないので、
ちゃあんとピンクのを選んできたのだぞ!
見事に調和してるではないか?
義母も、このかバーに慣れてもらえば、冷たい便座より快適なことをすぐに感じてもらえるだろう~
ドイツ家庭での便座カバー普及に貢献する気満々のりすであ~る。








アニャと東京見物

2009年11月02日 | 日本
少し前に知り合ったアニャのお母さんの来日と、
私たち夫婦の日本滞在が重なったので、会うこととなった。

アニャは福岡でワーキングホリデーのはずなのだが、
お母さんが来るという事で、一緒に東京見物を計画したらしい。
アニャお母さんがメールで「会わないか」と書いてきた。
過密スケジュールをこなしていた私たち夫婦には少々迷惑な話だったが、せっかくの機会だから、ということで何とか都合した。
しかし・・・
東京で、インゴルシュタット周辺の住民とわざわざ会いに行くなんて・・・
かなり斜めな機嫌をどうにかなだめながら新宿へ赴いたものだ。

夫は高いところが好きである。
そういうわけで、彼女らを連れて行ったのはここ。都庁展望室。


天気に恵まれなかったが、こ~んな高い建物はドイツにはめったにないから、彼女らにはいい経験だろう~


その後には都庁付近のカフェで休息。
来日2ヶ月のアニャの日本語力を披露してもらいたかったが、
あまりにもできないのか(勝手に予想)一言も使ってくれなかった。
お母さんもアニャもいささか興奮気味に日本の体験を早口で話してくれた。
聞き取れた内容の中には
「日本は生クリームがおいしい」
などという予想外な意見に仰天させられた。
おいおい、乳製品はあんたらが本場だろう?それではドイツにはおいしいものがない、ということになりかねないぞ!

吉野家、松屋などの気軽に手ごろな値段で座って食べられる場所があるのも気に入ったらしい。
平日の真昼間に、スーツ姿の男性が街中をうろうろしていたり、着飾った若い女性が仕事でも学校でもない様子でいるのはなんだ、
と尋ねられて、わたしは答えるのに窮した。
どなたかの答えをお待ちしている。(後にアニャお母さんに報告させていただく~)

わたしはアニャお母さんにドイツで
「日本は買い物天国です」と断言しておいた。
「まったくそのとおりねえ~!!」
来日した彼女は感激していた。
衣類・靴に関しての種類の豊富さだ。
「でもね、アニャも私も、あの、かわいい靴、サイズがなくて買えないの!!」
母娘とも身長170センチを超える二人、衣類は何とか合うものがあるらしく、
アニャはたくさん買い込んでいるらしいが、靴だけは小さすぎてだめらしい。


これは高島屋にて。
従業員の制服姿、磨き上げられた店内、こんなのドイツにないだろう~
って、自慢するために案内したのだ。
右からりす、アニャ、夫、アニャお母さんである。
わたしだけ頭と体の大きさのバランスが悪いのが目立つだろう。
日本人同士で撮影するときはまったく気にならないのに!!!

午後の数時間をなんとか一緒に過ごして、さようなら~
気乗りのしない東京案内だったことは永遠に彼女らには秘密にしておこう!
アニャはこれからしばらく続く日本の生活、楽しんでほしいものである。
合う靴があるといいね!