豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

広島代表

2008年07月25日 | Weblog
今年も去年と同じ県立「総合技術」VS私立「広陵高校」という組み合わせだった夏の高校野球の広島県大会決勝。去年と同じく、といっても、余裕しゃくしゃくどころか7点差を覆して代表の座についたのが、去年の全国大会の準優勝校「広陵高校」でした。一昨日のことです。

去年の夏は、「佐賀北」の夏でした。
地方の県立高校が、強豪校を倒すという快挙を成し遂げたということで全国的に盛り上がった大会でした。しかも、奇跡の逆転満塁ホームランで・・。
でもね、地元ではやはり広陵の敗戦を惜しみ、それ以上に健闘を称えた夏でもあったのです。
広陵は、確かに野球も強い学校です。でも、まだまだ地元に密着した「広島の学校」という印象の強い学校でもあります。特に、去年はピッチャーの野村くんの持つ穏やかな雰囲気が好きでずっと応援してきたので、決勝戦で負けたときは本当に残念でした。この決勝戦での野村投手の投球に対する審判の判定については、試合後に異例の監督の抗議ということもありました。勢いが相手側にあったといえばそれまでですが、勝敗の結果には多少納得のいかない試合でもありました。
ですから、選手たちはきっとは悔しさを心に秘めて帰ってくるだろうと思っていました。しかし、帰広のニュースや学校での報告会の様子を伝える映像からは、そんなことは微塵も感じさせられなかったのです。拍子抜けするほど、とても穏やかな監督始め選手たちの様子でした。ですから、佐賀北が、爽やかさを振りまいていた同じ時に、広島でも広陵が同じく爽やかな笑顔で地元に迎えられていたのです。

そんな去年の試合を、見守っていた人がいました。広陵の出身で現在北海道で中学の先生がその人です。北海道予選で目にした駒大苫小牧。北海道代表となったその駒大と自身の母校である広陵が甲子園での初戦で対戦することになったことから、先生の甲子園の夏が始まったようでした。涼しい部屋で眺めるテレビでの試合の模様からは感じられない、応援席の熱さが行間からもひしひしと伝わってくるような、去年の夏を思い出させてくれた一冊でした。(「日本一の準優勝」広陵・夏の甲子園 山田良純著 南々社))



男子校であった期間が長かったこともあり、内部は良く知らなかった広陵と言う学校を身近に感じることのできた本でもありました。中でも野球部は、中井監督の人柄に支えられているのだということが良くわかりました。監督は去年の夏、自ら熱中症に倒れ、試合の指揮を執ることがかなわない時もありました。青年監督として登場された印象が強かっただけに、それからかなりの年月が経ったことに気が付いた出来事でもありました・・。その監督の下、鍛えられた選手、そしてチーム。その成果の一つが去年の準優勝だったのですね。タイトルの「日本一」どおり、それは優勝にも勝る素晴らしい結果だったのでしょう。

今年はどうでしょう。県大会では、熱戦で総合技術を破っての代表決定となりました。相手校の監督さんもとても評判の高い方です。創部四年目とはいえ決勝までの戦いぶりも力強く、この学校が甲子園でどのような戦いをするのかにもとても興味がありましたが、結果は今までの豊富な経験からか広陵に決まりました。出来れば去年のような活躍をして来て欲しいですね。でも、元気に力を発揮してくれるだけで十分だとも思います。夏の甲子園、ずっと見に行きたいとは思っていながら、あの日差しが恐ろしくて二の足を踏んでいました。今年は、完全防備をして思い切って行ってみようかな・・・。
何かもう一つ背中を押してくれるものがあれば、危ないなあ。