豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

お送りして・・

2008年08月31日 | Weblog
祭壇の花は、白と緑で統一され、まるで趣味の良い結婚式の飾り付けのようでさえありました。カサブランカを主として、カーネーションやトルコ桔梗にリンドウ、カスミソウや小さなラン・・。そのいずれもが真っ白なお花たちです。
学生時代の友人のお母さんが亡くなられたお別れの式が、そのカサブランカの香りに包まれて始まりました。
キリスト教式で行われたお式は、馴染みのない中にも整然と、司会の方の指示通りに文言を唱えたり、聖歌隊の合唱にあわせて聖歌を口ずさんだりしていくうちに進んでいきます。
この教会は、去年友人どうしで焼肉の集いを催した時に、友人が招き入れてくれて、クリスマスの飾りつけを見せてもらったところでもあります。
その時は、ひっそりと静まりかえり足元の床もひんやりしていましたが、今日は雨あがりの蒸し暑さの中、壁際の扇風機がしきりに風を送ってくれていました。
誰もいない教会に、ほとんど忍び入った・・という、ちょっとしたわくわく気分だった去年を、お見送りする車に合掌しながら、誰ともなく切なく思い出していました。
最後のお別れの時に歌われる聖歌の「また会う日まで・・」という言葉が、今日は歌詞というより、切実な約束にも聞こえてきます。
お母さんの最後の日々を、介護休暇をとって一緒に過ごした友人。何よりの貴重な時間だったと話してくれました。もともと快活で明るい友人ですが、仕事と介護の両立、いろいろなことにものすごく気配りしている内にすっかりか細くなってしまいました。一日も早く元気になって欲しいと願うばかりですが、しばらくはそっと見守るしかないのでしょうね。