ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

絶対製造工場

2011-07-24 13:57:20 | Weblog
カレル・チャペック著、飯島周訳、平凡社ライブラリー

1922年に書かれた本を、原発事故が深刻化しているいま読んで、
なんとも言えない、奇妙な恐怖を感じた。

原子力エネルギーは、
たしかに、天地創造に匹敵する「神」のようだ。
「神」はなぜ、このように不完全な世界をつくったのか、
それは「神」なのか、
それとも「神」を必要としている人間が、
日和見的に「神」として祀ったのか。

第二次大戦の勃発から収束まで、
もちろん細部で実際の歴史と食い違っているところはあるけれど、
大きな歴史の流れとして、
まるで戦後に書かれた文章のように記されている。

人類の科学技術は進化し、経済活動は複雑化してきたけれど、
人の心や頭のなかは、それほど変わってはいない。
5月に提出したシナリオ、この本を読んでから書けばよかった。

上海は、突然の雷と大雨。
新幹線の脱線事故をネットで見たときに、一瞬、
むかし、たぶん25年くらい前に、
日本人の修学旅行生が巻き込まれた「上海列車事故」というのがあったこと、
そして、あの緑の車体を思い出した。

元気な人たち

2011-07-24 00:35:46 | Weblog
今朝、やはりゴミ収集の音に6時30分に起こされ、二度寝、三度寝し、
昼過ぎ、近くのスーパーにお水を買いにいって、
あまりの暑さでまた疲れ果て、昼寝をしてから、
上海在住歴10年以上の人たちと食事をした。

全員女性だったけれど、とても元気。
組織ではなくて、自分の能力で、そのありのままで生きている人の強さを、
しみじみと感じた。

外国で暮らしている人にもいろいろといて、
なんとか玉の輿(駐在員)を狙おうとしている人もいれば、
日本で家政婦さんなんか雇っていないくせに、
上海に来て、急に家事を現地の人にさせる駐在員妻なんかもいるけれど、
それはそれとして、付き合うかどうかの問題なんだろうと思う。

ただ、今日会ったような、これだけ元気な日本女性が、
女性に限らず、最近は男性もなんだけど、
日本に帰ったら仕事がないし、と言って、海外に留まるというのは、
国力としては、ものすごくマイナスなんじゃないかとも思う。
現地採用で働くと、当然、その現地で税金を納める。
日本には還元されない。

食べ物にしても、サービスにしても、
海外の方が、よっぽど適正価格のような気がする。
今日、中国人につくってもらった焼き鳥は、
日本で食べるのと同じくらいに美味しかった。
おにぎりもみそ汁も。

やっぱり、上海という都市は、すごいところだなあ、と思う。
とはいえ、昨日と今日、飲み過ぎだ。

買い物

2011-07-23 00:35:50 | Weblog
ああ、もう日付が変わっている。
上海はまだ、かろうじて22日金曜日。

今日、仕事が終わって、帰りのエレベーターで、
同僚の中国人に、「来たばかりで疲れるでしょう」と、
とても優しい言葉をかけられたのだが、
まったくリラックスしていて疲れを感じていないので、
少し申し訳ない感じで、「絶好調よ」と答えた。

この体力的な余裕は、ひとこと、
通勤電車に乗っていないことによる。
会社まで歩いて10分だし、
今日、日本人の友人に言われたけれど、
強いて言えば、かえって運動不足になる感じ。
あの、吐きたくなるような通勤電車の気持ちがないだけで、
人間は、かくも自由な気持ちを持続できるのか、と、つくづく思う。

で、まったく疲れていないので、
夜、友人と上海南京西路にあるユニクロと無印良品に買い物に行った。
いやあ、もう、ユニクロとMUJIよ、ありがとう、という気分。
洋服と、本物のお香立てを買い、上機嫌で雲南料理を食べた。

私よりも中国に馴染んでいる友人が、
いまだに香菜(パクチー)が苦手という、この絶妙なミスマッチに
ひとり悦に入りつつ、雲南ビール、チリワインと、雲南料理をいただいた。
おいしかった~。

ということで、久しぶりに、明日は朝寝坊をする。
といっても、周囲が朝はやいので、
きっと6時30分にいったん目が覚める。

結果良好

2011-07-21 21:13:01 | Weblog
先週の土曜日に受けた健康診断の結果がきた。
いちおう、ちゃんと働ける状態らしい。
これまでの健康診断でも出ていた血小板が多めとかいうのも、
ちゃんと所見が出ていたので、とりあえず結果を信用した。

エイズや性病は、私としては、最初の就労時ではなくて、
働き始めてから半年、一年、それ以上のタイミングで、
ちゃんと検査すべきものだと思う。
中国では、貧しい農民が売血などをした結果、エイズが流行っているのだから。
もちろん公にしていないけれど。

帰宅してみると、水道代の請求書が届いていた。
「供水」と「排水」の欄に分かれていて、それぞれ水量が記されている。
使った量と流した量、わかりやすい。
日本の水道代の明細って、どんなだったか覚えていないけれど、
排水にもちゃんと課金されているのって、なんだかいい。
排水量をどこで測っているのか、不明だけど。
もしかして、供水量の何割、とかいう計算なのかな。
今度、誰かに聞いてみよう。

仕事は、順調。
というか、ストレスがないので、いまのところブログのネタにならない。
これまでに出会った中国人たちは、会社や取引先の人がほとんどだけれど、
その尊大な態度も、日本のエリートサラリーマンや官僚に比べれば、
まだまだ、ぜんぜんかわいいものだし、
責任転嫁というか無責任に見える態度も、
どこかの国の原発の問題に比べれば、まだまだ個人レベルだし、
社内の無駄な原価計算や稟議書もないし、
みんなで責任をなすりあうこともなく、ミスはミスで忘れていく、という、
まあ、いいのか悪いのか、何とも言えない部分はあるけれど、
組織に頼りっきりな割には、
何か問題がおきると仕組みの問題まで個人のせいにしたがる日本の閉塞感に比べたら、
よっぽど性に合っている。

このまま変な日本人と中国人にあわないですめば嬉しいけど、
まあまず、変な日本人にあってしまうのだろうな。

蚊に刺された

2011-07-20 21:04:24 | Weblog
お香立てがないからと、うかうかしていたら、
昨晩、寝ている間に、4カ所も蚊に刺されていた。
去年だったか、ものすごい虫さされアレルギーになったので、
注意しなくては。うーむ。腫れているような気がする。

上海のアパートのドアは、鉄格子プラス普通の扉の二重なので、
開け閉めに少し時間がかかる。
きっと、もたもたしているうちに、蚊が入ったのだろう。

ということで、急遽、お香を立てる物を買った。



お香は、香を楽しむだけのものではなくて、
古来より虫除けの意味があったわけで、これは本来の使い方。
私が大好きな香樹林の、日本でいつも使っているのより、
少し高級なのを持ってきた。

中国のにおいに対抗するには、高級でなくっちゃ、と思ったのだけれど、
この家は、本当にイヤなにおいがしないので、
ふつうに部屋にいい香りがただよっている。
なんだか、私のうちっぽくなった。

そして、本格的に詰まってしまう前に、
パイプの詰まりを流す洗剤を買ってきた。
リフォームしているとはいっても古い建物だから、
大切に使わないと。

トイレの習慣

2011-07-19 20:56:11 | Weblog
私がお水を買おうと思うと、夕方から大雨が降る上海。
それでも気合いを入れて、4リットルの水を買って帰った。

さて、
会社のトイレには個室が3つある。
仕事時間中にトイレに行くと、よく隣の個室から、ゲーム音が聞こえてくる。
まあ、気持ちはわかるけれど、せめて音は消そうよ、と思う。
個室に入ったところで、電話が鳴り、話し始めるのは普通だ。

上海でも、まだ、トイレに入ったときに扉を開けたままにして、
友だちと向かい合って話しながら、用を足す若い女性がいる。
公衆トイレで。
前を通り過ぎる私が気をつかう。

むかしニーハオトイレだったときには、あり得たことだけれど、
わざわざ壁も扉もつき、カギまであるのに、
なぜ開けたままなのか、と思う。

公衆トイレも、かなりきれいになった。
水洗で、お掃除のおばさんが、せっせとリアルタイムで掃除している。
でも、用を足すときの習慣は、そう簡単にはかわらないということかな。

ま、他人のことなので、どうでもいいんだけど、
いつも不思議だなあ、と思う。

家賃

2011-07-18 20:45:51 | Weblog
朝、ニュースサイトで、なでしこが優勝した記事を見て、泣けた。
夕方、上海の地下鉄のテレビニュースで、なでしこの映像を流していた。
今日は日本にいたかった。

とはいえ、上海も居心地がいい。
いま、上海にいる日本人にとって、一番たいへんなのは、
家賃の高騰だと、先輩たちがみんな言う。
大企業の駐在員でも、
1ランク、2ランク下のマンションに引っ越したりしている。
家賃のせいもあって、
これからは、もっと安い内陸部への日本企業の進出が進むかもしれない。

ローカルのアパートというと、私も来るまでは想像つかなかったけれど、
かなり、一般レベルの生活水準が上がっている。
私が住んでいるアパートもそうだけれど、
外見はボロボロでも、みんなきれいにリフォームして、
なかは日本のアパートなんかよりもきれな家があるくらいだし、
インターネットも各家庭に来ている。

わたしのMacBookちゃんは、無線LANの電波を15個もキャッチしている。
すべてロックされているので、電波ジャックはできないけど、
世田谷の家でキャッチしていた数よりも断然多い。
戸数は3分の1くらいなのに。
中国はテレビがつまらないから、みんなインターネットをやっている。
確かに金盾による規制はあるけれど、ある部分は、日本よりもずっと進んでいそうだ。

アパートの管理人さんが飼っているうさぎは、
チンゲン菜を夕飯に食べていた。
緑の部分だけを食べ、芯を残し、管理人は残った芯を捨てていた。
私も今日カルフールで安売りしていたチンゲン菜を買ったけど、
芯の部分も食べるつもりだ。
もちろん、もったいないから。

強いていえば騒音

2011-07-17 23:16:57 | Weblog
普段、まったく関係のない世界としてスルーしていた
上海の高級ホテルのガイドを見ていたら、
1泊の値段が、私がいま住んでいるアパートの1ヶ月の家賃より高いと気づいて、
ものすごく驚いた。

ツアーで来れば、飛行機代とセットで割引が適用されているんだろうけど、
どう見ても、この価格設定、おかしいと思う。
だって、昼間は観光で外出してて、夜、寝るために帰るだけでしょ。

昨晩は、雨が降ったのだけれど、
軒先のトタン屋根に当たる雨音が、なかなかいい騒音だった。
まあ、高級ホテルは、こういうことがない、ってことだろうなあ。

とはいえ、いまのアパートで十分だ。
周囲は、みんな上海語を話すローカルの人たちだけれど、
なにも不自由しない。
実際にこういったアパートで住む必要はないけれど、
でも、庶民の生活を知ろうとしないで、
高級マンションのなかだけで生活している日本からの駐在員は、
実は非常に効率の悪い人たちではないかと、最近つくづく思う。

ホワイト

2011-07-16 23:48:46 | Weblog
今日もたくさん移動した。

朝から健康診断に行き、
健康診断というよりも「伝染病を中国に持ち込むな検査」を受け、
採血が全然痛くないという技術の高さに感動した。

その後、友人と落ち合って、買い物へ。
電器屋さんに行って、そのままノリでiPhone4を買うことになった。
私はホワイトで、友人はブラック。

SIMフリーながら、もともと使っていたカードのサイズがあわず、
中国移動の窓口に行って、カードを交換・・・するのが大変だった。

友人は、もう上海に1年以上住んでいるので諸々OK。
すぐに変更してくれたけれど、
私は、まだカードを買ってすぐで、名前の登録もしておらず、
カードを購入したときの袋みたいなのが必要と言われ、
家に取りに戻り、家の近くの中国移動に行ったら、
今度は、つないですぐに送られたショートメールで通知した
パスワードが必要と言われた。

折悪しく、会社の上司にもらった壊れかけの携帯が、完全にクラッシュ。
ショートメールも確認できない状態だからと説明しても、ダメの一点張り。
スマホにしなければ使い続けられるけれど、
iPhoneはもう買ったし、明日仕事だから電話がないと不便だし。

で、結局、もう一つ番号を契約することにした。
もとの番号は、名刺にすってしまったこともあり、
友人に使わなくなった携帯電話をもらって、電話専用にした。
固定費を払うわけではなくて、プリペード式だから、まあいいや。

iPhoneは、やはり使っててしっくり感が違う。
以前日本で使っていたどこぞのスマホとはまったく違う。
やっぱりいい。
もちろん、日本の友人とも日本語でショートメールでやりとりができる。

さて、中国のApp storeを使いこなさなければ。


上海料理は甘い

2011-07-16 00:05:39 | Weblog
今日は、なんとなく仕事をして、うっかり間に合わなくなりそうになり、
おっといけない!と思いながら、
残業をせずに、上海人の友だちに会いに行った。

彼女たちの日本語の方が、私の中国語より上手だから、日本語で会話。
これじゃ、私の中国語は上達しません!

地元の人に連れて行ってもらう上海料理はおいしい。
蟹とお餅の料理、美味しかったなあ。
甘くて、蟹のダシがすごくよく出てて、美味しくて食べやすかった。
上海料理は、全般的に甘い印象。
醤油もまろやかな感じ。
そのおいしい蟹の料理は、写真を撮るのを忘れたのだけれど、
見た目のインパクトが強くて、写真も撮り、そして美味しかったのはこれ。



話しているうちに、すごく盛り上がって、
やりたいことが、あれこれ浮かんできた。
これを実現させるのが、また大変だけど、すごく面白そうなことがたくさんある。

それにしても、上海の人は、とても顔が明るいなあ。
特に、責任ある仕事をしている女性たちの瞳はキラキラしている。
40代、50代の女性が、自信をもって仕事をしている姿って、本当に美しい。

上海にいる日本の男性も、その多くが、
外部の人に対して社内の女性のことを話すとき「うちの部署の女の子」って言う。
あれは、本当にかっこわるい。
「女の子」という年齢を過ぎると、呼び方に困るから、
まあ、扱いに困る、ということなんだろうなあ。

それではね、外国の人から、対等に見てもらえるワケないですよ。