ドイツと言えば、
ビールをガンガン飲む人々、
という発想になる。
私も、であったころの夫との初めの会話の糸口として
ビールを話題にしたものだ。
だが。
彼はほとんど飲まない。
日本在住時はひどく飲む機会が多く、
そういう場合は彼も場の雰囲気を壊さないよう付き合って飲んでいた。
周囲の日本人たちが
顔を真っ赤にしていい気分になっているのに、
夫一人だけが「飲み足りない」とばかりに
平然としていたのを思い出す。
その後、驚いたことに、
義両親たちも義姉も、
とにかく、彼の周囲のだれも飲まないことを知った。
タバコも吸わないし、酒も飲まないって、
別の事に楽しみを見出しているのだろうな。
そうだ、ケーキだな!
今、この瞬間も義母はケーキを焼いている・・・・
こんな一家なのに、
親族、知人たちは
訪問時にワインを持ってくる。
なにやら普段スーパーで見かけるものより
見た目が麗しいけれど、
とにかく飲まないウチなので、
このまま永遠に地下室に置いておくだけの目的の品だ。
相手のことなど構わず、形式的にワインを贈っているのが
見え見えさ。
もしかしたら、贈られたものを回しているだけかもしれない。