食堂かたつむり 小川 糸 著
アルバイトを終えて帰宅すると部屋は空で声も出ない。
ただ一つ残された糠床を抱え、深夜バスで帰郷した倫子。
家出して10年ぶりに再会したおかんには相変わらず愛人
のネオコンと交友があり、だらしない生活を送っている。
それでも無一文の倫子は、嫌いなおかんに頭を下げて、
熊さんに手伝ってもらいながら、食堂を開く準備を始める。
やがて開店したのは、一日に1組だけをもてなす食堂。
その食堂で食事をすると良い事が起こると評判に・・・。
ある日、ネオコン主催のふぐパーティーにしぶしぶ出席
した倫子は酔った村人達の口から自分の出生の秘密を
聞かされる。そしてある晩入浴中に、おかんがあとから
入って来て、打ち明け話をされるが…!?
開店までの頑張り、食と料理に対する倫子のこだわり
作者は料理が余程得意なのか、単に食べる事が好き
なのか。困難を一つづつ越えていく倫子に思わず
エールを送りたくなりました。熊さんとの関係はどう
なるの?と思ったのは下衆の勘ぐり。後半は一気に
読みました。早い人なら半日~1日で読めるかも・・・。