新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

家の近くのむし探検 公園の虫

2019-11-13 20:22:19 | 家の近くのむし探検
家の近くのむし探検 第61弾


昨日、「廊下のむし探検」に引き続いて、家の近くの公園にも行ってみました。



最初に見つけたのは植栽のツツジの葉の間にいたマツヘリカメムシです。いつもマンションの廊下で見ているのですが、公園では初めてではないかな。



この日は風が強くて、ゴミグモを撮ろうとしたのですが、少しもじっとしてはくれません。やっと撮ったのがこんな写真でした。





桜の幹には今頃はイダテンチャタテがいっぱいです。上は幼虫、下は成虫です。



これはネコハエトリかな。







これも桜の幹で見つけました。モンクチビルテントウだと思います。



このハチは何だか分かりません。



イダテンチャタテに混じってこんなチャタテがいました。



一応、翅脈を見てみました。CuA1とCuA2で囲まれた後小室がM脈とは分離していないので、たぶん、チャタテ科です。さらに、翅に斑紋が沢山あるので、Trichadenotecnum属だと思われます。それで、次の論文を見てみました。

K. Yoshizawa, "Systematic revision of Japanese Trichadenotecnum Enderlein (Psocodea: 'Psocoptera': Psocidae: Ptyctini), with redefinition and subdivision of the genus", Invertebrate Taxonomy 15, 159 (2001). (ここからpdfが直接ダウンロードできます)

この論文に載っている検索表は主に交尾器の特徴を用いるので使えません。それで論文に載っている翅の写真と比較してみると、Trichadenotecnum albumによく似ていることが分かりました。「日本昆虫目録第4巻」によると、この種は北海道、本州、九州に分布していて、上記の論文が記載論文になっています。それで、論文を見てみると、黄色の線で囲んだmedian spotsに細かい点がなくて数個の大きな斑紋があり、腹部が白いという特徴で他種と簡単に見分けることができるとあります。それらの特徴は一致しているので、たぶん、Trichadenotecnum albumでよいのではと思いました。



最後はナカオビツヤユスリカ♀だろうと思います。こんなに小さなユスリカにさえダニがくっついています。