廊下のむし探検 第263弾
9月1日にマンションの廊下で見つけた虫の続きです。
最初はズグロオニグモです。
続いてツヤアオカメムシ。
これはたぶん、シロテンハナムグリだと思います。
これはケブカスグリゾウムシ。
獲物をいっぱい集めているクモ。
最後のこのハムシが問題です。後腿節が太く、前胸背板後縁に沿って横溝があるので、たぶん、カミナリハムシの仲間だと思われます。
ところで、カミナリハムシ cyaneaは触角第3節が第2節の2倍ほどあるのですが、これはどう見てもほぼ同じかわずかに長いぐらいです。それで、次の論文に載っている検索表で調べてみました。
S. Kimoto, "The Chrysomelidae of Japan and the Ryukyu Islands. X Subfamily Alticinae III". J. Fac. Agri., Kyushu Univ. 13, 601 (1966). (ここからダウンロードできます)
カミナリハムシcyaneaについては昨年調べたことがあります。その時と比較しても触角第2節の長さがだいぶ違います。もし、カミナリハムシではないとすると、circaeae、himalayensis japonica、caerulescensの3種のうちのどれかになるのですが、これは交尾器を見ないと分かりません。この3種のうち、himalayensis japonicaは「台湾産ハムシ類幼虫・成虫分類図説」を見ると、亜種ではなく明らかに独立種でAltica japonica(キタカミナリハムシ)だと書かれていました。従って、和名ではミズタマ、キタ、ヒメの3種のうちのどれかということになるのでしょう。ちなみにこの個体は採集しました。