里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

蓼食う虫は色々?

2010年03月15日 | 山野草
3月10日の日経に、“蓼食う虫”の記事が載っていた。

内容は、
『19世紀に日本から観賞用として持ち込んだイタドリ(タデ科)が、英本土に広がって
 在来種を駆逐しているばかりか、道路のアスファルトを突き破って生長するので、駆
 除や補修に年間で200億円もかかり困っている』
『そこで、日本から体長2mmのイタドリマダラキジラミ(キジラミ科)を輸入して、イタドリ
 の汁を吸って枯らして貰おう』
という事に決まった話だ。

どこの世界にも安易に動植物を自国に持ち込んで困らせる輩が居るものだ。 それが
年間で200億円もの被害を与えるかもしれないのにだ!
しかし、良くしたものでその悪者の生まれた国に行けば、チャンと天敵も住んでいる。
ここは一番、そのイタドリマダラキジラミ君に頑張って貰わなくてはなるまい!

日本には昔から“蓼食う虫”という、「ホタルハムシ等の甲虫」とか「イチゴハムシ、タ
デアブラムシ、タデコヤガ、シロシタヨトウ」等の多くの虫が住んでいるらしい。
人間から見れば「何もそんなに辛いタデを食べなくても!」と感じるのだが、彼等にとっ
ては余計なお節介というものだろう。   

ところで、“蓼食う虫も好き好き”という言葉は、転じて“人の好みも様々”の意味で使わ
れているが、家内を見る度につくづく“私も蓼食う虫?”と考える事がある!

(“蓼食う虫”が食べるヤナギタデ→花)10/25撮影
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ホンダの “燃料電池車”

2010年03月14日 | その他
3月13日の朝日新聞に、究極のエコカーとされる“燃料電池車”の記事が載っていた。
 
内容は、
『ホンダの米研究開発子会社が、燃料の水素を家庭でも補充できるように小型のシステム
 を開発し、既に実証実験を始めているが、早期の実用化を目指す』
『その仕組みは、家庭用ソーラーパネルで発電した電気を使って水道水を電気分解し、発
 生した水素を“燃料電池車”に補充するもので、約50km走行分の補充に8時間が必要』
というものだ。

現在、ホンダの燃料電池車“FCXクラリティ”は、日本では法人向けにアメリカ仕様車を
リース販売しているだけだが、アメリカでは先行してリース販売されており、水素を補充
する大型のステーションでは、5分間の急速補充で620km走行出来るのだそうだ。

この小型システムでは、水から水素をつくる際の電気も太陽電池から供給しているので、
火力発電所のように二酸化炭素を発生させないし、車の燃料電池の中で空気中の酸素
と反応させて電気をつくる際も、排気ガスは水だけであるから、正に“究極のエコカー”と
呼ばれる所以だ。

この燃料電池は、多くの国や企業で精力的に研究されており、やがて各家庭用にも小型
の装置が導入される時代がやって来るのであろうか? それとも、今まで通りに電力会社
から電気を買って暮らしていくのであろうか? 将来の話しながら今から悩ましい!

いずれにしても、今後このような研究が進み、化石燃料を使用せず温暖化ガスを発生させ
ない仕組みが出来る事を大いに期待している!

燃料電池(Wikipediaから引用)
燃料となる水素と、酸化剤となる空気中の酸素等を高温環境で継続的に供給し反応させる
事により継続的に電力を取り出す事が出来る発電装置で、主な種類は次の4種類。
種  類燃   料電 解 質触媒作動温度
固体高分子形水素高分子イオン交換膜白金系 80~ 100
リン酸形水素リン酸白金系190~ 200
溶融炭酸塩形水素、一酸化炭素炭酸リチウムなど不 要600~ 700
固体酸化物形水素、一酸化炭素安定化ジルコニア不 要800~1000



乱立する空港!

2010年03月13日 | 政 治
3月11日に、国内98番目の茨城空港が開港した。

先日(3/9)国交省が、空港建設や拡張の際に立てた国内線の需要予測と、2008年度の
利用実績をまとめて発表したばかりで、需要が予想を上回ったのは僅か8空港しかない
というのにだ!

3月10日の朝日新聞の報道によれば、
『当時の需要予測が明らかでない空港や、未だ実績が無い空港を除いた70空港の内で、
 実績が需要を上回ったのは8空港(約11%)に過ぎず、約90%は未達』
『特に、離島や過疎地は予測を大幅に下回り、都市部(松本、福島、宮崎など)でも大き
 く低迷した空港があり、33空港(約47%)が予測の半分以下
『これほどに達成率が低いのは、需要予測を国交省出身者が幹部を務める
 “運輸政策研究機構”などの財団法人やコンサルタント会社の予測が過大だった』
のだそうだ。

なるほど、ここでも同じ構図があったらしい! 
天下り先を作るのに熱心なお役人、「うちにも一つ空港が欲しい」とねだる首長さん、
「何でもいいから仕事をくれ」という土木建設業者、全員でバラ色の未来を描いて造った
挙句がこの体たらくだ。 

その結果は悲惨だ。 天下り先の空港法人20団体には剰余金が290億円もあるという
のに、更なる多額の税金の投入は言うに及ばず、運賃にはね返ったり、その上にあの
JALの破綻の一因にすらなってしまう。 
日本は何時までこんな事をやっているのだろう!  今こそ、挙国一致で日本の仕組みを
変えるべきだと思うのだが、ここ暫くは民主党に委ねるしか方法がないのだろうか?

(需要予測に対する達成率と空港数)ー朝日新聞から引用
達成率(%)~10~20~30~40~50~60~70~80~90~100100↑
空港数  5  7  4  4 13  6  5  4  4  10  8



太陽熱発電

2010年03月12日 | その他
3月9日の日経に、太陽熱発電の記事が載っていた。

内容は、
『鏡の焦点に集めた熱や光で380~600℃の熱を作ってタービンを回す方式。 熱を電気
に変える効率は約20%で、太陽電池の15%前後にくらべて高い』
『広い設置面積が必要な為に国土の狭い日本には向かないが、欧州や中国、オーストラリ
 アでは開発計画が目白押しで、
 ・スペインでは、2011年に稼動予定の発電所のほかに、100ヶ所以上の案件があり、
 ・ドイツのシーメンスなどを中心に、北アフリカや中東の砂漠地帯に発電所を造り、
  欧州に送電する壮大な計画が進行中で、2050年までの総事業費は約53兆円に上る。
  2014年の太陽熱発電は、太陽光発電の4分の1に当たる1500万kW(原発15基分)に
  達するとの予測もある』
『未来の巨大市場で先頭を走るのはドイツのシーメンス。 それを米国のGEが追うなど
 当面10年間で7兆円といわれる関連市場を巡ってしのぎを削っている』
というものだ。

何とも壮大な話でビックリしてしまう! ただ太陽熱だけがあり余りほかには何も無いよ
うな砂漠で、やがて大きな発電所が出来るとさぞ砂漠の民も仰天するだろう!
おまけに、二酸化炭素や放射性廃棄物も出さないクリーンエネルギーで、地球に優しい。
日本政府も温暖化ガスを削減する手段として、もっとこのような自然のエネルギーを活用
する研究を進めるべきだ。


新バイオ燃料?

2010年03月11日 | その他
3月8日の日経に、プランクトンの一種“ミドリムシ”を利用してジェット機用の新バイオ
燃料を製造するという面白い記事が載っていた。

ユーグレナ(東京大学発のベンチャー)が開発した技術を元に、新日石と日立プラントテ
クノロジーが資本参加して研究用プラントを造り、航空機やバスを実際に動かす実証実
験まで計画しているそうだ。

その内容は、
『長さ0.1mmの“ミドリムシ”を、水槽やプールで人工的に培養し、その体に含まれる
 油分を抽出して燃料に精製する』
『農地を必要とせず、単位面積当たりの生産量はサトウキビなどより大幅に上回るので、
 量産技術を確立して1ℓ当たり70円前後のコストで生産する』
というもので、耕地に制約のある日本にとっては、有望な“国産バイオ燃料”となるらしい。

ユーグレナのHPを見ると、この会社は“ミドリムシ”をサプリメントとして利用したり、
或いは“ミドリムシ”の持つ光合成の能力を利用して、企業が排出する炭酸ガスを様々な
物質に変えて活用するという面白い事もやっているようだ。

予てから、本来人間が食べる食料を“バイオ燃料”として大々的に転用している事に対し、
食料の値段が高騰するので苦々しい思いでいたが、この方法だとその点問題は無い。

又、石油にばかり依存して、折角稼いだお金を投機筋が高騰させた値段で買わされるの
も癪にさわる。 
“ミドリムシ”に限らず、こういった研究をドンドン進めてくれるとありがたい!

ミドリムシ
ミドリムシ植物の総称で、俗称をユーグレナとも言う、体長0.1mm以下の単細胞生物。
水田や、やや汚れた湖沼、水溜りなどに生息し、世界で150種ほどが知られている。

鞭毛を持っていて遊泳し、赤い点(眼点)で光を感じる事が出来るという点から見ると
動物と言えるが、体内に葉緑素を持っていて光合成を行う点から見て植物プランクトン
としても扱われる。


巨樹の樹齢

2010年03月10日 | 花 木
3月6日の朝日新聞に、巨樹の樹齢の決め方について次の3方法が紹介されていた。
『①伐採して年輪を数える方法
 ②“生長錐”と呼ばれる空洞のある錐のような細い金属棒を幹の中心までねじ込んで
  引き出し、取り出した木片から年輪を数える方法
 ③放射性炭素年代測定法』

『これ等の方法の内、巨樹の伐採は論外だが、錐をねじ込む方法も木を傷める事にはか
 わりが無い。
 そこで、“放射性炭素年代測定法”の登場という事になる訳だが、この方法でも巨樹
 の中心部のサンプルが必要で、例えサンプルを取り出せたとしても、往々にして巨樹
 の内部は空洞化している事から、測定値の精度が問題になる』

『例えば縄文杉の場合、腐食した内側から採取した資料から樹齢を推定すると2170歳と
 いう事になり、これでは“弥生杉”になってしまう。
 一方、過去に伐採した屋久杉の記録や、気候データなどから推定した樹齢は7200歳と
 いう事になる。
 という訳で、“屋久杉自然館のHP”には、縄文杉の樹齢は2000年代~7200年と書かれ
 ている』

のだそうだ。 万能と思われがちな科学をもってしてもこの程度だ!
新聞記事の最後に書かれていた、次の文章にも考えさせられた。
『印象的なのは、この縄文杉に伐採の為の試し切りの跡がある事だ。 日本の巨樹の多
 くは人跡未踏ゆえに生き残ったのではなく、何らかの理由で切らずに残された…』

昨今、屋久島への入山者が年間10万人を超えるといい、
山中でのし尿の処理が大きな課題になっていて、縄文杉に向かう登山口では携帯トイレ
の販売が始まり、し尿の持ち帰りを環境省などが呼び掛けているという。
又、自然保護の為に入山者数を制限しようという動きも出ていると聞く。

先人達が畏敬の念をもって折角残してくれたこの巨樹、安易な興味だけで枯らしてしまう
事のないように願っている!

放射性炭素年代測定法
炭素の大部分は、原子核が6個の陽子と6個の中性子からなる“炭素12”であるが、
その他にも僅かに含まれる、6個の陽子と7個の中性子からなる“炭素13”と、
極微量含まれる、6個の陽子と8個の中性子からなる“炭素14”がある。

この内、“炭素14”は、対流圏上部から成層圏で窒素原子に熱中性子が吸収される事
によって生成しているが、不安定な為に絶えず電子を放出して安定な元の窒素原子に戻
って行く。
その変化は極めて規則的に起こり、元の“炭素14”の量が半分になる期間(半減期)は
5730年である事が知られている。
そこで、植物中の炭素14の減り具合、つまり炭素12と炭素14の比率を測定する事に
より、植物の年齢を推定する事が出来る。


春雪

2010年03月09日 | その他
朝起きてみると、うっすら雪が積もっている。

最近ヤフオクで買った花達や、花を見る為に玄関先へ移動しておいたセツブンソウやホソ
バナコバイモ達も、急に冬に逆戻りして震えている。 



畑作物のカドミウム濃度

2010年03月08日 | 政 治
3月5・6日の連日、朝日新聞が“畑作物のカドミウム濃度”について連載していた。
内容は、
『日本には、米だけにカドミウムの安全基準があり、基準を上回ると焼却処分されるが、
 米以外の畑作物には生産や流通に規制は無い』
『そこで、環境省は将来畑作物の安全基準が設定された場合に必要なデータを収集する
 為に、2007~2009年に全国調査を実施したが、朝日新聞の調査によれば、畑作物中の
 カドミウム濃度が国際規格の安全基準を上回るものが10品目あったにもかかわらず、
 その結果を、カドミウムの安全基準の設置を検討していた厚労省の諮問機関である
 “薬事・食品衛生審議会”に伝えていなかった事が分かった』
『同審議会の元委員は、調査結果が分かっていれば基準設置を見送らなかった可能性が
 ある』
と話しているというものだ。

カドミウムといえば、その昔、神通川流域で“イタイイタイ病”と騒がれた病気の原因物質
であるが、その安全基準が畑作物については決められていなっかったとは驚きだ!

しかも、そのデータを公表しない環境省を始め、風評被害を恐れて環境省の調査そのもの
に協力しなかった自治体が22都県もあるというから、更に驚いてしまう。
そういった中で、三重県は、嘗てカドミウムが基準を超える米を生産していた地域を抱えて
居たにもかかわらず、朝日新聞の情報公開請求に対し全面開示で答えたというから、逆に
そのまともさに驚いてしまった!  せいぜい政府にも見習って欲しいものだ!

「朝日新聞が調べた、国際基準を超過した畑作物」の内の9品目(濃度:ppm)

作 物小 麦ネ ギ法蓮草人 参ナ ス里 芋キャベツ枝 豆オクラ
超過数  70  17  24   2  21  12   3   4   8
資料数 222 182 153 136  98  72  55  28  13
最大値1.330.131.350.130.280.320.090.390.15
国際基準0.200.050.200.100.050.100.050.100.05


イタイイタイ病(Wikipediaから引用)
神通川下流域の富山県婦中町(現・富山市)において、1910年代から1970年代前半にか
けて多発した病気で、病名は、患者が「痛い、痛い」と泣き叫んだ事からつけられた。

原因は、神通川上流の三井金属鉱業神岡鉱山亜鉛精錬所から排出されたカドミウムを含
む排水を飲料水として利用したり、或いはカドミウムが蓄積した米を食べ続けた事による。
病気が進行すると骨が柔らかくなり、やがて歩く事も立つ事も出来なくなり、医者が脈拍を
とる為に腕を持ち上げただけでも、咳をしただけでも骨折してしまい、最後まで苦しんで死
んでいく恐ろしい病気。

 

カラス葉ヒトツボクロ

2010年03月07日 | 庭の山野草
ヤフオクで、カラス葉ヒトツボクロを買った。

ヒトツボクロは、昨年クロカンパークで実をつけているのを見た事はあるが、このカラス
葉ヒトツボクロは初めて見る植物だ。
名前の“ヒトツボクロ”の由来は、葉の表面にある斑点だそうだが、ホクロらしきものは
見られなかったものの、カラス葉といわれるだけあって、カラスほど黒くは無いが葉表
は確かに黒っぽく、葉裏は黒味がかった赤紫色をしていて珍しい。

ラン科の植物は、共生菌から栄養を貰っているらしいので、果たして育ってくれるかどう
か心許ないが、是非花を見たいと願っている!




発芽Vサイン、何者?

2010年03月06日 | 庭の山野草
葉柄や葉が毛むくじゃらの芽が出て来た。 しっかりVサインをしているのだが、名札が
落ちていて何者か分からない。

年をとってボケたせいか、名札を置きっ放しにして、つい何者か分からなくしてしまう事
が多くなったような気がするが、それはそれでまた楽しい。
どんな花が咲くのか、毎日ワクワクしながら生長を見守る事が出来るからだ!
フウロソウ?カイワレ