ネヴァー(ケン・フォレット/扶桑社ミステリー)
ケン・フォレットが書いた国際謀略小説。
この人は、『大聖堂』がよかった。かなり長いが、丁寧にストーリーを積み重ねた良作だ。その続編である『大聖堂ー果てしなき世界』は、ストーリーテリングよりはドラマツルギーの要素が強く、私の好みではなかった。(用語の使用法を含めて個人の感想です。)この人の作品は総じて長いので、それ以降は読んでいなかった。この本の前書きに、第一次世界大戦が起こった経緯を調べたことが、この本を書いた動機だと書いてあったので、読んでみようと思った。
描かれているのは4人の主要人物の動向。中央アフリカのチャド共和国に駐在する女性CIA職員。彼女と連絡を取りつつテロリストの動向を探る潜入捜査官。中国国家安全部の局長。そして、アメリカ合衆国初の女性大統領。
チャド共和国と隣国のスーダンとの小規模な武力衝突が、次第にエスカレートして・・・という、上中下三巻に及ぶ物語。登場人物からわかるとおり、中国とアメリカの動きが中心になるが、あの独善的な小国も関与する。4人それぞれの、恋人や配偶者とのあれこれが少し煩いが、大筋のストーリーは、緊迫感を持って読み続けることができる。
読み終えて気づいたのは、これは国際謀略小説というよりは、一種のシミュレーション小説だということ。読んだことは後悔していないが、紹介するかどうかについては、かなり迷いがあった。そういう意味では、「お勧めはしない」本ということになる。
もし読んでしまったのならば、この本が指摘することを重く受け止めてほしい。
ケン・フォレットが書いた国際謀略小説。
この人は、『大聖堂』がよかった。かなり長いが、丁寧にストーリーを積み重ねた良作だ。その続編である『大聖堂ー果てしなき世界』は、ストーリーテリングよりはドラマツルギーの要素が強く、私の好みではなかった。(用語の使用法を含めて個人の感想です。)この人の作品は総じて長いので、それ以降は読んでいなかった。この本の前書きに、第一次世界大戦が起こった経緯を調べたことが、この本を書いた動機だと書いてあったので、読んでみようと思った。
描かれているのは4人の主要人物の動向。中央アフリカのチャド共和国に駐在する女性CIA職員。彼女と連絡を取りつつテロリストの動向を探る潜入捜査官。中国国家安全部の局長。そして、アメリカ合衆国初の女性大統領。
チャド共和国と隣国のスーダンとの小規模な武力衝突が、次第にエスカレートして・・・という、上中下三巻に及ぶ物語。登場人物からわかるとおり、中国とアメリカの動きが中心になるが、あの独善的な小国も関与する。4人それぞれの、恋人や配偶者とのあれこれが少し煩いが、大筋のストーリーは、緊迫感を持って読み続けることができる。
読み終えて気づいたのは、これは国際謀略小説というよりは、一種のシミュレーション小説だということ。読んだことは後悔していないが、紹介するかどうかについては、かなり迷いがあった。そういう意味では、「お勧めはしない」本ということになる。
もし読んでしまったのならば、この本が指摘することを重く受け止めてほしい。
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