豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

淡々と

2008年07月10日 | Weblog
「西の魔女が死んだ」という映画が公開されています。
原作も大ヒットしたのだそうですね。
すんなりスリムな本なので、文庫本を買ってみました。
この作者はたしか、空想小説系の方。魔女もの、ファンタジーは私のストライクゾーンです。

よく映画の宣伝などでは、ラスト3分は涙が止まりません。。と謳ってあります。
だけど、一番印象に残っていて、これから肝に銘じていこうと思ったのは違う箇所でした。

小学生の主人公は、ある事情があって、母方の祖母の下に預けられます。その暮らしの健康的でのどかなこと。とても魅力的なのですが、なんと、この祖母が実は?魔女さん。少女はおばあちゃんから魔女修行の訓練を受けます。
でも、魔術を習ったり、空を飛んだりはいたしません。
いうなれば、それは気の持ち方の訓練とでもいったものでしょうか。

おばあちゃんいわく、「上等の魔女は外からの刺激には決して動揺しません。」魔女は自分が心から見たいと思ったものを見ることが出来る能力を授かるらしいのです。そして、魔女は、自分のことは自分で決めるのだと。上等でない魔女は自分が見たくないものを見てそれに振り回されてしまうのだとおばあちゃんは教えます。

この物語でも、「アルゼンチンババア」と同じく、身体は魂の乗り物と考えられています。だから、その身は滅んでも、魂は常に身近に存在しているのだと。

まるで、ターシャチューダーを彷彿とさせるような暮らしぶりのおばあちゃん。
これがどのように大きな画面に出現するのか、是非見に行きたいと思います。

何を隠そう、私も魔女の一人。
悲しみやつらさや怒りを必要以上に心に留めず、あわせて嬉しいこともそう大げさに喜ぶことなく、嫌な事は反芻せず恨まず妬まず、心穏やかに淡々と過ごして行ッければどんなに良いでしょう。
何らかの強い負の感情は、後々、その本人に思いもかけない刃となって戻ってくる・・そんなこともあるのです。
ゆめゆめ訓練を怠らないように、精進いたさねばなりますまい。