豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

のだめカンタービレ

2008年08月28日 | Weblog
わ~、マングースくんだ!
こっち向いて~~~!
かわいい~~~~!!

ということで、「のだめカンタービレ」コンサート。
このマングースくんは、「ラプソディー・イン・ブルー」で、見事なピアニカ演奏を披露してくれました。ブラボー!

クラシック音楽をふんだんにちりばめた大人気漫画、ドラマにもなった「のだめカンタービレ」にちなんだコンサートに行ってきました。指揮は、茂木大輔さん、演奏は地元の広島交響楽団です。オーケストラの後方にスクリーンが設置され、それにスライド式の映像で、曲や出演者の紹介、漫画の名場面などの映像が映し出されていきます。
この漫画の大ファンである虎子のたっての希望でやってきたこのコンサートでした。冒頭は、二台のピアノのために書かれたモーツァルトの曲です。ドラマですっかり耳に馴染んだ曲ですが、全部をじっくり聞くのは初めてでした。この曲自体、もし「のだめ」で紹介されなかったら一生知らずに終わった曲なのかもしれません。バソンという、今ではファゴットに取って代わられたという楽器のソロも聴けました。漫画の作者である二宮さんは、たしか音楽の専門家ではないとご自分を紹介されていました。どこで、こういう曲や楽器を取り上げるきっかけを得られたのか、いまさらながら興味が湧いてきます。

初期の頃の演奏形態に近くアレンジされたという「ラプソディー・イン・ブルー」が、特別に二台のピアノと共に華麗に演奏されるのを聞き、いよいよコンサートは佳境へ。指揮者の千秋が、自らのオーケストラを率いて演奏したブラームスの「交響曲1番」です。ベートーベン亡き後、交響曲の危機的時期を迎えていた中、24年の歳月を費やして完成したというこの交響曲。楽章ごとの説明、細かい旋律や引用の効果、その意味するところ等などが簡潔にスライドで説明され、曲の理解を助けてくれます。なるほど・・・。どうかすると、うっかり眠り込んでしまう私には、眠気覚ましにもなるありがたい演出です。
しかしながら、第1楽章からの混沌が第4楽章で結論を迎えている時に、隣の虎子が船を漕ぎ出しました。「あららら・・」。彼女の揺れが大きくなっていくのにつれて、前の席の方も虎子とは別のリズムを刻みだされました。表打ちと裏打ちの一組が左の視界で揺れています・・。
だんだんとオーケストラの呼吸が一つになり、やがて迎えるであろう終焉。つっついて起こすタイミングを逸したままの虎子でしたが、なんと曲が終わった瞬間、誰よりも大きな拍手を送っていました。一秒前に目が覚めたのだそうです。あまりのことに、呆然とする私。妙に可笑しさも襲ってきました。
はあ~~~。
よく妹が一緒に観劇する際など、理解不能だったり興味が持てないと寝入ってしまう私にかなりあきれていましたが、その才能?は、見事に娘に受け継がれているようでした。指揮者の茂木さんの「みなさん、最後まで意識はありましたか・・?」という問いかけが、慰めにはなりましたが、本当にまったくけしからんことで・・・ありますね。

ともあれ、私自身は無事聞き終えることのできたこの「交響曲第1番」。スライドの説明のお陰で、ブラームスとシューマンの元の奥様、クララとの関係が織り込まれたこの複雑な曲を興味深く聞くことが出来ました。しかし、最後に映し出されたブラームスの写真にちょっとびっくり。勝新太郎さんそっくりです!
昔、小学校の音楽室に掲げられていたブラームスの肖像画は、もっと細面。いかにもロマンスが似合いそうなお方だったのに。