高齢期の備え

高齢期の備えを考えます

高齢期の備え49:高齢期の健康(11)フレイル

2019年10月29日 | 高齢期の備え
・今日の読売新聞朝刊に「フレイル検診 来年度から 厚労省、75歳以上対象」という記事が掲載されていました。

・主要な介護原因に「高齢による衰弱」がありますが、その前段階として「フレイル」が考えられます。フレイルは健康と介護の中間にあたる状態で、臓器などの機能が低下したり病気にかかりやすくなったりして感染症などへの抵抗力が弱まった状態です。

・フレイルは脳卒中などのように病気によって介護が必要になるのではなく、そのままでは心身が衰えやがて介護が必要な状態になりますが、運動や栄養の改善で健康な状態に戻ることもあります。

・フレイルになっていると介護が必要となったり死亡したりするリスクは前期高齢者では3.4倍、後期高齢者では1.7倍になるという研究結果もあります。(出典:東京都健康長寿医療センター 平成29年11月13日報道発表) つまり、健康な前期高齢者100人のうち10人が介護が必要になったり死亡するとすると、フレイルになっている前期高齢者100人では34人が介護が必要となったり死亡することになります。


・フレイルは、歩いたり立ったりする働き(移動機能)が低下するなどの身体的な要因、軽度認知機能障害などの精神的な要因、独居・孤立などの社会的要因などがあると考えられています。

・これらの要因の中で身体の側面では「ロコモティブシンドローム(通称ロコモ)という考え方があります。ロコモは日本整形外科学会が「骨や関節、筋肉(運動器)などの衰えが原因で移動機能の低下した状態」を名付けたものです。

・ロコモの対策として、運動器は「運動やふだんの生活で身体を動かして負荷をかけることで維持される」ため、「若い頃から適度に運動する習慣をつけて大事に使い続けることが必要」とされています(出典:ロコモonline 日本整形外科学会ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト)。

・現役時代の備えが高齢になった自分自身を守ります。