ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

越来越好

2012-01-21 02:02:08 | Weblog
中国は年末なので、飲み会が続いている。
といっても、上海在住の日本人との飲み会なんだけど。

中国の企業で働いているからか、
不思議と、いま、すごく年末な気分だ。
同僚と仕事の話をしていても、「来年から始めよう」みたいな感じになるので、
いまはすっかり「2011年度の年末」。

すっかり馴染んでいる自分が面白いと思う。

中国の会社は、というか、たぶん私がいる会社は、
非常に不思議な論理(気分)で動いているようなのだけれど、
よくよく思い返してみると、
日本のオーナー会社も、同じような迷走をしていたような記憶があるので、
国籍に関係なく、なんとなく「差不多」という気がする。

そして、私が仲良くなる人も、
どの団体に行っても、同じようなポリシーを持っている人たち。

ということで、年齢を重ねるたびに、
だんだん生きやすくなってきたと思う今日この頃だ。

大陸だから

2012-01-20 00:54:09 | Weblog
むかしの仕事仲間を、いまの仕事仲間に紹介して、
翌日「いや~昨日は居心地がよかった。初めて会ったと思えなかった」
そう言ってもらえると、本当にうれしい。

それは、私がブレてないと言ってもらっているような気がするから。

という喜びも束の間、今日はすごく「邪」な人と会って、
正直言って疲れた。
話していて、これほどまでにバリアを張らなければならないと思ったのは、
きっと初めてだと思う。

これまでの仕事の関係でも、自己顕示欲が強くて、
どちらかというと子どもがそのまま大きくなってしまった
タチが悪くてダサイおやじ、というのは見てきたけれど、
日本人の場合は、その程度のかわいいもんだと思った。
中国人の「邪」は、本当に時空が歪むくらいの迫力がある。

その「邪」の人とは関係ないけれど、
子どもをさらって炭坑で働かせる中国企業の社長たち、
あと共産党の幹部たちは、
きっと、その歪みがものすごいのだろう、と、感覚的に納得した。

なんとなくだけれど、
むかし遣唐使で中国に渡った日本人たちは、
のっけから、こんなカルチャーショックを受けたのではないかと思う。
特に空海などは。
それをはねのけるくらいのパワーがあって、初めて「なにか」になる。

ただ単に日本海の荒波をこえて大陸に渡っただけではなくて、
大陸に渡ってから、本当に精神の極限を経験したのだろう。
やっぱり大陸は、底が知れない。

いつもどおり

2012-01-19 00:50:32 | Weblog
今日は改めて、「中国人って謝らないな~」と思った。
どう考えても、その人の手配ミスなので、
日本だったら「ごめん。でも、お願い」になるところを、
「あなたたち、やらなくっちゃいけないですよね~」と、
自分のミスを棚に上げて、へらへら言われると、正直、むかっとくる。

やらなくっちゃいけないことくらい、こっちはわかっとるんじゃ。
でも、礼儀っちゅうもんが、あるじゃろ~!

と、言いたくなるところなのだが、日本とは甚だしく違う礼儀のなかで
生きている人たちなのだった。中国人は。

ということで、礼儀をどうこう言ってもしょうがないから、
「で、できると思ってるんですか?」と切り返したら、
「やらなくっちゃいけないでしょう」と、ズイと押してくるので、
「それって、明らかにそちらのミスなのに、なんでこっちが」と、
ちゃんとメンツをつぶしながら言い返しておいた。

朝から、非常に不愉快な気持ちになったので、
もう年末であることだし、午後は、流すことにした。
なんとなく、頭の中に浮かんでいるのは、サッカーの審判が、
「ファウルがあったようだけれど、いまは流しまっせ」というときのポーズ。
まあ、なんとかなるだろう。

そして、夜は、昔の同僚が上海に来ていたので食事に行った。
どうやら6年ぶりだったようなのだけれど、
いつもどおりというか、以前どおりの会話で終始、毒舌。

いや~、なかなかいい仕事仲間に恵まれてきたんだなあと、
感激ひとしおの夜。
私なりに一生懸命、仕事をしてきてよかった。

バカンス

2012-01-17 23:25:05 | Weblog
今日はいろいろあったようで、
よくよく思い返してみると大したことがない平和な1日だった。

中国は、もうすっかり年末モードだ。
それにしても、陰暦だと毎年元旦にあたる日が違うわけで、
西暦で暮らす都市部の人は不便じゃないかと思う。

しかも大型連休の前後は、土日の休みが変動して、
出勤日になったりするし、
2012年から13年になる約1年後の休日の予定は、
まだ政府が発表していなかったりもする。

まあ、おおらかとも言えるけれど、旅行の予定が立てづらい。
というのも、大型連休のときは、
大勢が一斉に移動するから、チケットがとりにくいばかりか、
会社を休むと、その分しっかりと給料を引かれるので、
いろいろとダメージが大きい。
さっさと早いうちに予定を立てたいのに、まったく不便きわまりない。

そして、国営企業や公務員は、
西暦の年末年始から、この春節にかけて、
ずっと連続して休んでいる人もいるという。
約1ヶ月間も! 西洋のバカンスみたいだ。
そして、そういう人たちは、休んだ分だけ給料をマイナスされるようなこともない。
すごく不思議な国だなあ、と思う。

相変わらず、最寄の銀行のATMが壊れたままなんだけど、
きっと係の人が、1ヶ月のバカンス中なんだろう。

悪夢というか変な夢

2012-01-16 21:45:34 | Weblog
昨晩は『沈黙の教室』(折原一著)を読み終わり、
全然運動していないので、なかなか眠くならず、
雨粒がトタン屋根にあたる音でますます眠れず、
ようやくウトウトしたと思ったら、悪夢で目が覚めた。

あ、悪夢というほどではないのだけれど、変な夢。
日本の私の自宅の前に、あるJリーグの監督さんが立っていて、
私はその周りを犬ぞりでぐるぐるぐるぐる回っている。
ふと気がつくと右手に梅の枝を持っていて、それを植えようと思っている。

隣家のおじさんがガーデニングをやっているので、
方法を相談しようとしたら、なぜか隣家から中国語の話し声が聞こえてくる。
よくよく聞いてみると会社の同僚の女性で、
全然相談に乗ってくれそうもなかった。

あ~あ、せっかくの梅の木なのになあ、と思ったところで目が覚め、
その夢に出てきた同僚と一緒にやっている仕事で、
ひとつ、すごくうっかりしていたことがあったことを思い出し、
4時にしてバッチリ目が覚めてしまった。

いろいろ考えて、やっぱり作業がもれてる、と思い、
6時半に会社に行って、遅れを取り戻すことにした。
それでも、上手い具合に作業後9時すぎには関係先の人と連絡が取れたので、
何事もなかったかのように、進めることができた。

頻繁にあることなのだけれど、
翌日の仕事を夢の中でシミュレーションすることがある。
でも、これは自分がメインでやっている仕事に限られる。
他人の補助に入っている場合は、どうやら、こんなふうに、
回りくどい夢になるようだ。

そして、19時を過ぎたら、ぐったりしてきた。
今週土曜日まで頑張れば、日曜日からは春節休みだから。

怒りとの距離

2012-01-16 00:50:52 | Weblog
上海は2日続きの雨。
窓の外のトタン屋根が弾く雨音にも既に慣れ、熟睡できるようになった。
私の一番の強みは順応力じゃないかと、勝手に悦にいってみる。

さて、おかげでまったく出掛ける気がしないので、読書。
今日は引き続き『夜明けの言葉』(ダライ・ラマ14世)を読んだ。
私の強みが順応力なら、弱みは怒りっぽい性格にある。

一度怒ると、なかなかおさまらない。
そして、理性ではおさめようと思うのだけれど、
それはカッコつけているだけなので、
他愛もないふとしたきっかけで、またマグマの活動が活発になってしまう。
どうにもおさえられず、自己嫌悪になることもしばしば。

だから、そんなきっかけからは距離をおこうと思うのだけれど、
一度怒りに捉えられてしまうと、そう簡単には見逃してもらえない。
つまり、自分からは逃げられない。

そんなとき、ダライ・ラマ14世の言葉に触れたくなる。
そして、心があらわれる。

例えばこんな一節。
「忍耐や慈悲の力で怒りを鎮めないなら、怒りは増していく一方です。
 ですから、怒りは原則として押さえたほうが良いといえます。」

よく、日常生活では、
怒りはため込まないほうがいい、と言うこともあるけれど、
それは結局、スターウォーズで言うところの、
ルークに怒りを開放してダークサイドに来いと誘っている皇帝と同じなんだと思う。
で、ルークは、瞬間的に怒りを放出するものの、ダークサイドには落ちない、と言う。

でも、怒りを開放して、しかもダークサイドに落ちないなんてこと、
私みたいな凡人には無理だ。

話しが横にそれてしまったけれど、この本、写真が秀逸。
今年は絶対もう一度チベットへ行く。
東チベットのカム地方に行く。
会社を休んで、給料を削られてでも行く。

いまはネットが繋がるし(充電できればだけど)、
遠くからでも仕事はできるさ。
そういえば、2000年にチベット旅行した時、サキャという街で、
一緒に行ったロシア人の男性が「充電で・き・な~い!」と愕然としていた
あの顔を思い出す。
ヤツが持っていたのはサムソンのビデオカメラだったなあ。

西域

2012-01-15 16:04:28 | Weblog
昨日から、中国の新浪微博(中国版ツイッター)をやっている。
当面、会社の同僚をフォローする気はなくて、チベット仏教のコミュニティなどを
ぶらぶらしてみようと思っている。

漢民族でも、チベット仏教に興味をもっている人はいて、
結構盛り上がっているようだ。
ただし、民族主義とは関係ない、文化としての仏教のよう。表面的には。
これからもっとディープな人にめぐり会って行くかもしれない。

ツイッターでフォローしている何人かの中国人を探したのだけれど、
微博では見つからなかった。
まあ、そういうことなんだろうなあ。

どうせつたない中国語だからバレることなので、
最初から、上海在住の日本人であることを明かしている。
イヤな書込みが来るようだったら、アカウントを削除すればすむことだ。

さて、中国人は中国語で読むことができないような内容でも、
日本語ではちゃんと読むことができる。
今日読み終わったのは『私の西域、君の東トルキスタン』(王力雄著、広集舎刊)。

ウズベキスタンで、「新疆ウイグル自治区」と言っても、誰にも通じなかったけど、
「East Turkestan」と言ったら、全員に通じた。

著者の王氏が取材でウイグルの土地を旅していた頃、
ちょうど私も北京留学中で、夏休みにはシルクロードに行った。
ウイグル人による民族独立運動で外国人には封鎖されている土地もあったし、
出発前にいろいろな人から「巻き込まれないように気をつけて」と言われた。

でも、実際にその地に行ってみると、
オアシスは、ゆっくりとやさしく時を刻んでいて、
山からの雪解け水を大切に使いながら歌い踊る人たちと、
ぶどうの木陰が美しい街並だった。
漢民族が少ないところほど、共産党的な無機質な建物も少なく美しかった。

移民政策がこれだけ進んでしまった今、
単に「漢民族は内地に帰って、ここはウイグルの土地」と言っても、
確かに実現は難しいだろうと思う。
漢民族の人口は、内地で支えるには多過ぎるし。

そういえば数年前に内モンゴルのフフホトに行った時、
90年代初頭と違って、漢民族の街になったと思った。
モンゴル文字をほとんど見かけず、人々が話している言葉も漢語だった。
すでに、ウルムチもそうなっていると聞く。

私はこれまで、今まで行った中で一番美しかった街はトルファンと答えてきたけれど、
きっともう、私の思い出の中のトルファンとは違ってしまっているんだろう。

水難ではなかったっぽい

2012-01-14 16:35:28 | Weblog
そして、共用の廊下では、シャリシャリと金属を削る音がしている。
工事の人が、何かを研いでいるらしい。

包丁を研ぐ音がこの世で一番苦手な私は、
「寒くてかわいそうだな」と思いつつも、
音を遮断すべく、小窓を閉めた。

なんだか閉め出したみたいでかわいそうだけど、
結局うちは関係ないみたいだから、しょうがないか。
アパートの廊下なんて、一番寒いところだもんねえ。
年末(中国では)に、ご苦労なことだなあ、と思う。
それにしても、対応がはやいのに驚いた。
本当は出掛けたいけど、もう少し様子を見るか。
あんなに寒い中仕事をしている人がいるんだもんな。

さて、今日は運が悪い日かと思ったら、そうでもなかった。
出掛けられないので、ネットをふらふらしていたら、
矢吹シリーズの中国語版が、今年と来年にかけて、
正規版として出版されるという情報に出会った。とても嬉しい。

いや~、もしかしたら、このために上海に来たんじゃん!
くらいの気持ちになった。
どうかスケジュールが遅れませんように。
私がいる間に、書店で感動を味わうことができますように。

先日、書店で京極堂シリーズを買おうかと思って、
いや、やっぱり中国語で読むにはきついな、と買うのをやめたんだけど、
矢吹シリーズは、絶対中国語で読む。
日本のミステリーを読むと言っていた中国人の同僚にもすすめてみよう。

水難2

2012-01-14 15:31:28 | Weblog
そして大家さんが水道屋さん(民間の)と来て、
隣の大家さんと、これが原因? いやここか?と、
原因を特定すべく、行ったり来たりが始まった。

ここの大家さんは、すごくいい人で、
「上海人なんて信用できない!」という前言に
「でも、大家さんみたいに一部すごくいい人がいる」と補記しておく。

で、いろいろ試したのだけれど、原因が特定できなかった。
壁の中の問題のようで、専門家に「診断」してもらわないと、どうしようもない、と。
しきりに「難しいよ」「ごめんね」と言われた。

大家さんは日本に留学したことがあって日本語が話せるので、
全部、日本語で解説してくれた。
というのも、水道屋さんは、実直そうな顔をしたおじさんだったんだけど、
あの年代の人の常で標準語があまり得意ではないらしく、
彼が上海語で話し、大家さんが日本語になおしてくれた。

とりあえず「うちは普通に水道を使っていいよ」ということだけど、
もしかしたら水道の検査の人が今日の午後、来るかも、と。

お、隣の家で、コンクリの壁を開く工事が始まったようだ。
甲高いモーター音が聞こえ始めた。

水難

2012-01-14 13:46:38 | Weblog
久しぶりに昼前まで寝ていて、ゆっくりさっぱり起きて、
昨日までのもやもやが飛んで行ったな~と思っていたら、
隣の家の人がピンポーンと来た。

どうやら夜の仕事をしているらしき雰囲気のお嬢さんたちが
引っ越して行ったのが、先々週くらい。
新しい人が挨拶に来てくれたのかな、そんな律儀な中国人もいるんだ、
と、思って小窓を開けたら、
何回か見かけたことがある隣の大家のおじさんだった。

いわく「漏水しているぞ!」
「原因は、おまえのところの、浴室だ」と。

まだ顔も洗ってないのに、急に、そんな。
で、浴室をのぞくと、別に漏水していない。

「うちは大丈夫だよ」と言ったら、
「靴をはいて出てこい、こっちを見てみろ」と。
確かに、玄関から部屋まで水浸し。
しかも水源はうちの浴室に接している壁っぽい。

とりあえず、大家さんに電話して来てもらうことにした。
少ししてから、大家さんから電話が入る「今から行くよ」

で、もう30分くらい経つんだけど、まだ来ない。
そして隣家では、水をすくって、台所の流しに捨てるザザーっという音が続く。