高齢期の備え

高齢期の備えを考えます

高齢期の備え45:高齢期の健康(7)骨折・転倒

2019年10月25日 | 高齢期の備え
・重度の介護原因に「骨折・転倒」があります。高齢者にとって大腿骨などの骨折は寝たきりになるおそれがあるなど大きなリスクがあります。

・高齢者の骨折の原因として転倒が80%を占めています(出典:高齢者における転倒・骨折の疫学と予防 日本老年医学会雑誌 43巻1号 2006)。

・転倒は、骨折しやすいなど身体的な側面と家などでつまずきやすい場所があるなどの環境の側面があります。

・骨折しやすい体となる大きな原因が骨粗鬆症と筋力の低下です。骨粗鬆症は女性に多く、この病気を持っている方の割合は60歳を過ぎると急に増え、80歳以上の女性では半数以上に骨粗鬆症があります。

・筋力の低下については、筋力の低下をしている人は低下していない人に比べて4.4倍転倒の危険性があるという調査結果もあります(出典:転倒をなくすために 慈恵医大誌Vol.123)。筋肉が低下していない人100人のうち10人が転倒すると仮定すると、筋肉が低下している人100人は44人転倒することになります。

・高齢になっても筋力の維持をするには歩くなどの運動習慣が役立つと思います。「習慣」ですから現役時代に習慣にしておくことが望ましいと思います。歩くことを面倒に思わないとか、できるだけ階段を使うとかといったことを心がけることが高齢期の自分を守ることになると思います。