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【読書感想文】はちまん

2007年02月09日 19時19分46秒 | 浅見光彦シリーズ
上下巻のボリュームある内容だが・・・

『はちまん』
作者:内田康夫

 



ストーリー:
女性カメラマン・小内美由紀は取材で立ち寄った長野県で、小内八幡という神社を見つけ、飯島という老人と出会った。が、飯島はその後秋田県で他殺体となって発見された。
国会ではサッカーくじを決める法案が着々と進んでいた。が、文部省主体のサッカーくじは、文部省内部でも反発が少なからずあった。文部省の役員松浦は反対派の急先鋒であり、上司にたてついていたのだが、婚約者の美由紀を残して高知県へ左遷になる。
美由紀とであった浅見光彦は飯島の不審な死に疑問を持ち、調査のため秋田に立つ。が、芳しい成果は得られない。一方、高知県ではサッカーくじ反対派が何者かに脅かされていた。飯島が各地で八幡神社巡りをしているのを知った浅見は飯島が会いに行った人物を片っ端から訪問、そして小内美由紀の祖母も含めたそれらの人物が50年前の終戦のとき、ある誓いを立てていたことを知る・・・。


感想:
今回はほぼ100%社会派になっている。浅見の訪問先は秋田、高知、金沢、熊本、広島などにわたるが、珍しく各地の名所などの紹介が全然ない。さすがに秋田と高知は事件の舞台となっていることもあり、多少詳しい解説があるが、それでもいままでのシリーズに比べると旅情的な箇所は少ないと感じた。
ヒロインは一応美由紀なのだが、松浦という婚約者がいるため浅見とのロマンスはなし。これもちょっと不満ではあった。
全体的な感想としてはいまいちかなぁと思った。50年前の誓いとか八幡神社などが話の骨子になるのだが、いまいちインパクトにかける。サッカーくじ法案も今になってみるとどうでもいいような話だったりする。

【マンガ100選】その21 SWEET三国志

2007年02月09日 03時07分53秒 | マンガ100選
昔のコアな三国志マニアじゃないと知らないかも。

『SWEET三国志』
作者:片山まさゆき



ストーリー:
2世紀末の中国、後漢王朝。太平道という新興宗教の祖・張角を中心に起きた黄巾の乱と呼ばれる大乱は、英傑たちの登場の幕開けとなった。
抜けてるけど不思議と憎めない劉備、シリアスキャラなのにどこか笑える曹操・・・。
黄巾の乱終結後、朝廷を牛耳ったのは董卓だったが、ほどなく呂布に倒される。一方、許昌に本拠を置いた曹操は、献帝を手中に収め、最大の敵であった華北の袁紹も破り、中華の半分を手に入れた。
それに対し劉備は、同族の劉表の客分の身であったが、諸葛孔明を軍師に迎えたことにより一気に道が開ける。
南下する曹操軍を孫権とともに赤壁で破った劉備は、その後巴蜀の地を手に入れ、続いて漢中まで手に入れた。ここに孔明の描いた天下三分の計が完成した。
が、荊州を曹操、孫権によって奪われ、義弟の関羽を失った劉備は孫権への仇討ちにも失敗し、失意のうちに白帝城でその生涯を閉じた。
後事を託された孔明は魏の打倒を目指し、北伐を開始した。が、孔明自身の寿命が尽き北伐は達成されることはなかった。




感想:
ストーリーがただの三国志の簡単ストーリーになってしまった。
表紙の絵で好みが別れそうだが、これはれっきとしたギャグマンガと言える。と同時に歴史マンガとしてもきっちりと抑えるところは抑えているという、ありそうでないマンガ。
高校時代、電車の中で読んでて思わず声を出して笑った記憶がある。例えば張飛がサングラスをかけたプロレスラーだったり、曹操が乗っている馬がマイシンザンという実在のサラブレッドだったり、赤壁の戦いでの孔明と周喩が同時に手のひらに”火”の文字を書いて見せ合うシーンがなぜか軍人将棋の駒の見せ合いだったり、魯粛が半魚人だったり、曹操の謀臣の賈詡が西武の郭泰源だったりととにかくギャグ尽くし。
ストーリーそのものは演義ベースだが、三国志に詳しい人でもそれなりに納得いく出来といえるが、何せ省略が多い(全5巻だし)のが残念。