読みました

本を読むのが好きです。
忘れないように感想等を書いています。
その他、ねこのひとり言…。

今月の読書

2011-04-14 12:31:27 | 読書


 買い物から帰り、日曜日のボランティアの
総会資料を印刷して準備しました。

久しぶりに、読んだ本の感想を残します。
                 

雁    森 鴎外 著

時代は明治13年、場所は東京の上野周辺。
父親と2人で暮らすお玉は17才で結婚する

も相手は国元に妻子がいたことが判り離婚。
やがて近所の勧めで無縁坂に囲われ者にな

って住む。そこでお玉は時々自宅前を通る
たびにあいさつする東大生の岡田にほのか

な思いを寄せる。ある日、家にヘビが出た
時、通りがかった岡田が退治してくれ、話

をしてから益々岡田が気になる存在になる。

一方お玉の主人は高利貸。仕事で千葉に行
き留守の夜、お玉は思い切って岡田に声を

かける準備をして家の前で待つのだが…。
下宿屋で隣にすむ僕に誘われ、岡田は散歩

で歩く忍ばずの池で雁を見かけ、逃がして
やるつもりで石を投げると、意に反して

中の一羽に当たり死んでしまった。僕は
その姿にお玉の姿をなぜか思い浮かべた。


 些細な事がきっかけで変わって行く人間
の運命。過酷でも受け入れる女性と、切り

開いて生きる男性も対照的に感じました。