平蔵の首(逢坂剛/文藝春秋)
逢坂剛氏といえば、百舌シリーズなどで著名なミステリー作家。
これまで読んだことはなかったが、2週前に紹介した『校閲至極』を読んだときに、長谷川平蔵を主人公とする時代小説を書いていることを知った。
池波正太郎の鬼平犯科帳は、何度も読んだ。再読するというよりは、例えば休日の午後、料理の待ち時間などに、お酒を飲みながら読める本が、ほかにあるだろうか。
『平蔵の首』、『平蔵狩り』、『闇の平蔵』、『平蔵の母』の4作品があることを知り、続けて読んでみた。池波作品と比較して論評するのもおこがましく、いつものようにいくつかの感想を。
生きて娑婆に出ることはない盗人にしか素顔を見せない、という設定。そのための影武者的な存在もいる。
元盗人の手先、特に女性の手先が強く印象に残る。
気楽に読みとばすには、やや複雑でトリッキーな筋立て。
いずれにしても、鬼平作品の名に恥じない秀作だった。
この作家の他作品を読む予定はないが、同じ時代小説の「重蔵始末シリーズ」は少し気になっている。
逢坂剛氏といえば、百舌シリーズなどで著名なミステリー作家。
これまで読んだことはなかったが、2週前に紹介した『校閲至極』を読んだときに、長谷川平蔵を主人公とする時代小説を書いていることを知った。
池波正太郎の鬼平犯科帳は、何度も読んだ。再読するというよりは、例えば休日の午後、料理の待ち時間などに、お酒を飲みながら読める本が、ほかにあるだろうか。
『平蔵の首』、『平蔵狩り』、『闇の平蔵』、『平蔵の母』の4作品があることを知り、続けて読んでみた。池波作品と比較して論評するのもおこがましく、いつものようにいくつかの感想を。
生きて娑婆に出ることはない盗人にしか素顔を見せない、という設定。そのための影武者的な存在もいる。
元盗人の手先、特に女性の手先が強く印象に残る。
気楽に読みとばすには、やや複雑でトリッキーな筋立て。
いずれにしても、鬼平作品の名に恥じない秀作だった。
この作家の他作品を読む予定はないが、同じ時代小説の「重蔵始末シリーズ」は少し気になっている。