豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

武州と相模の間にあるから

2008年08月16日 | Weblog
武相荘(ぶあいそう)と名づけられたという民家。
先日の遠足の目的地はここでした。

某所に披露してあった写真を見て、あらためて素敵なところだったなあと実感しました。
お互いに傑作をものにしようという不埒な下心満々で、デジカメで風景を四角く切り取っていきましたが。。。
一人は、ここと決めたら思いきりよく瞬時にカシャッ。
もう一人は、決めた後もああでもないこうでもないと諦めが悪い。
その、後者が選んだ今回の一番がこれだ!


うーむ。
思いはあるのだけれど、伝わってないなあ・・・。蝉の抜け殻、見えますか????
気を取り直して、ここでゲットしてきた数枚を、質より量でお目にかけ、この場所の雰囲気を伝えることにいたします

名古屋カフェ「コメダ」から歩くこと数分で、見えて来ました武相荘。山の中腹、こんもりした緑の中に白洲次郎&正子夫妻のお住まいだった茅葺の民家がありました。入り口はこんな風。


取材中の思い切りのよい方のカメラパーソン。


カメラを向けると寄ってくる金魚。驚きの鮮やかさです。もう日が高く昇っていたので、花を見ることが出来なかったのが残念だった朝顔の垣。


茅葺の屋根と、母屋の前の石畳。
母屋の中は撮影禁止ですが、昔ながらの日本の農家が、西洋風のしつらいを取り入れて、住み心地よく整えられていました。一番奥の小さな隠居部屋が正子さんの書斎だったようです。壁面は全て書棚。「日本の歴史」のシリーズが目を引きました。そういえば、学校で習って以来、辿ることはなかったなあ・・・。掘りごたつのように足元が掘ってある机の上には、愛用の筆記具やラジオなどが存命中のままに置かれていました。座布団もそのままに、まるで主人がほんの少し席を離れているかのようでもあります。
ラリックの大振りなガラスの鉢や、お気に入りの食器の展示。ちょうど今頃の季節に相応しい、サラダや蜜豆・アイスクリームが盛られている様子に、夫妻の暮らしぶりが偲ばれました。


ガラスの器がお気に入りだったという正子さん。この風鈴も温かみのある厚めのガラス製です。シラスと書かれた木の札が風に揺れていました。




コメダを訪ねて

2008年08月14日 | Weblog
先日の遠足は、小田急線「鶴川」駅に9時半の待ち合わせでした。
町田駅から、各駅停車を確かめて乗り込もうとすると、人垣の中に見覚えのあるお姿が・・。でも、若干細いぞ。
しっかり確認して、でも、遠慮がちに声かけて、久々の再会となりました。

「鶴川」で下車。駅を右に折れてバスターミナルに向かいます。
しばらく待って乗ったバスで、目的地の近くまで連れて行ってもらいました。降りたところでまず目に入ったのが、もうひとつの目的地、憧れの?名古屋カフェ「コメダ」。予定より少し早めに着いたので、第一目的の場所は開館前とのことです。まずは、「コメダ」を先に訪れることにしました。名古屋から全国制覇という遠大な計画でもあるのでしょうか?関東にも出店されているそうなのです。


黒板で、お薦めしてあったのが、このシロノワール(ミニサイズ!)と小倉トーストです。


アメリカンと普通のコーヒーを注文して、お薦めの二品もチョイス!
コーヒーには、名古屋名物モーニングサービス(トースト+ゆで卵=無料!!)も付くそうです。でも、今日はランチに力を入れています。泣く泣く・・・モーニングサービスを諦めて、小倉トーストを作成いたしました。



小倉トーストは、さすがにトーストと名乗るだけのことはあり、けっして小倉サンドでありませんでした。こんがり焼いたサクサク系のイギリスパンに、バターとあんこをた~っぷり挿んで頂きます。あんこは、予想以上にさっぱりとしていました。ほんのり暖かいパンとバターとあんこの絶妙のハーモニー。おいしゅうございましたねえ。
シロノワールは、シノロワールと間違えそうになりますが、パン生地が軽く揚げてあるようなプレーンドーナツに、冷たいアイスがかかってそれに蜜が添えられているという、くまのプーさんが喜びそうな一品です。
二つともとても美味しかったです。だけど、気に入ったのはコーヒーの味。厚めのカップに注がれたコーヒーは、基本的ながらちゃんとコクもあって、とても飲みやすかったです。9枚つづりで3100円という回数券も魅力的!
近くだったら、朝ごはんに日参しそうです。日曜の朝、ここコメダには、寛ぎをかねての朝食にとてもたくさんのお客さんが訪れられていました。
広島にも出店しないかなあ。


それはそうと、この「せんじ氷」とは、一体如何なるものでありましょうか・・?
一切の説明がないのが、いっそ潔かったです。

震度4

2008年08月08日 | Weblog
集中豪雨の次は地震。下から突き上げるような強い衝撃とそのあとの横揺れでした。まったく恐ろしいと思わなかったのが不思議でした。そばの人が慌ててつけたテレビがしばらくして先程の地震を伝え始めました。このあたりが中心のようです。町田は震度4。全国的にニュースになっているなら、心配しているかもと広島に電話してみましたが、つながりません。そうか、いざ事が起こったら連絡手段はなくなってしまうのですね。
中世のドイツだったか、土地の所有に関する登記をするときには、子供を数人集めてつねったりして泣かせたそうだとみたぽんが教えてくれたことがありました。なるほど、めったにない妙な出来事とともに行なわれたことは後世まで記憶に残るだろうと期待しての奇妙な風習だったのでしょうね。その例に照らせば、今日私が出掛けてしたことは、後にあの時に地震もあったな・・と思い起こすに足りることなのでしょうか。それがわかるのは数年後です。

ゲリラ豪雨の後に

2008年08月07日 | Weblog
もうすぐ京都というアナウンスに目を開けると、右に緩くカーブする先に見えた京都タワー。ああ、あそこが駅だなとわかる特徴的な建物は、それだけでも十分に存在意義があるのではないかなぁ・・。
いつもは富士山が見える幸運を期待して、左側の席を取るのですが、今日は混んでいたので右側の窓際です。京都駅に入る少し前から、シルエットが際立っていた五重の塔。低い家並みから曇り空に向かっています。傍らには、金堂?の大きな屋根も。周りはこんもりと緑に覆われています。不覚にも今まで気が付かなかったけれど由緒あるお寺のようです。この佇まい、妙に妙に落ち着きます。調べてみよう・・・そうこうしているうちに、次の駅に到着

P。S。
「東寺」でした。
弘法大師縁のお寺。
なるほど、そういうわけでしたか。

ゲリラ豪雨?

2008年08月06日 | Weblog
広島はいつもどおりの晴れた暑い日だったのに。雨が降っていると気が付いたのが新神戸駅付近でした。むくむくと黒雲が近づいて来て、雨足が強まったと思ったら、凄まじい量の水滴が・・・!
あっという間に窓から景色が消えました。時々閃光がまたたきます。まるで、水の中を進んでいるようでした。新幹線の車中、新大阪駅から京都駅でのことです。なのに、反対方向の列車とすれ違う風圧が止んだ瞬間、嘘のように窓の風景は元に戻り、空も明るくなりました。
さっきまでのあれはいったい何だったのだろう・・。天竜川を渡る時は、青空でした。途中、停車駅ではない小田原に停まったり、新横浜駅手前で足踏みしながら、新横浜には12分遅れで到着しました。

バーゲン

2008年08月03日 | Weblog
遅ればせながら・・・バーゲンに参戦。

秋物を眺めに来ましたという顔をしながら、実は、残り物に福があるかもという期待を抱きつついつも行くお店をのぞいてみました。
今はお盆前の閑散期だそうで、非常に丁寧な接客を頂いて・・・結局、予定していたもの以外のものも購入することになりました。うーむ、押され気味です。
半額だし。まあ、いっか

本当はね、季節の始めに必要なものをちゃんと正価で購入して、そのシーズン中しっかり活用するのが一番賢い方法だとはじゅうじゅうひゃくひゃくせんせんまんまん承知してはいるのですけれどね。

普段は買わないものをエイやっと買っちゃうというのも、バーゲンならではの楽しみでもありまして。。。
今回はパ○ツ。
○ンツはパン○。しかも、三枚。
縞々の綺麗な色違い。
縞々は・・、きっと限りなく水平線のように伸び、垂れてせりあがる上下の脂肪の狭間でその確認可能な本数は限りなく少なくなるに違いなけいれど・・。
半額だし。まあ、いっか


二日目

2008年08月02日 | Weblog
昨日見落としたところや、よく見えなかったところをしっかり見ようと出かけた「かもめ」二日目。
やはり、ファーストインプレッションが強力でした。
役者さんの息遣いまで聞こえるお席だったせいもあるのかもしれません。一日目は砂浜に冷たい清水が吸い込まれるように、すーっと素直にお芝居に入り込めたのでした。
同じ公演を続けて二度見るということは、地方ではなかなか経験しがたいことですが、理解が深まることは確かです。でも、印象を刻み込むという点については、一回に勝負をかけるということは有効なのかもしれません。演劇もやはり一期一会の緊張感の下で見るのが良いのかな・・と、少々ぼ~っとした頭で考えながら帰途につきました。

今回の「かもめ」は、演出の方の意向で、新しく翻訳された台本で行われました。
以前の翻訳と今回の訳ではどう違うのでしょう。会場で売られていた「すばる」に掲載されていた新訳(訳者:沼野充義さん)の台本と旧訳(訳者:神西清さん)の対比をしても面白いかもしれませんね。まずは、台詞で聞いた「セレブ」、「へこむ」という言葉を旧訳の中ではどう訳されていたのか探してみることに致しましょう。


「かもめ」

2008年08月01日 | Weblog
麻実れいさん、素敵でした!しかも、とっても可愛い!

失礼ながら、若干期待は弱めで出かけた今夜の「かもめ」。
いわずと知れた、泣く子も黙る?チェーホフ四大戯曲の一つでありまして、今回は藤原竜也さんはじめ、鹿賀丈史さん、そして麻実れいさんに小島聖さん他そうそうたる面々で演じられておりました。

でも、聞こえてくるのは???な評判。いえいえ、サイレントマジョリティって言葉もありますしね。とはいえ、万が一の事態に備えて、強力眠気覚ましを携えて臨んだのですが・・・。
結局、一回も眠気でぐらりとすることなく、むしろ入り込んで興味深く見ることの出来たお芝居でした。
さすがだなあ~。
だって、このメンバーですものね!

さらに、演出も好きでした。
普通上演時間は、だいたい同じ分量の時間が前後に配分されています。でも、今回の配分は休憩前が100分。20分の休憩を挟んで後半はそのちょうど半分の50分でした。随分いびつな時間配分だという印象だったのですが、これが、まあきっと演出家の意図するところだったのでしょう。鮮烈な終わり方が特に際立った配分でありました。いわば、序破急。ゆっくり進んでいった前半を受けて、急転直下する後半。前半の呼吸で進めば、また同じように人々の会話が交錯していくだろうと言う予測を裏切る幕切れです。「???」と躊躇するうちに舞台は明るくなり、裾から出演者全員が登場し、一気にカーテンコールとなりました。
今回はあらすじを把握して行ったので、なるほど・・こういう終わり方なのねと得心が行きましたが、もし何も基礎知識を入れておかなかったら、いつ終わったの?という状態だったのかもしれません。
突然に物語が断ち切られたような終わり方は、余韻をたっぷり残していったようで、今夜の帰り道は、舞台の感想や場面の解釈を口々に述べる人がいつも以上に多かったように思いました。

開演後10分は、とても明るく爽やかな竜也くん。ほっそ~~~~!
その後半ズボン姿で登場したときのふくらはぎ。私の腕と同じくらいです
舞台を転がりながら、己の才能について煩悶する姿。思わず駆け寄り、励ましたいと思ってしまいました。今日は前から二番目、しかも通路側です。数歩駆け出せば舞台の竜也くんに触る事の出来る距離の妄想は、はっと我に返るとかなり焦りますね。あのまま、前に進んでいたら、確実にお芝居はストップしていたに違いありません。危ないなあ・・。それくらい、迫真の演技だったということでしょうか。
役者さんに随分近い距離だと、逆にお芝居に入り込めないことがありますが、今回はまったくそういうことはなく、非常に自然な演技で進行する舞台と同じ調子で息をしていたように思います。

各所で話題になっていたニーナ役の美波さんは、評判に違わぬ輝くばかりのお美しさ。彼女が一番素敵だった時の衣装は真っ白で、まるで発光しているかのようでした。境遇が変化するにしたがって、衣装にどんどん影が加わって行くのもとても効果的な演出だと思いました。

チェーホフはこの戯曲を喜劇だと位置づけていたようです。確かに悲劇と喜劇は紙一重といわれています。そういう意味では、この救いようのない結末と登場人物それぞれがの置かれた立場を喜劇ととらえることもできるのかもしれません。
しかし、各人物の立場を現代の人にも容易に当てはめることの出来るような設定は、切実過ぎて笑えないともいえるのかも・・め