買い物から帰り、日曜日のボランティアの
総会資料を印刷して準備しました。
久しぶりに、読んだ本の感想を残します。
雁 森 鴎外 著
時代は明治13年、場所は東京の上野周辺。
父親と2人で暮らすお玉は17才で結婚する
も相手は国元に妻子がいたことが判り離婚。
やがて近所の勧めで無縁坂に囲われ者にな
って住む。そこでお玉は時々自宅前を通る
たびにあいさつする東大生の岡田にほのか
な思いを寄せる。ある日、家にヘビが出た
時、通りがかった岡田が退治してくれ、話
をしてから益々岡田が気になる存在になる。
一方お玉の主人は高利貸。仕事で千葉に行
き留守の夜、お玉は思い切って岡田に声を
かける準備をして家の前で待つのだが…。
下宿屋で隣にすむ僕に誘われ、岡田は散歩
で歩く忍ばずの池で雁を見かけ、逃がして
やるつもりで石を投げると、意に反して
中の一羽に当たり死んでしまった。僕は
その姿にお玉の姿をなぜか思い浮かべた。
些細な事がきっかけで変わって行く人間
の運命。過酷でも受け入れる女性と、切り
開いて生きる男性も対照的に感じました。