災害予防調査会(プラネット通信ブログ)自治州と環境と防災と新エネルギー

防災環境研究30年。危険な高層ビルや地下開発が進まないよう、防災環境基準作りと対策を州で行うよう訴えるブログを開設した。

再稼動準備に見る本当の原発事故原因①取水口高さ

2013-07-05 23:56:46 | 原発爆発
本日のNHKニュース845とニュース9でそれぞれ本当の事故原因をうかがわせる再稼動のための工事についてのニュースがあった。誰も指摘しないと思うので書いておく

1、ニュース845の報道で判る津波高さは発電所より低かったことと原発浸水はサイホンの原理で湧き出た取水口からの海水の可能性
茨城の東海第二原発の再稼動のための工事として、防波堤を17メートルで取水口を10メートルにするという。
まず再開の為に津波防波堤を17メートルにするというが、今後一番津波が来る可能性が高いことを地震学者らも認めている被災地の隣の茨城で、どうして浜岡の防波堤より低くていいのか説明すべきだ。
地震直後は「アウターライズ地震が来る」と騒いだが津波が原因で原発4連発が起きたなら、次の津波にあわせて真っ先に防波堤かさ上げをしないとおかしいではないか?
防波堤高さは、福島は政府の地震調査研究推進本部が地震可能性がゼロといっていたので建設時のままだったが、東海南海地震想定により充分高かった浜岡原発は、福島の津波を口実に真っ先にさらに高くしした。本当に津波が原因なら、どうして一番最初に防波堤のかさ上げ工事をしないのか?全く説明がつかないのである。原発内部を平面図も含めて絶対見せなかった理由も、海水取入れ口の位置と高さを隠すためではないか?

浜岡の工事を急いだ時出てきたのが海水を取水して、タービン建屋で蒸気を利用した後、冷たい海水で配管を冷やす貯水池口だった。これで私は津波は超えてこなかったが、取水口から湧き上がってきた可能性を初めて知った。海水の取り入れ口が海水面より高いなど考えられない。当然干潮時海水面より下であろう。取り入れ口を津波が来た場合にふさぐようになっていなければ!
当然津波の高さが福島原発の高さより低い場合でも、冷却水用の海から取り入れた海水が防波堤の外の津波高さに応じて、下からわきあがって浸水してしまう。これが原発で波しぶきが当たっている写真しかないのに、津波で浸水した水が湧き上がる映像と写真がある理由ではないか?
そうであるなら、仮に配管電源電圧設備等が地震でこわれてなくとも「想定できないM9巨大津波が襲ってきたから、自然災害だからしょうがない」とは絶対にいえない。事故原因は完全に取水口の設計ミスである。だから東海第二原発の取水口の位置を福島原発のもともとの防波堤高さである10メートルにしておけば津波に安全だとしているのと同じである。

私は岩手について2000年に8メートルでは足らない。20メートル以上を想定すべきと指摘してあったが、福島については津波は考えていなかった。理由は建設当時「一番長周期でゆれることが耐震設計」と言う論理で設計されたからである。
「日本で一番長周期の東日本大震災のような波で共振する原発」として設計されたはずだから、三陸津波がきたら減衰しないで、長周期のゆれで福島原発が配管や電源や電線や変電所が壊れて当然と思っていた。
だから電源復旧するために非常用電源を持ってきても役に立たないし、配管に穴が開いていて水が届かないだろうと考えたので、「水をかけるように」と資源エネルギー庁と経済産業省と原子力保安院トップに伝えたのである。
実際2004年の中越地震では、信濃川のそばにあった変電所が大破していたし、07年の中越沖地震では、変電所の外壁に設置されていた配管から火が吹いていたのである。それだけでなく07年の地震では、原発内部のベント用のクレーンが福島原発事故のときの同じく、壊れたのである。だから長周期のゆれが何十倍も長く揺れて大きかったのに、東電や政府の原因調査のように「津波が襲ってきたから漏電して電源喪失したのが原因」などといえるはずがないのであった。

以前にも書いたが、福島原発の隣のいわき市の水族館では一階しか浸水していない。海岸からなだらかに上がったところにある集落は、津波被害の跡が見受けられなかった。したがっていわきの津波の高さは建物の1階の高さが妥当である。多く見積もっても3~5メートルぐらいではないか?
原発が10メートルのがけの上で、もっと低い三角州や平地に津波は押し寄せたはずである。仙台あたりでも平野部は2メートルの津波で、岩手や宮城で高い津波が来たのは、入り江が低くて奥ががけになっている地形で10メートル以上になっているのである。
福島原発周辺は立ち入り禁止のままであるが、周辺の地形が原発より高台とは考えられないので、他より高い原発に津波が防波堤を超えて襲うはずがないと思う
「青山博之を筆頭とする原発の規準を作った学者と官邸が責任をとらされない為」に組織を変更して原子力規制委員会が設立されて、学者たちが政治家や国民から従来の基準が間違っていることを隠しながら、内心では違う理由で基準を作っていることの矛盾が取水口の10メートルに現れているのである。同じことが刈羽原発の配管から火を吹いた原因を変えてしまった事にも現れている。次へ


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